簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

千畳敷海岸(JR全線乗潰しの旅)

2012-09-14 | Weblog
 かつて風待ち港、北前船のふるさととして栄えた深浦。
すぐ前に大岩海岸が迫っていて、ホームからその大岩を見通すことが
出来る。駅から徒歩圏内には、太宰縁の宿や、北前船を紹介した施設
「風待ち館」などが有る。



 クマゲラ号の到着を待って青池号は出て行ったが、ホームや駅舎には
列車から観光バスに乗り換える人や、これから鉄道に乗る人で相変わら
ずごった返している。

ここで17時12分福浦始発の普通列車に乗り換える。
クマゲラ号は千畳敷には停車しないからだ。



 列車は益々海に近く、海岸線ギリギリを走る。
消波ブロックが車窓のすぐ下、手の届きそうな所に見える。
すでに傾き始めた陽を受けた海は、茜色に染まり始め、海岸からそそり
立った奇岩が、黒いシルエットと成って幾つも後ろに飛び去って行く。





 列車は30分ほどで、千畳敷に到着した。
目の前に広大な岩畳の海岸が広がり先まで続いている。
その昔津軽のお殿様が、ここに畳を敷き詰めて宴を催したことから名付け
られて海岸は、「日本の夕日百選」に選定された夕日の絶景ポイントだ。



 夕陽が水平線に近付いている。
林立した岩の狭間に挟まるように、岩の窪地の海水溜まりに、その姿を
映しながら、茜色に輝いて沈んで行く。





 空は刻一刻と青色が深く成り、ちぎれ雲が茜を帯びた濃い灰色に染まっ
て行く。千畳敷の岩棚も、そのうえで羽を休める海鳥の胸毛も赤く染め、
夕陽がぐんぐん沈んで行く。





 そんな夕陽のショータイムに合わせたように、上りの「リゾートしらかみ・
ブナ号」がゆっくりと汽笛を鳴らしながら通り過ぎて行く。(続)





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