簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

岡部宿  (東海道歩き旅・駿河の国)

2020-04-24 | Weblog


 岡部川に架かる岡部橋を渡り、岡部宿に入って来た。
ここは本陣と脇本陣がそれぞれ2軒、旅籠が27軒、人工2,300人余りの
小さな宿場である。ここでは、大名が泊まると夜具が不足して隣の宿場
から借りていたと言うが、峠を越えた宇津ノ谷の間の宿とは考えられな
いので、西の藤枝の宿で有ろうが、それでも1里26丁、凡そ7㎞もあり、
当時の大変さが思いやられる。



 この宿を代表する規模を誇り大旅籠と言われたのが、柏屋(かしばや)
である。延べ床面積が約100坪と言い、今目にする建物は江戸後期に建て
られたもので、国の登録文化財に指定されている。内部は歴史資料館とし
て公開されている。



 県道沿いにある大旅籠のその隣には、内野本陣史跡広場がある。
広大な敷地内に当時の建物は何も残ってはいないが、当時の建物の平面
を、埋め込んだ石などで表示しているので、当時の規模を窺い知ること
が出来る。



 県道を外れ旧道に入るとその途中に、うっかりしていると見過ごして
しまいそうな小さな石橋があった。
説明版には「小野小町の姿見の橋」とある。

 東下りでこの地に泊った折、この橋の上から夕映えの西山の景色に見
とれていたが、ふと足元を見ると、且つての輝きを失い疲れ果てた自分
の姿が映っていてその姿を見て老いを嘆き悲しんだという場所である。
今は顔も映らない、小さな用水路のような水路である。



 その先には高札場跡や問屋場跡、桝形跡などがあり、岡部の町の中
心街を抜けた藤枝バイパスの手前には見事な松並木が残され、その切
れる辺りに「これより東海道岡部宿」と彫り込まれた石碑と常夜灯が
立っている。(続)



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