3月初旬の某日、宿に予約の電話を入れる。
「もしもし、予約をしたいのですが・・・。」
「はい、いつでしょうか?」
「5月の×日ですが」
「ああ・・、それなら予約は一ヶ月前からとなりますが・・。」
「はぁ・・。」
続いてもう一軒、別の宿にも予約の電話を入れる。
「もしもし、予約をしたいのですが・・・。」
「はい、いつでしょうか?」
「5月の○日ですが」
「チョット待ってください。」
送受器の向こうで台帳を捲る音が聞こえてくる。
「大丈夫ですよ、空いています。」
「歩きですか?」
「はい、二人で歩きです。」
「前泊は何処ですか?」
「?・・・?・・」
「前の日の泊りは何処ですか?」
「ああ、12番の焼山寺です。」
「予約は取れましたか?」
「いや、一ヶ月前にならないと駄目みたいで・・。」
「焼山寺さんは時々休まれるので、予約が取れてからもう一度電話下さい。一応押さえておきます。」
女将の話によると、二泊目に予定した焼山寺の宿坊は時々休む事が有るらしい。
ここで泊れないと山を降りて泊ることになり、その場合次の宿泊場所が13番の大日寺では近すぎるからもう少し先に成るだろうと言うのだ。
今年も五月のゴールデンウィークに四国の歩き遍路を計画した。
大型連休中と有って、込み合うことを想定し、二ヶ月前に各宿に予約の電話を入れてみた。
一泊目、11番藤井寺前の民宿は、問題なく押さえることが出来た。
二泊目、三泊目の予約がくだんのやり取りである。
宿を押さえ、早く安堵したいとの思惑は、一ヶ月先送りとなってしまった。
【写真:遍路道にて】
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