簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

てつぺんの終着駅(JR乗り潰しの旅)

2013-10-16 | Weblog
 沿線で少し活気のある町並みを見せる陸奥横浜では、列車の行き違い
がある。その昔は「陸の孤島・下北」と言う有り難くないニックネームを付け
られた地域に有って、この駅だけは人と積み出される魚の荷で賑わってい
たと言う。その名残なのか、レールを抜かれた構内がやけに広い。



 市街地が開けてくると下北の駅が近づいてくる。
ここは、下北半島観光の拠点駅で、「イタコ」で知られる恐山へは15キロ、
マグロで知られる大間へは47キロほどであり、駅前からはバスの便がある。
 廃止された大畑線はこの駅から分岐していた。



 下北を出た列車が、大きく西に進路を変えた後、南に下がり少し進むと終
着駅だ。



 「大湊要塞を中心とするこの辺りは、軍の機密保持の都合上から、日本の
地図から除外された空白の部分といえた」と、小説「飢餓海峡」で水上勉が
書いた大湊には、野辺地から1時間ほどで到着した。



 JR東日本最北の駅の地位を下北に譲り、終着の大湊は「てっぺんの駅」を
名乗っている。その駅に降り立ったのは僅かに数名であった。
作業着姿の男性のほとんどは下北で降り、迎えの車に乗り込んで行った。



 「よく来たにし」と迎えられ、列車を降り、改札を出ると、どこからともなく良
い匂いが漂ってくる。どうやらその源は、この駅の中にあるらしい。
駅員に聞くと「これは、ヒバの匂いです」と言う。
駅舎の天井に地元特産のヒバ材が使われているらしい。(続)






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