簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

泰阜ダム湖 (JR乗り潰しの旅・飯田線)

2021-02-22 | Weblog


 次は温田(ぬくた)駅に停車する。
1面2線の島式ホームを持つ駅で、飯田線の駅の中では比較的利用者が
多い方の駅である。近くには警察署や病院も有り、県立阿南高校の最寄
り駅で、駅前には路線バスが乗り入れ、通学の利用が多いという。



 次の田本駅は、ホームの前後をトンネルに挟まれ、駅舎らしい建物も
なく、ホームに待合室があるだけの小さな無人駅である。
ホームの背後はコンクリートと金網の擁壁で、反対側は天竜川に面した
断崖である。



 周辺に大きな集落は無く、駅前を流れる川に橋が架けられていない。
直接駅に至る道路もなく、山越えの道しかないらしい。
従ってここで乗車する人は殆どいないと言う。

 どうして駅が存在しているのかと疑問に思えるほどの環境で、ここは
為栗と同様、一部の普通列車さえ通過する秘境駅である。



 豊橋からは107.9㎞、門島駅まで来ると標高は350mを越えている。
駅は昭和6(1931)年に近で着工した泰阜(やすおか)ダムの建設用
資材を輸送するためにその翌年に開設されたらしい。
当時は、天竜峡間で開通した三信鉄道の終着駅であった。
その名残か2面2線のホームを有する駅の敷地はかなり広く、空き地は
レール置き場になっている。



 駅を出るとすぐにトンネルに入るが、丁度その辺りの左側に堤高50m
と言う重力式コンクリートのダム本体が有るはずだが、残念ながら見る
ことは叶わない。
トンネルを出ると、左手に満々とエメラルドグリーンの水を湛える泰阜
ダム湖を目にする事が出来るが、一瞬のうちにまたトンネルに隠される、
車窓はそんなことをくり返している。(続)





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