簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

昭和の子供たち

2011-10-12 | Weblog
 皆が一様に貧乏で、決して便利の良い世の中でも無く、豊かとはいえない時代、まだまだ
一戸建ての住宅は少なく、多くは長屋住まいで有った。
隣人同士は、貧しくても開放的で、肩を寄せ合い、助け合って生きていた。
 とは言っても、決して悲壮感が漂っていたわけでもなく、明日の繁栄を信じて、ひたすら
懸命に、この時代を楽しみながら生きていたように思う。


 
 めったに車が通ることも無く舗装もされていない道路や、近所に有る商店街、横丁の間所、
草の生えた広場、資材置き場、畑や田圃の中などは、子供たちの格好の遊び場だった。
こんなところで子供たちは、朝早くから日が暮れるまで元気に遊び廻っていた。



 かくれんぼ、こま回し、缶けり、馬乗り、釘さし、木登り、探検ごっこ・・子供たちは、学年に
関係なく、男女の別も無く一つ所に集まり、何時誰が決めたとも知れない、暗黙の内に引き
継がれてきたルールに従って遊んでいた。

 火災のシーズンの子供たちによる“夜回り”は、唯一公認された夜の町歩きが出来る機会
であり、嬉しくも有り、楽しくも有った。
 普段は暗くて恐ろしい町中でも、大声で呼びかけながら大勢で歩く事に、何か特別な意味が
有るようで、何とも言えないわくわく感が有った。



 このような遊びや集いごとでの上級生は、その輪のリーダーであり、下級生の指導役、幼児
の見守り役・子守役でもあった。
 こうして誰もが遊びや集まりごとを通じて、人との関わり方を、上下関係を、ルールに従う事を、
我慢する事を・・そのほかにも色々な事を、集団行動を通じて、自然の内に身につけて来た。





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