ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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気持ちを引きずる時間

2016-02-07 | 育児
 出来事があるとそれに反応し、いろいろな感情が湧き上がります。この感情をいつまでも引きずっていると、次に起きる出来事に様々な影響を与えます。

 気持ちの切り替えを早くすることは、感情をうまくコントロールできることにつながります。

例えば、

 子どもが親に叱られ、何もする気が起きない。

 友達から悪口を言われ、悪口を言った友達がずっと気になっている。

 算数のテストの点数が悪かったから、算数が嫌いになった。

 ゲームで負けたから、もうそのゲームはしない。

 魚の骨がのどにつかえて痛い思いをしたから、魚は嫌い。

 トラウマのように一度の失敗がずーっと尾を引くものもあれば、数時間後にはもとに戻るものもあります。

 気持ちを引きずらず、その時の気持ちを切り替えることができれば、常に新しい事に全力で立ち向かうことができますが、気持ちを引きずっているとそのようにはいきません。

 子どもの場合は、特に感情に流されやすい子が多いように感じます。

 どのようにすると早く切り替えができるか、その技は、多くの場合、体験的に身につけていきます。

 しかし、時間に追われ、激しい変化の中で生きている私たちがその技を身につけさせるだけのゆとりがないのが今の子どもたちではないでしょうか。

 学びの場を設けなければ、なかなか身につけることができません。

 学校現場を見ているとその技を身につけていないために、常に失敗を繰り返し、仲間から疎外されていく子どもが増えているように感じます。

 我慢を強いられ、うっぷんが溜り、一気にそれを吐き出しているという感じです。

 うまく切り替える技を身につけさせなければなりません。

それを学ぶ場が、子どもたちに必要だと感じています。

 アンガ―マネージメントもその一つだと思います。怒りだけでなく、どんな感情であっても同じです。

 いつまでも引きずることで、次の活動が滞っては、大変です。

 わたしは、「切り替えの方法」として、今の状態から抜け出すことが大事だと考えています。
 そのための方法として次の3つを提案したいと思います。

 1 場所を変える
   目の前の映る映像が変わると、気分が変わります。
   例 ・教室に居れば、教室から出る
     ・人が多い場所ならば、少ない場所に移る。
     ・騒々しい場所ならば、静かな場所に移る。
     ・暗い場所ならば、明るい場所に移る。
     ・無臭ならば、匂いのする場所に移る。
    
    五感を変化させることがこれになります。

 つまり、感情を受け取る入口は、五感になります。今ある感情を変えたいのですから、この入口を変えれば、変わりやすくなります。
 
     
 2 時間を変える
   現在を過去や未来から見ると、気持ちが変化します。
   例 ・辛い体験は、過去の貴重な体験と見る
     ・悲しい体験を乗り越えて、未来が豊かになると見る。
     ・辛さと向き合えるのは、過去に耐えうるだけの体験をしたと見る。

 つまり、悲しみや辛さをつらい体験として考えるのではなく、大事な体験だという見方に変えると、気持ちが変わりやすくなります。この時、実際に過去・現在・未来という場所を変えて位置づけると、実感しやすくなる。


 3 見方・考え方を変える
  時間を変えることも見方・考え方を変えることにつながります。ただ、ここでは、時間以外でも、見方・考え方を変えることができます。この場合は、投げかける言葉がとても重要になります。
   例 ・この体験をしてよかったことは何?
     ・この体験のおかげで、新たに気づいたことは何?
     ・もし、この失敗を体験せずに済ませてしまい、損をすることは何?
 
 つまり、大変を肯定的にとらえさせるための言葉を選ぶことにより、見方・考え方を変えることで、感じ方を変えることができます。

 これは、子どもだけでなく、私たち大人でも利用することができます。また、すでに実践していることの方が多いかもしれません。

 どれがうまく行くのかはわかりません。また、これ以外にもよい方法があるかもしれません。ただ、どんな技でもよいのですが、一つでも身につけることができれば、気持ちを引きずらないで、新しいことに全力で挑戦することができます。
 
 「目の前の子どもにはどんな方法が有効なのか。」を考える機会になれば、幸いです。