ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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全校的な立場で

2009-10-14 | 育児
 子どもたちの成長を願って日々努力することは教師として当たり前。しかし、その努力が独りよがりになっていては大変だ。子どもは教師を信じてついていく。その教師が安心してつれていってくれるところが本当に自分にとって素敵な場所なのかどうか、心配になるようだとしたらこれは不幸なことだ。よりよく生きたいと誰もが願っている。子どもも同じだ。子どもだからうまく表現できないこともある。まだ、何が素晴らしいのかを十分とらえていないこともある。そんな未熟な子どもたちを案内するのだ。それなりの配慮をしながら、子どもを導く努力をしたい。
 よく「全校的な視野に立って物事を考えなさい。」と言われることがある。見方を変えると子どもを見る目が違ってくるからだ。
<全校の一員として見たときに見えてくるもの>
・集団の大きさ
 陥りやすいのは、集団が大きくなると自分の存在が小さくなることだ。自分一人ぐらいならいいだろうと安易に考えてしまうことがある。
・活動時間の長さ
 集団が大きくなれば、動くための時間も長くなる。全体への指示が通りにくくなるため、聞き方の差が動き始める時間の差となって現れる。
・リーダーとフォロアーのつながり
 見知らぬ相手と関わることになる。自分とは関係ないと思ってしまうと動きが悪くなる。知らない相手であっても思いやりをもって関わろうとする思いが動きを円滑にする。
・目的意識の強さ
 集団が大きい分、動き出したらなかなか止められない。流れに乗っていればよいが、流れに逆らうとつぶされてしまう。
・集団の質
 異年齢集団となり、自分と同じ意識で考えていても通用しないことがある。わかりやすい動きを作り出す配慮をすることがなければ、動きづらい。
 このように考えると学級集団よりも動きづらい集団であることは確かだ。だから、事前のきめの細かい配慮が重要になるということだ。
 具体的な動きのイメージを考えたり、相手の立場になって動き易さを考えたり、自分一人でできない分フォローしてもらうための役割分担を考えたり、動き易くするための相手との関係作りへの配慮を考えたりとかなり考えなければならないことが多くなる。
 また、動き出してからでは遅い。動き出す前の事前の準備が重要になるということもある。
 目の前にいる子どもたちを全校的な視野に立って見たとき、今何をすべきなのだろう。見つめ直してみると指導の方向が見えてくる。
・目的意識は確かだろうか。
 (意欲をもって活動しようとするところまで目的意識をもたせているだろうか。)
・集団を動かす方なのか集団の一人として動く方なのか。
 (立場を意識させているだろうか。)
・その集団の一人として、身につけさせなければならない姿勢は何か?
 (集団で動くための構えを事前に意識させているだろうか。)
・その集団の一人として、ふさわしい姿になっているだろうか。
 (集団で動くための行動の仕方を教えているだろうか。)
・取り組みの成果を全校的な視野から認めることはあるだろうか。
 (個々の頑張りが全校の動きを作り出したことを一緒に喜ぶ姿にしているだろうか。)
 この全校的な立場で考える場面は、行事だけではない。挨拶、掃除など全校で取り組んでいる活動すべてに当てはめることができる。そして、このきめ細かさは、学級経営にも役立てることができる。つまり、動きづらい集団をいかにうまく動かすかという視点から考えると全校的な視野に立つことで、今までの学級経営に関わる指導を見直すことができる。