ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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事前の構え作り

2009-03-18 | 育児
 子どもたちが段々育っていくと、落ち着きが増していく。それは、ただ、姿だけが変わったわけではない。意識の変化がその姿を支えている。
 例えば、集会で歌を歌うことがある。歌を歌い終わるとすぐに近くの子と話し出す姿は、年度当初はかなり多くみられるが、会を重ねるに従って、歌い終わっても静かに次の活動を待つことができる姿に変わっていく。それは、子どもたちが、会を重ねるうちに、その集会の全体の流れをつかんだり、どこでどのような動きをすることがねうちがあることなのかということを学んだりしながら、自分のあり方を見つめ、自分の姿を変えていったからだ。単に静かにしなさいという指示があるから静かになるわけではない。それは、歌の後の姿だけでなく、次の活動への移行に時間がかからなくなることからもよくわかる。ここまでの姿になっていると集会に対する意識ができたと考えることができる。
 何回も同じ内容が繰り返し行われる集会の場合は、指導も丁寧に行われていくので、どの子にもわかりやすく丁寧に指導して、会を通して意識を育てることができる。しかし、いつもそういう集会ばかりではない。一度で終わるというものもある。
 そんな場合は、特に、事前の構え作りが重要になる。つまり、事前に意識を作り上げ、その意識に合った行動をすることがねうちがあるということを子どもたちに教えておく。
<例>卒業式の練習
 卒業式に最高の姿を作り上げるための大事な練習の機会だ。この機会のために多くの先生や他学年の仲間が私たちをバックアップしてくださっている。そんな方々にどんな姿を見せたらいいだろう?卒業する私たちを誇りに思っていただけるように最高の姿を見せ、効率よく練習が進むように自分の力をどの場面でも十分発揮できるようにしたい。
 歩く姿、声の大きさ、立ったり座ったりする動きの早さ、聞く姿など見ていただく場面はたくさんある。どれ一つおろそかにはできない。この練習の時間中すべて見られているのだ。気を引き締め、自分に今の姿が最高の姿だろうかと問い続けてみよう。そして、練習が終わったときに、6年生と一緒に参加してよかったと思っていただけるようがんばろう。
 この構え作りをしてから練習に臨むだけで、かなり子どもたちの取り組みは変わってくる。教師自身も練習中の子どもの姿をこの構えの視点から見ることで、事後の指導を効果的に行うことができる。
 また、事後ばかりでなく、活動中に必ず構えを事前に示すことでがんばろうとする子も数多く現れるため、活動中によさを紹介し、子どものやる気を高め、意欲的な取り組みを引き出すこともできる。
 もしかすると、活動中に叱ることの多くの原因は、この構えを事前に作っていないことによるものではないだろうか。指導が後手後手に回らないように、構えを作ってから活動させたい。