ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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気づかせるのか気づくのか

2009-03-06 | 育児
 子どもを見ているとなかなか思うように動いてくれないことがある。動かない(動けない)原因には、こちらの思いがわかっていない(知らない)ことが多い。そんな時、「何しているの?そんなことしてはだめじゃないの?このことをしないといけないでしょ。」「早くしなさい。次にこれをしないといけないでしょ。」などと子どもの動きを止めて、こちらの願いに合う動きを伝えることがある。子どもがしたいとかしようと思っていることが十分できないうちに次のことを言われると反発したり、自分のしていることに自信をなくしたりすることもある。
 そんな時、大切にしたいのが「気づき」である。子どもが今、焦点を当てていることとこちらの当てたい焦点がずれているのだと考え、こちらが願っている焦点に当てるために何をするかを考えてみる。
 例えば、「このことはしなくてもいいの?」という言葉かけは、こちらの考えている焦点を示すことになる。まずは、子どもがしていることを認めつつも、これをして欲しいという行動に気づかせる言葉かけになる。最初に示した「そんなことはだめだ。こちらだ。」と子どもの行いを否定して、こちらの思いをぶつけることも、気づかせることにはなるが、子どもは喜んでしようとは思わない。できれば、まず、子どものしていることを認め、意思を尊重しながら、こちらの考えている焦点に当たるようにしたい。
 また、「今何しているの?」「どんなことを考えて、それをしているの?」「次は何をするの?」などという言葉かけは、子どもの思いの中にこちらの願いがあるかどうか探ってみることになる。この言葉かけにより、こちらの思いとずれがないかを判断することができる。気づいていなければ、気づくための手だてを打たなければならないし、気づいていれば「そう。楽しみにしているよ。できるといいね。頑張って。」などと応援する言葉かけができる。気づいていないとすれば、直接こちらのを「それなら、これをしてみたら?」とすることを示すこともできる。この「これをしてみたら?」という言葉かけは、上述と同様に気づかせる言葉かけになり、子ども自身で考えて気づいたことにはならない。子ども自身で考えて気づくためには、することに焦点を当てるのではなく、価値や願いや考えに焦点を当てことになる。子どもに「こんな気持ちになるけれど、そんな気持ちにしようと思っていたの?」「それもいいけど、このことから考えると本当にそれでいいの?」「こんな願いがあるのだけれど、もっといいやり方はない?」「どんな気持ちでやっているの?その気持ちなら、あのやり方でよかったのかな?」という言葉かけがそれだ。
 この言葉かけは子どもがしている最中に言うことはなかなか難しい。その時に言えればいいのだが、多くの場合、子どもの行動が終わったあとで振り返る時に行うことになる。まずは、体験しないと子ども自身にしていることの価値やねうちは、わからない。まずは、体験をしてみて、振り返りの中でその価値やねうちに気づき、よりよい姿を求めるために新しい学びをすろのだという気持ちで、振り返りの場を設ける。よりよい学びができる機会だと考えれば振り返りを大事にすることができる。そして、この振り返りの中で助言をもらうことで、気づきを作り出すことになる。目の前の行動を方向付ける言葉かけになればよいが、否定してしまえば、いいことであっても、生み出すものは、少ない。まずは、させてみるだけのゆとりをもちたい。時間がないと焦っているとその場で直接こちらから焦点を当てる言葉かけが多くなる。それでは、自分で考えず、指示を待つ子どもになってしまう。気づかせるのではなく、自ら考えて気づく子どもにしないと次の行動をかえるエネルギーは手に入らない。