芥川賞を取ったとのことで、文藝春秋に掲載されていたので早速読んでみた。
一言で言うと前の恩田なんとか(すいません。陸だったか睦だったかうろ覚え。。)さんの作品で感じたのと同じ感想でした。うまいし、結構読後感も独特でしみじみと訴えかけるものもあるんだけど、心の奥底をわしづかみにするような切迫感というか切実な感覚をどうしても持てなった。
この小説にあるような静かな感情の起伏、つまり怒っていても、泣いていても、笑っていても何か本気じゃないような感覚というのは、まあ自分自身がいつも感じているような感覚に近いしその点共感もできるんだけど、僕の中では「そうだねえ」で終ってしまった。共感は心地いいけど、それだけだとやっぱり心が揺り動かされないのかもしれない。
選評で村上龍が「テーマとかそういう表層的な事を越えた『書きたいこと』が伝わってこない」みたいなことを書いていたけど、まあ確かにその通りかもしれません。
それにしても、文藝春秋のつり革広告には「新しい『フリーター文学』誕生!」みたいな(正確には思い出せない)キャッチコピーが書いてあったが、あれはあんまりなんじゃないかと思う。確かに主人公はフリーターだけど、内容的にはフリーターだからこと、というものじゃないので。売るためにはキャッチコピーも必要だろうがちょっと安易かと。
一言で言うと前の恩田なんとか(すいません。陸だったか睦だったかうろ覚え。。)さんの作品で感じたのと同じ感想でした。うまいし、結構読後感も独特でしみじみと訴えかけるものもあるんだけど、心の奥底をわしづかみにするような切迫感というか切実な感覚をどうしても持てなった。
この小説にあるような静かな感情の起伏、つまり怒っていても、泣いていても、笑っていても何か本気じゃないような感覚というのは、まあ自分自身がいつも感じているような感覚に近いしその点共感もできるんだけど、僕の中では「そうだねえ」で終ってしまった。共感は心地いいけど、それだけだとやっぱり心が揺り動かされないのかもしれない。
選評で村上龍が「テーマとかそういう表層的な事を越えた『書きたいこと』が伝わってこない」みたいなことを書いていたけど、まあ確かにその通りかもしれません。
それにしても、文藝春秋のつり革広告には「新しい『フリーター文学』誕生!」みたいな(正確には思い出せない)キャッチコピーが書いてあったが、あれはあんまりなんじゃないかと思う。確かに主人公はフリーターだけど、内容的にはフリーターだからこと、というものじゃないので。売るためにはキャッチコピーも必要だろうがちょっと安易かと。