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【頼みの米市場も・・・】日米株高「金融緩和相場」の危うさ③

2013-05-29 00:00:42 | 世界共通

(前回からの続き)

 「アベノミクス」的な内需拡大策(資産効果・財政出動)の成果は期待薄・・・かくして、10兆円を越える需要不足を解消するために現状の「アベノミクス」が取るべき唯一の道は輸出振興、つまり「円安誘導による外需狙い」ということになりそうです。「日本は通貨安競争を仕掛けている!」といった諸外国からの批判を恐れてか、最近、安倍政権は円安善玉論(円高悪玉論)をはっきりとは口にしなくなっていますが、前回書いたとおり内需拡大効果の乏しい「アベノミクス」の唯一の実体経済刺激策が円安効果で輸出振興を図ることは明白です。

 で、そのターゲットとなる外国市場は、信用不安がくすぶるヨーロッパでも、成長のペースが鈍化し始めた中国でもなく、多くの人々が本格的な景気回復過程に入ったとみているアメリカとなるでしょう。

 ではアメリカは、わが国の輸出セクターが当てにできるほど(わが国が対米輸出売り上げを伸ばすことで上記の需要不足を減らすことができるほど)、力強い成長軌道に復したと本当にいえるのでしょうか。

 まあ株式市場をみるかぎり、アメリカ経済は好調そうです。現在、ダウ平均は15000ドルを上回り、史上最高値近辺を推移しています。先週、日本株の急落から始まったアジア市場や欧州市場での株安の影響も軽微で、株価の下落幅はわずかにとどまりました。

 しかし、このアメリカの株式市場の盛況ぶりをよくみると、日本と同様、むしろ日本などよりもはるかに実体経済から遊離した「金融緩和相場」の傾向が色濃く出ていることが分かります。

 たとえば現在の株高を主導している銘柄にそれが感じられます。いまの人気株はP&Gに代表されるような「消費・生活必需品」とか「ヘルスケア関連」などといった、景気動向に左右されにくい業種のものが多くなっています。別な言い方をすれば、これら以外の銘柄については投資家が「現状の経済情勢ではこれ以上の高値は狙えないだろう」と、購入を手控えている様子が窺えます。このあたりはアメリカの実体経済が順調に回復しているとは言い切れない現状の一端を反映していると思われます。

 そして直近のアメリカ市場で何といっても注目されるのは、上場企業による「自社株買い」が盛んになっていること。

 ブルームバーグなどのメディアは、先日の日本株急落の局面で、アメリカの株価が大きく崩れなかった理由として、各企業が自社株買いを活発に行っていることを指摘しています。たとえば軍需セクター大手のノースロップ・グラマン社は、自社株買いプログラムをそれまでの10億ドルから40億ドルに拡大すると発表しました。これを受けた同社の株価は史上最高値を記録しています。こうした事例から判断すると、世界の株式市場が動揺するなかにあっても、アメリカ市場では自社株買いの動きが相場を支えたことは間違いなさそうです。

 たしかに自社株買いは1株あたりの価値を高めるとともに1株あたりの利益も増やす効果があるので、投資家にとっては好ましいこと。でも、これほどまでに企業の自社株買いが活発化しているということは・・・その背後に、株価の高値維持のために自社株買いというテクニカルな金融手法に頼らざるを得ないほど、肝心の収益や利益率は株価に見合うほどには高まってはいないという本業の厳しい現実があるのではないでしょうか。

(続く)

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