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【悲観される?EUと通貨ユーロの今後】これから始まる?真のギリシャ危機⑧

2018-09-05 00:03:23 | ヨーロッパ

前回からの続き) 

 前述、欧州中央銀行ECB)によるESM欧州安定メカニズム:EU圏の金融安全網)が発行する債券の買い入れ、という策ですが・・・これまた実現は極めて困難といえるでしょう。実質的にこれ、ギリシャをはじめとするEU重債務国の国債の中銀(ECB)による「直接引き受け」になるからです。

 いくらESMがEU圏全員の枠組みといったところで、このマネーを借り入れる(可能性が高い)のは事実上、こちらの記事等で書いた、ギリシャ(とかイタリア)などの、債務履行能力が「フランス」未満(以下?)の国々。彼らは自分に割り当てられたESMへの出資金をはるかに上回る金額をESMから融資してもらい、しかもその返済が永久に(?)できそうもありません。ということはESMのおカネは、どんどん減り続けることになりそうです、同じ顔ぶれの借金によって・・・

 ECBの上記買い入れとは、こうしてESMに開いた「穴」を通貨増刷によって埋める作業にほかなりません。で、その穴は、上記「同じ顔ぶれ」が開け、広げ続けたもの・・・ということで、これはギリシャらが欲するおカネを、市中調達等ではなく、新たに刷って渡す行為に等しいわけです。これをECBが繰り返した先にEU圏で起こるのが、激しいインフレ・・・って、自明ですね、これ(?)。

 ESMを購入するという上記、ECBの新しいスキームの量的緩和策QE)は、こうしたインフレリスクを回避できないため、その実行についてはECB、そしてEU内部でもコンセンサスがとれないでしょう・・・って、インフレを何よりも嫌悪するドイツ等がこれを了承するはずがないためです。もちろん従来型QEの変更実行等(キャピタル・キーの枠を外して、重債務国の国債を余計に買う等)も無茶だし、万一できたとしても、これまたインフレへの道・・・

 ギリシャ金融支援が本来の意味で終了することはけっしてないし、その抜本的な解決策も、採用されることはない―――長々と綴ってきたことの結論は、これです。であればEUやIMFができることは・・・コトの本質から目を背け、その場しのぎの策を都度、繰り出して問題を先送りにすること。大丈夫、真にお手上げになる時(イタリアが巨額の金融支援を要請する、とか、ESM資金が枯渇する、などなど)までは、まだちょっと時間がある、それまでに自分たちの(当事者責任を問われる首相、財務相、総裁等としての)任期は終わっているさ・・・ってな感じでしょうか・・・(?)

 ・・・以降の流れはこうなることでしょう(?):EU関係当局の不作為がさらに積み上がる→EU圏の財政、金融、経済全般における歪みが増大→通貨ユーロの信認が下落→インフレが激化し、政治・経済・社会各面の混乱が拡大→これらから逃れようと一部の国がEUを脱して独自通貨へ回帰等→通貨ユーロは崩壊、そして統合の理念が失われたEUもまた・・・(?)

 わたしはEUそして通貨ユーロの未来に、このように悲観的です・・・

(続く)

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