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【日銀幹部には数字に基づく発言を期待】じつは超円安:日銀データが伝える為替の実態③

2014-12-23 00:01:31 | 日本

(前回からの続き)

 以上、本稿冒頭でご紹介の「過度な年高が修正されて2年ほど経って・・・」という日銀・黒田総裁のお言葉とは裏腹に、すでに過度な円安状態となって2年近く経っている実態を、その日銀の統計データに基づいて見てきました。

 で、この先ですが・・・じつに読みづらいところです。たしかに足元では、日米中銀の金融政策のスタンスの違いを筆頭に円安ドル高の支援材料のほうが多いように感じられます。しかし一方で、急速に進んでいる「逆オイルショック」等の影響で、新興国や社債市場の信用不安が高まってリスク回避の円高が進む可能性もあります。

 こうしたさまざまな要因がせめぎあう中で為替は・・・うーん、しばらくは円安に向かうも、やはりやがては(おそらく来年中のどこかで?)前回書いたようなモード・チェンジが起こり、円高局面にシフトしていくだろうと読んでいます。どう考えても、FRBの量的緩和策(QE)終了後のハイリスク市場の動揺が伝播するドルに勝てるような気がしないから(このとき政府・日銀がもうこれ以上過激なこと[?]をしないよう、祈るばかりです・・・)。

 そして上述、日銀の実効為替レートのほうも変わってくるでしょう。今回ご紹介した最新値は今年10月と2か月「も」前のものですが、ご存知のようにその後、わが国の貿易額に最大のインパクトを与える原油価格が急落しているため、それだけ直近の実効レートも変動していると考えられます。どのような値になっているのか、そして今後、どんな動きをしていくのか・・・。名目ドル円レートと比較しながら注視していきたいと思っています。

 それにしても・・・お膝元にこんなに有意義な指標があるのに・・・。為替レートに言及されるのなら、日銀の幹部には、感覚的にならず、セントラルバンカーらしく計量的に、せめてこの数字くらいはチェックしたうえでそうしていただきたい!?

(「じつは超円安:日銀データが伝える為替の実態」おわり)

天皇陛下、お誕生日おめでとうございます。陛下のますますのご健勝をお祈り申し上げます。

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