世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

金(ゴールド)保有でインフレに備える②

2012-05-10 00:00:34 | 金(ゴールド)

(前回からの続き)

 さて、欧米諸国もわが国も実質金利がゼロ%以下というこのような異常な情勢下で、さらに金融が緩和されてマネーがどんどんマーケットに流れ込んでいけば、当然、世界中で激しい原材料等のインフレが引き起こされるでしょう。別な言い方をすれば、インフレとは通貨の価値が下落すること。このようなときは資産を通貨(あるいは預貯金等)で持っていても価値が時間とともに目減りしていくので、インフレでも価値を失わない資産にマネーが移っていくものと予想されます。

 そうした資産の代表格が、やはり金(ゴールド)ということになるでしょう。よくいわれるように、金は、希少性があること、劣化や腐食をしないこと、などから、有史以来、世界各地で価値の保存手段や財物の交換手段として用いられてきました。

 そしてドルやユーロなどの通貨が瞬時に世界中を駆け回る現在も、金は「無国籍通貨」としての輝きを保っています。その証拠に主要各国は「外貨準備」としての金の保有を続けています。プラチナなどの金以外の貴金属やダイヤモンドなどの商品は通貨として扱われないのに、金だけはドルやユーロなどと同様に「通貨」としてカウントできることが国際的なコンセンサスとなっています。

 とくに2007年のアメリカの不動産バブル崩壊以降、欧米諸国で繰り返される金融緩和、つまりマネーの大増刷が金の価値を高めてきました。ドルベースで見た金の価格は2007年の1トロイオンス600ドル台から5月初旬時点で1,600ドル台と、3倍近くの値上がりとなっています。

 ある意味、ドルやユーロなどの通貨は所詮はペーパーマネー。そのため金融緩和策を通じて輪転機を回せばいくらでも増やすことができます。その一方で増刷すればするほど単位当たりの通貨価値が下がっていき、その信認も損なわれていきます。そして通貨の信頼低下に反比例するかたちで、物理的に増やすことができない金の価格は上がっていくことになります。

(続く)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする