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金(ゴールド)保有でインフレに備える①

2012-05-08 00:02:11 | 金(ゴールド)

 これまでも書いてきたように、現在、アメリカ、ユーロ諸国、イギリスなど、世界の主要経済国の実質金利は軒並み「マイナス」になっています。具体的にいうと名目金利よりもインフレ率が高い状態、つまり、お金の価値が、預貯金をしたとしてもそれを上回るインフレ率でどんどん減っていく状態です。

 いまリンゴが100通貨単位で買えるとして、名目の金利が2%とすると1年後のお金の価値は102円ですが、インフレ率が3%であれば1年後のリンゴの価格は103となって、いまはリンゴが買えるのに1年後は買えなくなる、といったようなことです。

 しかも厄介なことに今後はこの「マイナス」の幅が世界的に拡大していきそうな気配が漂っています。つまり将来のインフレ率(インフレ期待率)がさらに高まってきているということです。

 その最大のきっかけとなるのが、アメリカとヨーロッパでまもなく実施される追加の金融緩和となるでしょう。その結果、大量に増刷されるマネーが原材料市場や商品市場にさらに流れ込み、ただでさえ高くなっている原油や小麦などの価格をいっそう上昇させるものと予想されます。

 これまで安定的な物価の管理が続いてきたわが国も、2月に日銀が金融緩和の強化を発表し、物価上昇率1%を目指して実質的なゼロ金利政策を実施していくことになりました。それまでは実質金利(=名目金利-インフレ率)が1%程度でわずかながらもプラスを保っていましたが、今後はゼロ%に近づいていくものと推定されます。日銀によれば2014年にもインフレ率は1%に達する見通しであるとのことです。

 もっとも実質金利がゼロでも、実質マイナス金利のドルやユーロ、ポンドなどに比べれば円はそれでも高金利(!)という見方もできそうですが・・・(ついでにいえば、実質金利がゼロ%の円はともかく、それが「マイナス」となっているドルやユーロ、ポンドなどの外貨や外債を日本人が資産として保有するメリットは現時点では無いと個人的には思っています)。

(続く)

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