世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

「人形使い」官僚が支配する中枢権力(政府改革私案)②

2012-03-29 00:00:41 | 日本

(前回からの続き)

 そもそも国会とは立法府、つまり法律を作る場所のことだから、その構成員である国会議員の仕事は「法律を作ること」であるはずです。アメリカなどでは法案の作成に関与した議員の名前が法律の俗称となっているのもこのためでしょう。

 ところが、上で述べたように、わが国の主要な法律を作成しているのは、国会議員ではなく政府・官僚です。政府提出の法案に比べると、国会議員が作成する法案の数は少ないので、マスコミなどではこれを「議員立法」などと、何か特別な法案であるかのように「議員」という枕詞をつけて呼ぶような有様です。本来なら国会議員の作成する法案こそが修飾語のない「立法」で、政府提出の法案は例外的なものとして「官僚立法」と表現すべきでしょう。

 このように、官僚は、政府・内閣はいうに及ばず、政府法案の作成行為を通じて国会をも操っているといえるでしょう。行政権に加え、官僚は事実上の立法権をも手中にしているのです。ついでにいえば、予算編成権や徴税権などの国家の主要な権限も官僚に集中しています。

(国会議員による予算編成等への参加の一手法として行われている「事業仕分け」がマスコミで派手に取り上げられることも多いですが、国家予算の根幹を占める部分を除いた瑣末な箇所だけの仕分けに留まっているような印象を受けます。まあ、国会議員=国民が、この事業仕分け作業を通じ、たとえわずかであっても予算編成等に関われるようになったという点では国民主権の観点から一歩前進と思っています)。

 これに対して国会議員(つまり国民)は実質的な権限はほとんど持たされていません。まさに「人形使い」がいなければ踊ることができない哀しき「操り人形」といえるでしょう。なお、与党・野党の違いを「人形使い」の官僚に定義させれば、与党議員は「官僚が作った政策や法案に賛成する人形たち」であり、野党議員なら「それらに反対する人形たち」といったところでしょうか。

(続く)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする