老年

満69歳になった。間違いなく老年であるが諦めがつかない。

プーシキン: ルスランとリュドミラ 1

2006-08-27 15:19:06 | Weblog

献 詩

あなたのために、わたしの心の女王へ
美しい人よ、あなたのために
過ぎ去ったおとぎ話の時代のこと
黄金の無為なるときに
大昔のおしゃべりのささやきのもと
確かな手でわたしは書いた:
受け取っておくれ、わたしのはしたないお話を
なんのほめことばも要らない
甘美に心待ち、もう幸せなのだ
愛にときめきく乙女が
きっとこっそりと見いるだろうことを
わたしの罪ふかい歌を


入江には緑のかし;
かしは黄金の鎖を巻き
昼も夜も学者猫は
鎖をめぐってぐるぐる回る
右に回れば歌をはじめ
左に回れば物語を語る
そこは、神秘の地:森の精がうろつき
人魚が木の枝に座る;
そこは、見知らぬ小道に
知られぬ獣の足あと;
そこは、鶏の足の上にたつ小屋は
窓も扉もない;
そこは、妖怪の満ち溢れる森と谷;
そこは、夜明けに波が打ち寄せ
人けのない砂丘の海辺に
30人の美しい勇士たちは
清らかな水から列をなして
ともに進むのは海の教官;
そこは、通りかかる王子は
恐ろしき王を捕らえている;
そこは、人々の前を雲の中に
森を越え、海を越えて
魔法使いは英雄を連れてくる;
そこは、暗闇の中、王女は嘆き悲しみ
猛々しい狼は忠実に仕える;
そこは、バーバ・ヤガー(ロシアの鬼婆)をいれた臼が
よたよたとゆく;
そこは、黄金の上に不死身の魔王カシチェイが生き絶え絶えとなる;
そこは、ロシアの魂が... そこはルーシが香るところ!
そこは、私が住んで、蜜酒を飲んだところ;
海のほとりに緑のかしを見て;
その下に座る学者猫は
私に自分の物語を語った。
わたしはその一つを思い出す:この物語を
わたしは今みなにそれを語ろう...

<つづく>

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