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フルトヴェングラー のベト6「田園交響曲」

2017-11-23 15:59:39 | クラシック音楽
「証言・フルトヴェングラーかカラヤンか」(川口マーン惠美著)より
正確な引用ではないけど
「カラヤンのベートーベンってテンポ速いでしょ。あれはね、カラヤンは早く家に帰りたいからだよ。カラヤンは誰よりも早く会場を出て、観客がまだ拍手しているころにはもうタクシーに乗ってたんだ」
と、これはベルリンフィル団員のジョークも入っているのだろうけど。
私は高校のころにカラヤンのベートーベン3番5番6番を買い、以来30年くらいずっとそれを聴いてきたし、他の人のベートーベンはほとんど聞かなかったから、「速い」と言われても比較対象がないのでピンと来なかった。

で、今年フルトヴェングラー に開眼してフルヴェンのベートーベンを買いまくったのだが、なるほど、確かにカラヤンは速かった

違いがはっきり出るのが、6番「田園交響曲」だ。
これはむしろフルトヴェングラー がゆーっくり演奏するせいもあるかもしれない。
フルトヴェングラーといえば第九の4楽章や運命の4楽章のティンパニドロドロドロドロならしーの爆速演奏がトレードマークみたいなもんだが、この「田園」の第1楽章の安らかな超スローのゆっくりさは、これはこれで胸にほのかな熱を灯して、とてもよい。
これに比べたら30年聞き続けたカラヤンの「田園」は早送り再生のようだ。
一方で第四楽章の嵐の描写(ディズニーの「ファンタジア」だとゼウスがバッカスに雷を投げつける場面)はやっぱりフルヴェンの面目躍如たる、まさに嵐のごとき壮絶さ。激しさ。スピード感。そしてそこからの急速スローダウンして、またおだやかな田園に戻っての超スローからのフィナーレ。
このうねり狂うリズム感こそフルトヴェングラー の真骨頂

フルトヴェングラー の「田園」CDは2枚もってる。
1952年録音のウィーンフィル版のレコードからCDに落としたやつ。
CDの解説がいかにしてノイズを少なくして盤起こししたかの技術的マニアック解説中心で、微笑ましい。


もう一枚は戦時中(録音年不明)のベルリンフィル版。こちらは解説が英語なのでよくわからんが、どうもソ連軍がベルリンから接収して、戦後しばらくたってから返却された録音テープを元にしたものらしい。
音質は悪いが、演奏としては戦後版よりいい。
でもこの戦中版をわざわざかったのは、カップリングで入ってるワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が目当てだった。
これも戦争中の録音で、音質はめちゃくちゃ悪いが、しかし!これより泣けるマイスタージンガーは有り得ないと思えるほどの名演中の名演。
フルトヴェングラー の演奏って、感情の塊である
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