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映画作りの糧とすべく劇場鑑賞作品中心にネタバレ徹底分析
映画ブロガーら有志23名による「10年代映画ベストテン」発表!

怪談 【監督:中田秀夫】

2007-11-23 15:58:28 | 映評 2006~2008
【個人的評価 ■■■■□□】(6段階評価 ■□□□□□:最悪、■■■■■■:最高)

美形であるがゆえに恐怖に襲われる男。美形により地獄に落とされる美女たち。
なまじ、自分と直接の因果がないだけに不条理さが恐怖を増幅するし、その主人公の感じる恐怖感がちゃんと伝わってくる。

例によってカメラワークがいい。
キャラの背後に広々とした薄暗いスペースを置き、さらにカメラはじわじわと室内の物が少しずつフレームインするようにゆっくり動いていく。そのため、幽霊登場でも何でも無いシーンの普通のカットでさえ、どこかに幽霊が写っているんじゃないか、幽霊が現れるんじゃないか・・・とそんな怖い思いを抱かせる。
もっとも、本当に幽霊が登場するシーンでははじめから川井憲次の不気味な音楽がかかっている。幽霊の出ないシーンでは音楽がない。なので観始めてしばらく立つと幽霊が出るか出ないかは判ってしまう。その辺、「ジョーズ」の水中映像と同じだ。(鮫視点の映像の時はジョン・ウィリアムズの例の曲がかかるが、鮫と思わせてそうじゃないショットでは音楽なし)
幽霊が出る/出ないが判るから悪いということではなく、全体的に恐怖感が充満していて見事だと思う。

ただクライマックス(?)の壮絶な殺陣シーンはなんだったんだろう。主人公が異様に強い。三船敏郎か勝新太郎か市川雷蔵かってくらい強い。襲い来る者ども(人間)を次々と斬りまくる。痛快! 壮快! こんな時代劇が観たかった!! ・・・ってそういう映画じゃないだろ!!! 超面白楽しいシーンで個人的には大好きだが、無い方が映画の評価は高くなった気がしてならない。

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