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2010年代映画ベストテン 【1-01】日本映画10年代ベストテン

2020-03-21 00:40:01 | 映画ブロガーとSNS映画レビュアーによる10年代映画ベスト
ブロガー&SNS映画レビュアーの日本映画2010年代ベストテン

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第1位 『この世界の片隅に』 監督 : 片渕須直 (2016年) [総合66点/投票9名/ベストワン3名]


周作さんありがとう。この世界の片隅に、うちを見つけてくれて

「この10年を振り返る上で絶対に外せません」(PGM21)
「アニメーションを超えたドキュメンタリー映画としての要素もある素晴らしい作品」(nyanco)
「淡々と普段の生活が続いていて、そこに【戦争】が入り込んでくること」(にいさん)
「この作品に出逢えた喜びに満ちた」(にゃむばなな)
「市民が戦争する国家の一員になっていく」(しん)

小規模公開から口コミでヒットが広がり、異例のロングランへとつながりファンから愛された本作。
キネ旬ではトトロ以来のアニメ映画のベストワン。あの映画秘宝ですら2位にしたくらいの問答無用の傑作。映画芸術誌は本作が1位になったことで翌年からアニメが選考対象外とされてネットがちょっとだけ荒れた。
3位を見ればわかるように、ダントツで「この世界バース」が文句のつけようもなく日本映画のこの10年を代表する作品として推された。
片渕監督はじめスタッフ・キャストの皆さんありがとうございました!
主人公すずさんの声を演じた元能年玲奈の「のん」さんの演技も高く評価され、声優でありながらベスト女優で5位につける大健闘を見せた。


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第2位 『万引き家族』 監督 : 是枝裕和 (2018年) [総合57点/投票11名/ベストワン0名]


捨てたんじゃないんです。拾ったんです。誰かが捨てたのを拾ったんです。


「世界の是枝裕和監督になってきた」 (nyanco)
「「正論という暴力」のバックには きっと自分も含まれているのではないか?」(にいさん)
「偶然と計算され尽くした演出が見事」(おざき)
「インビジブルな人たちを描きたいという万引き家族に対して、あんな家族は日本にいないと政治家やネトウヨが言うのは喜劇だ」(しん)

前ディケイドで「誰も知らない」がベストワンに輝き、ベスト監督にも選出された是枝監督。続く10年も日本映画界のエースであり続けてくれた。しかもパルムドールのおまけ付き。
助成金もらって反日映画作ってるなどという意味のわからない批判にさらされたが、映画は実力でそうしたアホな声を封じた。
映画はヒットし、アカデミー賞でも外国語映画部門に『おくりびと』以来のノミネートを果たした。


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第3位 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』 監督 : 片渕須直 (2019年) [総合47点/投票5名/ベストワン3名]


死んだら心の底の秘密も
なーんも消えてなかったことになる
それはそれでゼイタクな事なんかも知れんよ


「新世代と共にアニメーション表現の可能性が新たな段階に入ったディケイドだったと思う。その頂点として」(ノラネコ)
「ディレクターズカットでこんな変わったのは「ブレードランナー」以来かなー。」(aq99)
「前作が「時代」を詳らかにした作品とすれば、「新作」はその中で生きる「さらにいくつもの」人生の深い考察だ。」(えい)

キネ旬では新作扱いされずベストテン対象外となったが、そうした作品でも拾えるのが、こうした個人企画の良いところだ。
5名で47点という結果からわかるように、本作を推す人はかなり熱い支持者となっている。わずか3年後に発表されたディレクターズカット的な作品がここまで熱く支持されることも前代未聞であり、「この世界の」が非常に強い力を持った稀有な作品であることを見せつけている。
「この世界の」両方だと得点は113点にものぼり、2位『万引き家族』のほぼダブルスコア。

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第4位 『シン・ゴジラ』 総監督 : 庵野秀明、監督 : 樋口真嗣 (2016年) [総合35点/投票7名/ベストワン1名]


正直、服も部屋も少しにおいます。

2016年度は、映画秘宝1位、キネ旬2位、日本アカデミー作品賞、興行収入3位と国内では全方位から支持された怪獣映画史に名を残す作品。
なぜか海外ではさほど売れず、怪獣映画もガラパゴス化した日本独自のジャンルなのだと思い知る。(海外でもサイモン・ペグなどのオタクが大絶賛するなど、刺さるところには刺さりまくっている)
怪獣映画史という目で見ると、やはりその歴史に名を残している平成ガメラと、シン・ゴジラの両方に関わっている樋口真嗣さんはすごい人なのだと思います。

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第5位 『告白』 監督 : 中島哲也 (2010年) [総合28点/投票5名/ベストワン1名]


なーんてね

「ここに出演した俳優さん女優さんの多くは2010年代に活躍した俳優がずらり」(PGM21)

そういえば岡田将生さん、木村佳乃さん、新井浩文さん(!)は出てるし、芦田愛菜ちゃんは出てるし、橋本愛さんも出てるし、「能年玲奈」さん(!)も出てるし、今思うと壮観なキャスティング。
賛否の分かれがちな中島哲也監督作品において、圧倒的な面白さに包まれて幅広く支持された作品となった。


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第6位 『野火』 監督 : 塚本晋也 (2014年) [総合26点/投票5名/ベストワン0名]


さあどうする?俺がお前殺して食うか?お前が俺殺して食うか?

「忘れるな目を逸らすな」(しめじ)
「戦争で人が死ぬことを美談として描かない」(しん)

鉄男の昔からカルト作家的地位を保ち続ける、塚本晋也監督の渾身の「自主映画」。
集団的自衛権の行使容認が閣議決定された2014年。戦争の狂気と恐怖を描いたこの作品の公開は2015年。時代に対する強い意志を感じる。毎年8月15日前後にスクリーンでの再上映を行う姿勢も本物だ。


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第7位 『桐島、部活やめるってよ』 監督 : 吉田大八 (2012年) [総合25点/投票4名/ベストワン0名]


俺、実はすっごい盛り上がってんだよ。みんなも。
こんな楽しいの初めてだよ。
だから、おまえは絶対引いちゃダメなんだよ


橋本愛ちゃんが塚本監督の『鉄男』を一人で見にくるオタク感涙のファンタジーと思いきや、「マニアックなやつ」と切り捨てる。この6位と7位の並びが最高ですね。
ロメロオタクの神木隆之介くんの撮った「生徒会オブザデッド」完全版超観たいです。
「今月の秘宝けっこう頑張ってるよ」という台詞も、映画秘宝が休刊となった今聞くと10年代の映画ニュースの一端を表している。


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第8位 『団地』 監督 : 阪本順治 (2016年) [総合22点/投票3名/ベストワン2名]


そんなこと有り得ないということが有り得るのが団地でしょ

「こんなバランスの良い邦画の佳作が年に数本あれば」(しめじ)

この種の企画の主催者冥利につきると感じるのは、アカデミーにもパルムドールにもからまず、キネ旬や秘宝のテンにも入らず、スーパーヒット作でもない作品がランクインしてくることです。「やるね〜」とほくそ笑んでしまうので「やるね映画」と呼ぶことにします
もちろん阪本順治監督は80年代から活躍しファンの多い巨匠ですから、「やるね」扱いは失礼かもしれませんが、この10年だと『大鹿村騒動記』や『半世界』でなく、あ、そっちで来ましたか、という意外性がありました。アクション、社会派、ヤクザ、とアウトローたちを好む阪本監督ですが、『顔』でつかんだコメディの確かな手応えを再び藤山直美さん主演でやってみる肩の力を抜いた感じが魅力な一作。


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第9位 『ビジランテ』 監督 : 入江悠 (2017年) [総合22点/投票3名/ベストワン0名]


遺産は俺がもらうからな

「陰腹を斬りながら撮られたような渾身の「田舎」映画」(しめじ)
「底に潜む暗さと救いようのなさと狂気が心に残る」(おざき)

「やるね映画」その2。
入江悠監督の出世作『SR サイタマノラッパー』は2000年代の終わり頃だったので、2010年代は入江監督の飛躍のディケイドだったと言えるでしょう。
『サイタマノラッパー』の頃、映画祭や地方上映に呼ばれすぎて、仕事ができなくて生活が苦しい…と仰っていた入江監督も『ウルトラQ』撮ったり『AI崩壊』撮ったりで、つくづく10年って長くて色んなことがありますね


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第10位 『かぐや姫の物語』 監督 : 高畑勲 (2013年) [総合21点/投票3名/ベストワン1名]


私も走る!力一杯!

「冒頭15分くらい大好き!!これだけでほぼ百点!!子育ての原点を思い出させてくれ、続く寝返りのシーンは、個人的に名シーン」(aq99)

この10年は宮崎監督が引退し(復帰の噂もありますが)、そして高畑監督が逝ってしまわれた10年でした。
片渕須直監督というすごい方が出てきて、興行面では新海誠監督が席巻し、ジブリジブリだった日本のアニメも変わってきたとは思いつつ、こうして遺作を『君の名は。』を差し置いてランクインさせてくるのはさすが巨匠です。合掌。


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第10位 『横道世之介』 監督 : 沖田修一 (2013年) [総合21点/投票3名/ベストワン1名]


普通の人だよ。普通すぎて笑っちゃうくらい

「やるね映画」その3。
実は今回の企画で地味に人気を集めていたのが沖田修一監督で、4つの作品が幅広く票を集め、全作品の得点を監督別に集計したランキングでは新海誠監督を抑えて3位に入りました。
これは20年代、沖田監督時代が来る・・・と期待します!!

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順位は、1位10点〜10位1点として計算。
同点の場合投票者の多い方を上位に。投票者も同数の場合はベストワンの多い方を上位とした。

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