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映画作りの糧とすべく劇場鑑賞作品徹底分析(ネタバレ)
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キャプテンアメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

2019-05-07 09:18:27 | ビデオ・DVD・テレビ放映での鑑賞

キャプテンアメリカの誕生と第二次世界大戦のヨーロッパ戦線でのキャプテンと悪の組織ヒドラの戦いを描いた作品。

誤解していた。
私はキャプテンアメリカは恥ずかしい格好をして戦う頭の悪い奴だと思っていた。まあ、やたら目立つアメリカ国旗をあしらった盾を装備して敵基地に潜入したり、作戦はといえば正面から突撃だったりと、実際頭は悪そうだけど。
しかしキャプテンは人間として真に尊敬できる素晴らしい男で、本物のヒーローで、多くの人たちが「キャプテン」と読んで彼を慕うことがわかったのである。俺も一緒に歩くとちょっと恥ずかしいけどキャプテンに一生ついて行きます!って思えた。
人を見た目で判断してはいけないのである。

あの格好といい名前といい、ゴリゴリのアメリカン愛国バカのような印象を受けるが、なるほど彼の思想や行動は単なる「アメリカファースト」的な愛国心ではなく、自由、平等、博愛というアメリカ憲法の理念に対する奉仕であり、彼はアメリカ憲法の精神を守るために戦うが、必ずしもアメリカ政府や国益を守るために戦うわけではない。

コスプレされて戦時国債キャンペーンに駆り出されピエロのように踊るところは、「父親たちの星条旗」にも見られたヒーローの政治利用である。キャプテンは根が真面目だからきちんと仕事はこなすがどこか「そうじゃない感」を抱えている。これは脚本家の「愛国心イコール政府への盲従ではない」という考えの表れと見る。

キャプテンは改造手術?前に博士から「ナチを殺したいか?」と問われ、「誰も殺したくない。でも悪党は嫌いだ」と答える。国益のためなら敵などいくら殺してもいい的なスタローン的行動理念とは異なるのである。(スタローンもそこまで単純ではないけど、とちょいフォロー)

キャプテンは自分の判断で軍の命令に背くのも辞さないし躊躇もない。彼が仕えるのは国でも軍でもなく正義だからだ。

そういえばキャプテンが結成するアメリカ版独立愚連隊みたいなチームもさまざまな国籍人種が混じる。
中に日系人モリタがいる。演じる役者こそ朝鮮系のケネス・チョイだが、チームに日系人を含めたのも脚本家のこだわりを感じる。
当時アメリカ国内では日系人は敵性国民として強制収容所に送られていた。完全な差別である。それでもアメリカ国民としての誇りを持っていた日系人たちによって結成された部隊があり、ヨーロッパ戦線に投入された。ジョン・G・アビルドセン版の「ベスト・キッド」でも少し言及されている。
本作でそうしたことへの言及はないが、おそらくモリタも強制収容所から選抜された日系部隊の一員で、激戦の生き残りなんだろう。おそらくどこの部隊に行っても敵のように扱われていただろう。だがキャプテンは彼が日系であることに何の問題も感じずに仲間として対等に接したのだ。

不器用なキャプテンとしっかり者のペギーとの恋愛もダンスに誘うかどうかというそれだけの話をしっかりとクライマックスのエモーショナルな盛り上がりに繋げており、余分なものがなく、うまい。キャプテンがダンスの約束は守れないと知りつつ約束するラストは涙が溢れそうになった。

ほとんど予備知識なく観て普通に感動してたら、エンドクレジットで監督が、ジョー・ジョンストンだったと知って、ぶったまげた。
ひさしぶりに聞いたよ。「ロケッティア」の「ミクロキッズ」の「遠い空の向こうに」(原題の「October Sky」の方が好き。「Rocket Boys」のアナグラムなんだよね)の、「ジュラシックパーク3」の
大好きだった監督の今でも衰えることなく面白い映画に出会えて、良かったよ
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