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映画作りの糧とすべく劇場鑑賞作品徹底分析(ネタバレ)
ブロガー37名による「00年代映画ベストテン」発表

特攻野郎Aチーム [監督:ジョー・カーナハン]

2010-09-04 22:34:16 | 映評 2010
ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
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個人的評価: ■■■■■□
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]

【映評概要】
日本語吹き替えで羽佐間道夫さんの声と、安原義人さんの声に感動。ダーク・ベネディクトとドワイト・シュルツの姿にまた感動。我が魂と同化している青春のテレビドラマ「特攻野郎Aチーム」の映画化をどうして見逃すことができようか!! これはAチーム愛の詰まった無駄に長い映評である

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【映評詳細・・・ネタバレ】
しばらく映評を書いていなかった。
映画作りと山登りに忙しく、それらのためにお金もあまりなくて、映画自体2010年9月の時点で10作程度しか観ていない。
それとどうも忙しさもあってじくり記事を書く時間もとれず、書こうと思ってもあまり気が進まず・・・第9地区もハートロッカーも感動したのにキーボードの前で指が動かなかった。
しかし、書きたいことが次から次へと浮かんでくる映画を観てしまった。書きたいという衝動を抑えることができず、久々に長々とした映評を書いてみた。

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中学のころ・・・ようやく映画に目覚めていた私だったが、そのころテレビの好みも大きく変わっていた。アニメと特撮と若干のバラエティしか見ていなかった私。国産のドラマにまるっきり興味を持てなかった私だがアメリカのアクションドラマにははまった。
「超音速攻撃ヘリ エアーウルフ」「ナイトライダー」「パトカーアダム30」「俺がハマーだ!」などを楽しみに見ていたが、中でも心の底から大好きだったのが「特攻野郎Aチーム」だった。
それこそ「ウルトラ」「ガンダム」と同じくらい私の魂の一部と同化してしまっている我が青春のテレビ番組が「特攻野郎Aチーム」なのだ。
3シーズン分くらいはビデオでCMカットして録画してとってある。淀川長治氏がご存命の頃の日曜洋画劇場で放送されたスペシャル版もビデオにとってある。劇場版を見た後で押し入れからAチーム収録のVHSを引っ張りだして何話か見返してみたがやっぱり面白かった。

私の住んでいた札幌ではAチームはたしか土曜日の深夜の放送だった。後に日曜日の昼に移った。
放送が始まると、その日のエピソードの短いダイジェストに続いて羽佐間道夫氏のナレーションがかかる
Aチームのオープニングナレーションはいまでもそらで全部言える。

「ベトナムで鍛えた俺たち特攻部隊は濡れ衣を着せられ当局に逮捕されたが、刑務所を脱出し地下に潜った。
しかし地下でくすぶっているような俺たちじゃあない
筋さえ通りゃ金次第で何でもやってのける命知らず
不可能を可能にし巨大な悪を粉砕する俺たち特攻野郎Aチーム」


マシンガンの銃声とともに「THE A-TEAM」 のタイトル

「俺はリーダー、ジョン・スミス大佐。通称ハンニバル。奇襲戦法と変装の名人だ。俺のような天才策略家でなけりゃ百戦錬磨の強者どものリーダーはつとまらん」(ジョージ・ペパード 羽佐間道夫)

「俺はテンプルトン・ペック。通称フェイスマン。自慢のルックスに女はみんなイチコロさ。はったりかましてブラジャーからミサイルまで何でも手に入れてみせるぜ」(ダーク・ベネディクト 安原義人)

「よう! おまちどう! 俺様こそマードック。通称クレージーモンキー。パイロットとしての腕は天下一品。奇人?変人?だから何?」(ドワイト・シュルツ 富山敬)

「B.A.バラカス。通称コング。メカの天才だ。大統領でもぶん殴ってみせるぜ。でも飛行機だけは勘弁な」( and ミスター.T 飯塚昭三)

「俺たちは道理の通らぬ世の中にあえて挑戦する。頼りになる神出鬼没の」(羽佐間道夫)

「特攻野郎Aチーム!」(羽佐間・安原・富山・飯塚)

「助けを借りたい時はいつでも呼んでくれ」(羽佐間道夫)


(第一シーズンのみでレギュラーから降ろされた女性記者エイミー・アマンダ・アレン通称エンジェルのナレーションは覚えていない。見始めたのが第2シーズンくらいからなので・・・)

正直言うと映画版もオープニングにこのナレーション(もちろんあのテーマ曲にのって)を付けてほしかった・・・

そんな「魂のAチーム」であるからこそ、あえて日本語吹き替え版で鑑賞。
キャストはもちろん総入れ替えで、従って声優も変わっている。(富山敬さんの声が聞けないのは、氏がもう亡くなられているので仕方がないが・・・それにしても富山さんのモンキーの吹き替えは絶品だった。自分にとって富山さんは古代進より、まるちゃんのおじいちゃんよりクレージーモンキーである)
ところがテレビシリーズのファンの耳にうれしい配役が・・・
ジョン・ハンニバル・スミスの上官で、Aチームがお尋ね者になってしまう事件に深くかかわるモリソン将軍の声を羽佐間道夫さんが演じておられる!!
さらに劇中、一瞬だけ安原義人さんの声が聞こえてあれっ??と思ったが、その役者が誰なのか判別できないまま映画が終わりモヤモヤとしていたら、エンドクレジットの後になって現れたのだ。TVシリーズでフェイスマンを演じていたダーク・ベネティクトが!!その声はもちろん安原義人さん!!
しかもその同じ場面ではTVシリーズでモンキーを演じたドワイト・シュルツも登場!!声はもちろん富山さんではないが富山さんっぽく吹き替えておられた。
テレビシリーズでコングを演じたミスターTの出演がなく、コングの吹き替えをされた飯塚昭三さん(戦隊ものの怪人の声などでおなじみの)の声が聞けなかったのが残念だが、羽佐間さん、安原さんの声と、ダーク・ベネディクト、ドワイト・シュルツの姿が見られてTVシリーズファンは大満足なのであった。
なおTV版でハンニバルを演じられたジョージ・ペパード氏(「ティファニーで朝食を」の主人公)は94年に亡くなられている。私は勝手に本作をジョージ・ペパード、富山敬の両氏に捧げたいと思った。

※ちなみに「クレージーモンキー」「コング」という通称はTVシリーズの日本語版制作スタッフによって勝手に付けられたもので、実際は"ハウリング・マッド"・マードックととB.A.バラカスというのだが、この記事ではもちろん「クレージーモンキー」、「コング」という呼び名を使わせていただく)

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さて作品自体であるが、あまりにAチームが好きなために正当な評価はできない。
CGばっかりでTVシリーズで本物の車をバンバン爆発させていた感動が薄いとか、アラン・シルベストリの音楽は職人技として見事ではあったがAチームのテーマをもっと使いまくってほしかったとか、あのAチームバンが冒頭でもうスクラップになって以降出てこない・・・とか不満はないではない。
でもAチームだからいいや・・・とつい大目に見てしまう。
さすがに2010年のリメイクなだけにベトナム戦争という設定はイラク戦争に変更。うまく現代に置き換えることができた。しかし「アメリカの間違った戦争の犠牲者とも言えるAチーム」という設定が、現代でも容易に作り得てしまうところにあの国の業の深さを感じてしまう。

新Aチームの面々のキャスティングは完璧だった。特にモンキー役のシャルト・コプリーが素晴らしい。「第9地区」に「Aチーム」と2010年は大活躍の彼の今後が頼もしい。
リーアム・ニーソンもさすがにうまい。まじめそうな印象の俳優だが、陽気で楽天的で頭はいいがかなりぶっ飛んでいるリーダーを好演。しかもちゃんとオリジナルのジョージ・ペパードが作り上げたハンニバル像を大切にしている。
それでいて、軍法会議でフェイスたちをかばって自分一人が罪をかぶろうとする場面のリーダーとはかくあるべしの姿はさすがに貫禄があって私の心を熱くする。

ハンニバルの奇抜すぎる作戦の数々、フェイスの女たらしで人を食った態度、モンキーのクレージーさ、コングの飛行機嫌いとなんならハンニバルでもぶん殴りかねない獰猛さ、TVシリーズの要素は余すところなく詰め込まれ、事件も適度に意外性があり、ギャグは楽しくアクション満載。ああ面白かったやっぱりAチームはいいねい・・・と普通にそう思えるAチーム映画版であった。

ただ一つ気になることが・・・それは戦争映画・アクション映画作りの潮流の変化か、単にテレビから映画へという変化を象徴してか、本作で大勢の人が死ぬところだ。
テレビシリーズでは悪人や悪人に命を狙われる善良な市民なども含めて死亡者はほとんどいない。善人は殺されそうにはなるけれども危機一髪Aチームが助けに現れるのが定番だし、悪人もAチームによって車を吹き飛ばされるがその後で必ずひっくり返った車からフラフラとはい出てくる姿が映されていた。
(もちろん長いシーズンの中にはハードな回もあり、Aチームの面前で人が死ぬというエピソードもわずかだがある)

対して映画版の本作では簡単に多くの命が失われる。おかげでアクションシーンはよりかっこよく、ド迫力にはなったのだが、死から遠い健全なAチームがちょっとだけ懐かしく思えた。

[追記]
Aチームファンのにやりポイント

モリソン将軍はテレビシリーズでも設定上存在した。Aチームの第一話、邦題「アカプルコ救出大作戦」でAチームのことを調べた新聞記者が語る中に出てくる。その説明によるとモリソン将軍はAチームがお尋ね者になる原因となった事件で、ハンニバルに極秘指令を下した。Aチームの無罪を証明する唯一の人物だったのにベトナム軍の攻撃で死亡・・・というこの映画版とよく似た設定だった。

映画版Aチームに登場したCIAのエージェントの名前はリンチといったが、テレビ版の第一シーズンでAチーム逮捕に執念を燃やすMPの指揮官の名前がリンチ大佐だった。
なお第二シーズンからAチーム追跡担当軍人はデッカー大佐になり、第4シーズンでフルブライト将軍に変わる。
もし映画版Aチームで続編が作られたらデッカーという名の人物がCIAのエージェントか何かで登場するかもしれない。

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2 コメント

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ご無沙汰です。 (sakurai)
2010-09-28 09:36:19
書きたい映画に出会われて、重畳でございます。
またがんがん行っちゃってください。
年代的に、ちょうどTV見なかった時期だったもんで、語れないのがさびしいのですが、結構楽しめました。
元のキャラ造詣がはっきりしてて、それが生きてたんでしょうね。
コプリさんは、ハリウッド進出でしょうかね。

そういや、夏に松本に行ってきました。
相変わらずな感じでしたが、ジョニデのコスプレをして歩いてる人を見かけまして、姉いわく、「あの人、いつもあの格好してるけど、誰も突っ込まない・・」とか。
コメントありがとうございます (しん)
2010-12-17 22:48:31
sakurai様
宇宙エビになったコプリさんは、なんとか人間にもどったらあんなクレージーな男になったんでしょうね

松本のジャックスパロウみたいな奴・・・はい、有名です
怖くて話したことないですが
オフィシャルブログみたいのもありますよ

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