アメノチハレ

感謝


作曲家としては駆け出しで
ヒット曲なんぞまだまだ無いに等しい時代に結婚した

落ち着いた色のスーツなど持ってなくて
派手目のネクタイとジャケットに長めの髪

どう見ても初めてのご挨拶には相応しからぬ風体で
女房の両親に会った

一体どんな野郎が現れるんだろうと
内心ヤキモキされていたに違いない

居間に通され座布団を出されてからの数分間は
何を喋ったのかよく覚えていない

それからは ビールに寿司やら なんやらかんやら
飲みなさい 食べなさいで
時間はあっという間に過ぎていった

2000年に義父(ちち)は他界し

数日前 義母(はは)も 天に召された



93歳 老衰だった

割と肉付きのいいふくよかな人だったが
死んでいく時は骨と皮
実にちいさくなるもんだな

生きてるうちはなんだかんだと色々あるが
お前この先 30年 それでも頑張って
元気に生きていけるかと問われたら
今の自分にそんな自信なんかありゃしない

願わくば 元気でコトンと逝きたいが

老いてもまだまだ修行が足りんと
これから先に課せられるかもしれない
病や試練に慄く

天寿を全うされたことは
それこそが偉業にほかならない

いつ会っても 
あの初めて招いていただいた時と変わらぬ笑顔で
ずっと家族の支えになってくれていた

そんな義母に心から感謝している

長い間 本当にありがとう
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