アメノチハレ

作詞家 三浦徳子さんを偲ぶ


都志見くん いい曲ね

今度 飲み行こうよ

って レコーディングの後に誘ってもらってから

結構な頻度で一緒に飲み歩いてた時期がある


作詞家 三浦徳子さん

直近では2019年に岡田奈々さんの作品で
「坂の途中で」という歌でご一緒した

その時に三浦さんの近況など特に聞くこともなく
出来上がってきた詞を仮歌に収めながら
懐かしい三浦さんの言葉使いを
何十年かぶりに噛み締めた

いくら年月が経っても
作詞家って言葉のタッチが変わらない

いわばヒット曲は
その独自の言葉の魔法を帯びて
世の中に出てゆく

久しぶりにご一緒したことだけで嬉しくて
勝手にお元気なんだと 疑わなかった

作詞家 三浦徳子というと
その作品は知らない人はいないくらいに
代表曲も多く ここで述べるにも足らないほど

郷ひろみさんの「お嫁サンバ」や 松原みきさんの「真夜中のドア」
松田聖子さんの「裸足の季節」 等々 ここでは書ききれない

僕は 光GENJIやキングトーンズ それから仙道敦子など
作品としては数多くはない

が 彼女と会って話したり作品作りをする中で
大事なことをたくさん教わった

メロディーに対しての言葉選びや言葉のはめ方が独特で
お洒落だけど どこか野太くて
文章でというより言葉の持つ雰囲気でその世界を作れてしまう人

そこに意識はなくても
彼女が書くと何かしらフレーズが耳に残る

それを業界ではキャッチーなどと
他と一緒くたにしてしまうのだろうが
三浦さんの書く詞は
ただただインパクトだけを狙った歌詞とは違う

みんなそんな三浦さんの言葉の心地よさが好きで
発注するのだろう

残念ながら 一時期から現在に至るまで
長い間ご一緒する機会がなかった

もっともっと一緒に作りたかった

僕にとってのヒット曲の新しい柱を
建てれたかもしれない

ネットニュースで彼女の訃報を知った時は
流石に耳を疑った

肺炎で亡くなられたらしいが 
近年体調を崩されていたという情報しか
僕の手元にはない

出会った当時は僕もまだ二十代後半

年齢のことなど意識もせず
ただ僕よりは少し年上の先輩作詞家ということ以外
作家同士として同じテーブルで
同じ目線で色んなことを話せた

僕より10歳年上だったというのは
今回の訃報で知ったくらい

2019年のコラボの際
ディレクターを通して
メッセージを伝えればよかった

もう一度三浦さんと会って飲みながら
色々話したかった

改めて 
あなたとの出会いに感謝の気持ちです

三浦さん
ありがとうございました
 
安らかに




2019 「坂の途中で」 岡田奈々
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