アメノチハレ

レストラン TSU.SHI.MI

兄貴 話があるのだけど と
ある日弟が東京にやってきた

俺 料理人として頑張ってみたいので
広島を出たい

上京後はフランス料理店で修行をしながら
NHKのフランス語講座のテキストを貪るように読み
独学でフランスへ渡った

パリ滞在中の5年の間に
僕ら夫婦で2度ほど会いに行った


パリ修行中の仲間と都志見セイジ(右から二番目) 1989

3畳くらいの屋根裏部屋にはベッドと小さな流し場だけ
風呂はリオン駅の公衆シャワーを利用していた

修行の身に給料など出ない

フランス語とその意味がびっしりと書かれたレポート用紙が
狭い部屋の壁に何枚も貼られていた

涙が出た

よくやってのけたと思う

帰国後 数件のレストランでシェフをやりながら
今から20年前に 松見坂にて
晴れてオーナーシェフとなる

そこでミシュランの一つ星を取ったが
あえて返上し
10年前にリニューアルした店も
昨年で終えた

そして今年 20年過ごした東京の松見坂を離れ
山梨県の韮崎に 最後の住処として
レストラン TSU.SHI.MI が誕生した


TSU.SHI.MI Nirasaki

2019年には大腸癌が見つかり大手術をした
そんな状況にも関わらず
その後 幾度となく山梨に出向き 
2年をかけて1000坪の土地に自分の城を築き上げた

病気を境に 両親も驚くほどの優しい顔になった

最近では たまに東京に来ると 
街の音がうるさいなどと言うようになった

1日ひと組だけのレストラン

出来立てホヤホヤのレストランも 
人の形(なり)と同じように
やがて年季を重ね お客様に育てられ
いい顔の店になってゆくんだろうな

あの20代のパリの武者修行から
走り続けて 今年で還暦

本当にいい顔になった

凄いね 60歳 そして
新たなスタートに 心よりおめでとう 


弟夫妻

お二人 何より元気に そして
末長く健康でいていただきたい
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