ひよりの音楽自己満足

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コスモスファクトリー

2008-02-25 06:59:23 | 70's J-プログレ
 70年代初期の日本のプログレッシブ・ロック界。いくつかのバンドがありますが、その中でも特にプログレ色が強かったバンド<コスモス・ファクトリー>。1970年に<サイレンサー>の<泉つとむさん(Key&Vo)>、<水谷ひさしさん(Gr)>のお二人と、<バーンズ>の<滝としかずさん(Bs)>、<岡本和夫さん(Dr)>のお二人の4人編成で結成されました。地元の名古屋で1年ほど活動されたあと、ある方に見出されて上京し、とある音楽評論家のもとで1年間以上ひたすら練習して技術を磨き、そして作曲活動にも励んでバンドのスタイルを確立していったそうです。それは、当時まだ出始めだったメロトロンやシンセを貪欲に取り入れ、そしてピンク・フロイドのようなサウンドではあっても、あくまでも歌詞は日本語にこだわる、というスタイルで。そして結成して3年がたった1973年の10月に1stアルバム「トランシルヴァニアの古城」を発表します。このアルバムはプログレの王道ともいえるコンセプト・アルバムとなっていて、アルバム全体が暗く重く、それでいて美しくもあります。なかでもこのアルバムのハイライトである4部構成の18分を超える大作「トランシルヴァニアの古城」は“これぞジャパン・プログレ”という感じの名曲です。オリジナリティあふれるスタイルは反響を呼び、75年8月には2ndアルバム「謎のコスモス号」を発表します。このアルバムでは前作同様に日本的な部分を残しつつも“西洋の神秘”のイメージも取り入れ、進化するすがたを見せています。なかでも作曲家ドビュシーに影響を受けて作曲したという「海」は秀逸です。 
 翌76年から、それまでのライブはわりと地味な感じで、じっくりと曲を聴かせていたそうですが、それがハードに派手目なステージングになり、自信からくる余裕さえうかがえるようになったそうです。8月には3rdアルバム「ブラック・ホール」を発表。プログレ色を残しつつもそれまでの暗さよりも明さが目立ち、よりハードなサウンドに。バンドはハンブル・パイやムーディ・ブルーズなど来日する大物アーティストの前座も務め、ロック・フェスなどにも出演したりと、ライブ活動も活発となり、日本プログレ界にその名をとどろかせたそうです。ところが・・・翌77年に岡本さんが脱退し、あたらに<クニ豊田さん(Dr)>を迎えて4thアルバム「嵐の反射鏡」を発表します。しかしこのアルバムではこれまでのプログレ色が薄れてオーソドックスなハードロックスタイルに変貌してしまい、失望するファンもいたとか。残念ながら<コスモス・ファクトリー>はこのアルバムを最後に解散してしまいます。 日本プログレ界に大きな影響を与えた<コスモス・ファクトリー>。アルバムの再発が望まれます。但し、この写真の2ndアルバム「謎のコスモス号」は昨年2007年にドイツのレーベルから再発されたCDなんです。プログレは日本よりも海外で活発になってきてるのかな?

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2 コメント

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Unknown (クッキー)
2008-04-30 21:44:57
コスモスの大ファンでした。浅草ロックフェスやライブハウス、学園祭など、追っかけました。復活ライブしてほしいです。地元名古屋で泉氏と水谷氏のみで、ライブをされてるそうですが、滝としかず氏の大ファンでしたので、バンドとしてライブしてほしいです。
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Unknown (ひより)
2008-04-30 23:30:31
 クッキーさん、コメントしてくださってありがとうございます。
おぉ!クッキーさんはリアルタイムでコスモス・ファクトリーをご覧になっていらしたんですね!
泉氏と水谷氏は現在も音楽活動されているんですね。情報をありがとうございます。
今年は70年代に活躍したバンド<FTB><四人囃子><ブルース・クリエイション><紫>などなど多くのバンドの復活がありますから<コスモス・ファクトリー>の復活も期待してしまいますね。
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