ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

Marge Litch 1

2009-02-21 13:03:37 | Marge Litch・ALHAMBRA
 先日、朝のニュースで見たんですけど、某大手音楽出版会社では、過去にヒットして現在は廃盤になっているアルバムを、注文すると1枚からCDプレスしてくれて、しかもほぼ定価で販売してくれるとか。これっていいですねぇ。ジャパンプログレでもこういうのがあるといいんですけど、そもそもメジャーレーベルから発売されたのはごく一部で、殆どはインディーレーベルですし、現在はもうなくなっているレーベルもあるでしょうから、難しいかなぁ・・・
 今回紹介させていただくバンドはハード・プログレ・バンド<Marge Litvh/マージュ・リッチ>です。昨年偶然に某CD店の中古コーナーで2ndアルバムを手に入れたんですけど、1stアルバムと3rdアルバムがなかなか手に入らなくてずっと紹介できなかったんですけど、いまになってようやく3rdアルバムが入手できたもので、今回の登場となったわけで。1stアルバムはいまだ手に入らないんですけど、のちにリ・レコーディングされたものは普通に流通していたので、そちらで。
 <Marge Litvh/マージュ・リッチ>は、詳しいことはわかりませんが、1986年ころにギタリストの<横山嘉照さん>が中心となって結成され、“Super Dramatic Metal Symphony”と掲げてメロディアスなプログレメタルを創作・演奏し、ライブやカセット音源販売等の精力的な音楽活動をされたようです。そして1991年に1stアルバム「MARGE LITCH」を発表します。
 そして翌92年に写真の2ndアルバム「The Ring of Truth/真実の指輪」が発表されます。メンバーはギターの横山さんの他、女性ヴォーカリストの<中川純子さん>、ドラムス<長倉哲郎さん>、ベースの<後藤忠利さん>の4人と、ゲスト・キーボードの<桑原康之さん>です。このアルバムは純子さんが書き下ろしたアルバムタイトルの物語に沿って創作されたコンセプトアルバムです。そのストーリーは・・・
 森に囲まれた国サイセリア。国王ラダムは人嫌いで、一人娘ジュリアだけを溺愛していました。ある日ジュリアは悲しい夢を見て泣きやまなくなってしまいます。その夢とは死んだと聞かされていた王妃である母が暗闇で悲しげな顔をして手招きしている、と。以前、国宝である“真実の指輪”がなくなってしまい、王妃は大臣の策略によってその罪をきせられて国外追放になったとか。
しだいに国の天候も悪くなり、雨が降りっぱなしで止む気配がなく、国が水没の危機に。困った国王は占い師を呼んだところ、姫は邪悪な呪いに縛られていて、それを解くには魔物が持っているという“水晶の剣”“月光の鏡”“真実の指輪”が必要だと。そしてまずは国で一番の力自慢の大男が、次には国で一番の知恵者が魔物が棲む森へ向かうも相次いで玉砕。王は途方に暮れ、大臣は姫の殺害を提案します。そのとき1人の若者(トリム)が名乗りをあげ、森へ向かいます。トリムは勇気と知恵と優しい心で魔物達を説き“水晶の剣”“月光の鏡”“真実の指輪”を手に入れ、真実を知り、そして幽閉されている王妃を助けだして、全速力でサイセリアへ戻ります。そして真実を王に告げ、ジュリア姫に指輪を嵌めると・・・
 アルバム1曲目は「プロローグ」。盛大なファンファーレ調のスリリングな雰囲気からはじまり、アップテンポのポップ調のロックに。純子さんの澄んだよく通るピュアなヴォーカルが響きます。アニメの主題歌みたいな感じですね。こういうの好きです。
 2曲目は「ジュリアの涙」。ミドルテンポでパイプオルガンの荘厳な音色が響き、そしてヘヴィな曲調に。パワフルなヴァースのあとのヴァースではしっとりとした感じに。そしてサビではパワーバラード調に歌い上げます。めっちゃドラマティック。間奏は幻想的なシンセソロがたっぷりと。そしてアコースティックギターの哀愁漂うメロディアスなソロも、美しいピアノソロもたっぷりと。ラストは再びパイプオルガンが鳴り響き、そして美しいスキャットも。
 3曲目は「魔物の森」。ヘヴィなリフからはじまるミドルテンポのダークでパワフルなロック。純子さんの力強いヴォーカル、めっちゃかっくいいっす。オルガンの音色もいいっすね。間奏ではアグレッシブなギターソロ&ハードなオルガンソロがたっぷりと。
 4曲目は「氷の魔女」。可愛らしい歌声からゆったりとはじまり、そしてパワフルな哀愁を感じるリフが。曲はめっちゃパワフルに、そしてメロディアスにどんどん展開していきます。純子さんも舌っ足らずの可愛らしい歌い方からパワフルでダーティなシャウトまで変幻自在なヴォーカルを駆使して物語の世界を演出されています。12分強の大作です。
 5曲目は「悲しい決断」。ピアノをバックに可愛らしいヴォーカルからはじまり、そしていきなりヘヴィなリフがはいってアップテンポのパワフルでスリリングな疾走ハードロック調に。間奏では変拍子キーボードソロ&アグレッシブギターソロがかけあいのように交互に。ドラマティックに展開するかっくいい曲です。
 6曲目は「トリムの冒険」。ゆったりとしたテンポで力強くはじまります。ヴァースはしっとりと美しく、サビはパワフルに。間奏では変拍子のハードでエモーショナルなギターソロが。終盤にはキーボードソロもあり、そして多重コーラスの力強い掛け合いも。
 7曲目は「サルタンの再期~真実の指輪」。アップテンポのリフをバックに軽快でテクニカルなドラムが。そしてミドルテンポでパワフルで歯切れよいパーカッシブなヴォーカルのヴァースが。間奏ではシンセをバックにドラムめっちゃ叩きまくり!そしてキーボードソロへ。後半からはメロディアスで感動的な展開に。華々しいハッピーエンドの劇的なフィナーレを迎えます。
 クラシカル・ハードロック・オペラ、めっちゃドラマティックで感動的!純子さんの美しく力強い表現力豊かなヴォーカル、タイトでパワフルなドラム&ベース、そしてメロディアスでハードなギター&キーボード。聴き応えのある素敵な作品です。

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