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by 竹林社会保険労務士事務所

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解雇-解雇制限(労基法19条)-

2004-11-23 18:30:37 | 解雇の知識

【解雇制限】
 今回は解雇制限について進めます。文中に「解雇できる」といった表現が出てきますが、第18条の2の解雇要件をクリアしていることを前提として話を進めます。

(解雇制限)
第19条 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が第65条の規定によって休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第81条の規定によって打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合においては、この限りでない。
 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

労基法第19条1項では、以下に該当するときは解雇してはいけないと、一定の制限をかけています。
①労災事故によって負傷したり疾病にかかったため休業する間と、復職して30日未満の者
②産前産後休暇中および復職して30日未満の者
また同条2項では
③療養開始から3年後に打切補償(労災法の規定により療養開始から3年後に傷病補償年金を受けているか3年経過以後に傷病補償年金を受けることになったときを含む)をしたとき
④火災、震災など天災に準ずる程度の不可抗力に基づき事業の継続が不可能になったとき(労働基準監督署長の認定が必要)は、同条1項の規定に関わらず、解雇してもよいとしているのです。

 第19条1項と2項は原則と例外の関係ですが、判断には原則と例外が多くて非常にわかりにくくなっています。
例えば一定の期間または一定の事業の完了に必要な期間までを契約期間とする労働契約を結んでいる人が、労災事故に遭って療養休職したとします。その休職期間中に契約期限が到来したときは、期間満了による契約解除ですから解雇ではなく、そのため第19条の規定に関係なく雇用関係を終了させることができます。
しかしまた例外があって、この人との労働契約が何度か反復更新されてきたようなときは、労働者が継続雇用を期待するため解雇として扱われることになり、第19条の規定によって制限期間中は解雇することができなくなるのです。

 また、同条2項では天災事変により事業継続が不可能になったときと言っていますが、経営難による事業廃止のときも実務上は認定され、解雇できることになります。そしてまた例外ですが、事業の経営主体が変わっても事業が包括的に承継されるときは労働関係が継続しているとみなされ、解雇制限を受けることになります。

 ・・・難しいでしょう?解雇制限を受けるかどうか判断に悩むときは、監督署に相談してからにしてください。なお、労基法上の解雇制限以外にも男女雇用機会均等法や労働組合法等でも解雇できないときが定められていますので、ご注意ください。


【まとめ】
(1)労災により休職中の者や産前産後休暇中の者、及び復職して30日以内の者は解雇できません。
(2)上記であっても、打切補償をしたときや天災などによって事業の継続が不可能になったときは解雇することができます。
(3)例外が多数存在するので、判断に悩むときは労働基準監督署に相談してください。
(4)解雇制限は労基法以外の労働法にも定めがあります。


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