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by 竹林社会保険労務士事務所

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解雇-解雇(労基法18条の2)-

2004-11-23 11:44:27 | 解雇の知識

【解雇】
 いよいよ労働基準法の条文に入ります。労基法には第18条の2「解雇」、第19条「解雇制限」、第20条「解雇予告」、第21条「解雇予告の適用除外」、第22条2項「解雇理由証明書」が定められています。今回から一つづつ各条文をみてゆきたいと思います。

(解雇)
第18条の2 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

 2004年1月から労基法に加わった条文です。立法の趣旨について通達では以下のように述べています。
「解雇が労働者に与える影響の重大性や、解雇に関する紛争が増大している現状にかんがみ、解雇に関するルールをあらかじめ明確にすることにより、解雇に際して発生するトラブルを防止し、その解決を図ることを目的として、最高裁判所判決で確立しているいわゆる解雇権濫用法理を法律に明記することとした。」(平成15年10月22日 基発1022001号)

 難しい言葉が並びますが、結局、今までは解雇に関するルールが労基法上になく、30日前までに予告すればいつでも解雇できるといった間違った解釈を与え、そのためにトラブルが増えてきたので裁判所の解雇に関する考え方を法律に加えたということでしょう。
この条文ができたことによって解雇しづらくなったと言われる方がおられますが、実務上は何ら変わりありませんし罰則も定められてはいません(解雇しづらいのは元々です)。この条文は注意信号くらいに考えておけば良いと思います。
※解雇権濫用法理についてはこちらをご参照ください。

 なお、先の通達では「本法における解雇ルールの策定については(中略)使用者側に主張立証責任を負わせている現在の裁判上の実務を変更するものではない。」としていますし、「同条の規定に基づき解雇の効力を争う事案については、法104条第1項に定める申告の対象とはならない。」と、労基法違反としての申告対象にはならないと明確に述べています。
労働問題=労働基準監督署と考えてしまいがちですが、解雇の効力を争う事案は監督署では取り締まれませんのでご注意ください。


【まとめ】
(1)労基法に第18条の2が追加されましたが、実務上は従来と変化はありません。
(2)解雇の効力を争うときは使用者側に不当解雇でないことを立証する義務があります。
(3)解雇の効力を争う事案は労基法違反の申告対象外であり民事上の争いとなります。解決は、裁判や裁判外紛争処理機関で図ることになります。


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