Do you really dream of jumping sheep?
(ども 火星人です。株は、やってないお)
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ネヴィル・シュートの「渚にて」というSF小説があります。
もう20年以上前に読んだのですが、ハインラインなどの(ドンパチと派手な)小説に慣れていた私は、ちょっと驚いたのです。
とにかく悲しいお話なのです。
静かに話がすすみじわじわと悲しくなっていくのです。

あらすじはこちら


で、この本の扉裏に、

このいやはての集いの場所に
われら ともどもに手さぐりつ
言葉もなくて
この潮満つる渚につどう・・・・・

かくて世の終わり来たりぬ
かくて世の終わり来たりぬ
かくて世の終わり来たりぬ
地軸くずれるとどろきもなく ただひそやかに

T・S・エリオット


とあります。

原文は「The Hollow Men」(全文が下にあります)の

57~60行目

In this last of meeting places
We grope together
And avoid speech
Gathered on this beach of the tumid river.

95~98行目

This is the way the way the world ends
This is the way the way the world ends
This is the way the way the world ends
Not with a bang but a whimper.

この部分でつ。

まあ、最後は「こんなふうに世界は終わる。華々しい音はなく、すすり泣く声とともに」というような意味でしょう。

つまり、ネヴィル・シュートはT・S・エリオットのこの詩に、(最近流行のw)インスパイアされて、この小説を書いたというわけです。
ドカンという爆発ではなく死の灰による静かな終末、ゆっくりとしかし確実にやってくる死を描いたわけでうー。

さて、このT・S・エリオットの詩ですが、実は、ブッシュを批判した英語のサイトでよく使われています。
もちろん、この詩の最後の部分の影響があるでしょう。「渚にて」という小説(映画も)の影響もあるでしょう。
ですが、もう一つ、この詩自体、他のあるものにインスパイア(ちょっとしつこいかなw)されて作られたものです。

68~69行目

Here we go round the prickly pear
Prickly pear prickly pear


ここと最後の部分(95行目以降)の組み合わせは、マザーグースにでてくる童謡「桑のまわりを回ろうよ」

Here we go round the mulberry bush 
Here we go round the mulberry bush,
The mulberry bush, the mulberry bush,
Here we go round the mulberry bush,
On a cold and frosty morning.

This is the way we wash our hands,
Wash our hands, wash our hands,
This is the way we wash our hands,
On a cold and frosty morning.


これとそっくりですね。
ちなみに、 この童謡は『鏡の国のアリス』にもでて来まつ。

どんな曲か知りたい方は、素敵なサイトを見つけたので、どぞ。

こちら

このサイトの「マザーグースのメロディ」というページの
「23.桑のまわりを回ろうよ」をクリックしてください。

で、この童謡に bush という言葉がでてきますね。
つまり、このパクリではないインスパイアの連鎖に、ブッシュと世界の終わりを見てとった、そういうブッシュ批判なわけですね。
なかなかやるな。
(この詩、地獄のモグジロウ、じゃなくて黙示録にも出とったばい)

もひとつおまけ。
10月1日のブログのフレッド・ホイルさん、彼が皮肉をこめて言ったビッグバンという言葉が、そのままビッグ・バン宇宙論の名前になったわけですが、彼自身の理論である定常宇宙論には、big bangに対抗してwhimperという言葉を使ったそうでつ。
くす。

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