些か旧聞に属しますが、選挙特番で「無双」とか持ち上げられている池上彰氏の番組で、今になってこんな見え透いたウソを、と驚きました。ベトナム戦争についてのその番組、ベトナム現地取材の便宜を図ってもらう関係上仕方がないのかもしれませんが、南べとなくと実質対戦したのは北ベトナム軍であって、「解放戦線」は名義だけもいいところだったのに、解放戦線が立派に戦って勝利した、という構成です。さすがに当時の朝日新聞のように「サイゴン解放」とまでは言っておらず、「サイゴン陥落」でしたが、それこそ当時サイゴンに居残った日本人特派員による一次情報を無視した構成には驚きます。サイゴン陥落前夜までの撤収作戦にしても、日本人は蚊帳の外、といって米国、米軍批判をしていますが、現地ではこの作戦で撤退した日本人が少なくないわけで、情報を収集できていなかったのが大きく、そして日本政府が出遅れたことが原因です。明日にも南ベトナムが無条件降伏、とは誰も思わないわけで、日本政府が手も足も出ないうちに歴史が終わったのです。
同時期に東洋経済に掲載された女性天皇をめぐる論説もひどいもんで、国民の総意があれば女系でもいいじゃないか、という歴史と伝統ガン無視の議論。これも周回遅れの議論であり、女性天皇と女系天皇の混同を狙う仕立ても手垢がついたやり口です。
だいたい、日本国憲法の例外としかいいようがない「天皇」というシステムが根幹に据えられたのはなぜか。別にタイのプミャ桃痩、のように「実力」があるからではなく、歴史が容認したというしかないのです。
国民の総意であれば「馬の骨」王朝が可能なのか。そうじゃないでしょう。女系天皇を容認する流れは、「馬の骨」王朝でもいいという向きです。
まあ前々からお茶の間受けする表面の奥に潜むものが指摘されてきましたが、今回は特にひどかったです。
同時期に東洋経済に掲載された女性天皇をめぐる論説もひどいもんで、国民の総意があれば女系でもいいじゃないか、という歴史と伝統ガン無視の議論。これも周回遅れの議論であり、女性天皇と女系天皇の混同を狙う仕立ても手垢がついたやり口です。
だいたい、日本国憲法の例外としかいいようがない「天皇」というシステムが根幹に据えられたのはなぜか。別にタイのプミャ桃痩、のように「実力」があるからではなく、歴史が容認したというしかないのです。
国民の総意であれば「馬の骨」王朝が可能なのか。そうじゃないでしょう。女系天皇を容認する流れは、「馬の骨」王朝でもいいという向きです。
まあ前々からお茶の間受けする表面の奥に潜むものが指摘されてきましたが、今回は特にひどかったです。