Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

備える気無ければ憂いのみ

2012-07-24 00:19:00 | 時事
先日の三連休最終日の深夜に、練馬駐屯地の陸自部隊が災害派遣の訓練として都内各区役所への移動と現地での設営訓練を行ったのですが、軍事行動はケシカラン、と言ういつものアレルギー(オスプレイ反対デモも結局これなんですよね)が発症した勢力に拠る反対運動を左派系メディアは大写しにしていました。

阪神大震災の時に自衛隊との連携が初動段階で取れていなかった教訓から16年、東日本大震災の時には自治体と自衛隊の連携がきちんと取れており、様々な場面での自衛隊の活動に賞賛の声こそあれ、批判するような胡乱な人は見ませんでしたが、震災の危機が迫ると言われながらも我が事に思えないのか、このような能天気な行動に出る勢力や、それを肯定するが如きメディアは、災害発生時にまさか自衛隊を頼らないでしょうね。

さて、この訓練の際に区役所側の協力が得られなかった区が11もあったと産経が報じたところ、事実に反する、と抗議した区がいくつかありました。産経らしい勇み足(誤報)と言えばそれまでですが、NHKなどが当日報じた際にも、三連休で?担当者がいないから、という理由で区役所に入れなかったとか、区側の担当者がおらず、自衛隊が勝手に設営などの訓練を行ったと言う話があったのは事実であり、全部が誤報と言うわけではないです。

ただ自衛隊が訓練を行うのに私服や儀礼用の制服で出動するわけがなく、迷彩服がダメならどうしたらいいんでしょうか。東日本大震災の現場で、私服や制服で泥まみれになって活動していたのならまだしも、あの場所でどういう服装だったかを考えれば、「迷彩服が」という批判に対し「訓練なんだから迷彩服を着ていなきゃおかしいですよね」とキャスターがコメントするくらいでないと。反政府、親サヨクの論調の時には必要もないコメントを乱発するくせに。

まあアレルギーというかヒステリーを起こす勢力はともかくとして、今回の訓練で判明した問題点は、事前に通告した訓練なのに自治体側が真剣に捉えていなかったことに尽きます。
本当の災害時には真面目にやります、というのでしょうが、訓練一つ真面目にできない体制で、その場その場で即決の対応が求められる「現場」がこなせるわけがありません。

2005年7月、千葉県北西部を震源とする地震で都内で震度5弱を記録しましたが、その際に非常時即応要員として都庁周辺に居住しているはずの都職員が、無届けで外出しているなどの状況で、期待通りに集合しなかったという先例がありますが、今回の区役所も、「三連休なのにうっとうしい」とでも思ったんでしょうか。訓練を真面目に取り合わない状況であれば、2005年の都職員のように、有事でも機能しない危険性が高いです。

もう一つ、あの訓練から学ぶべきこととして、練馬駐屯地から板橋区役所まで2時間、北区役所まで3時間もかかったということ。伝令レベルの隊列なのに5kmないし6kmの行程にこれだけの時間がかかるのです。

家屋の悼竕ホ災の発生などを考えると、通れるルートが限定されるわけで、そうなれば行程はさらに伸びるため、初動としての各自治体における司令塔機能の構築まで半日近くかかります。
そこから部隊の展開を考えると、災害発生から救命可能性が急激に下がる72時間の壁までの余裕はあまりないわけで、そうした状況であるという認識があれば、訓練といえども疎かにできませんし、我々もまたある程度の「覚悟」が必要です。


節電は脱原発目的か?

2012-07-24 00:10:00 | 時事
梅雨明けとともに猛暑の夏となりましたが、電力需要に対する供給はギリギリのところで何とか回っています。再稼動に伴って火発の停止を行う、という発表に、再稼動は不要、と騒ぐ向きもいるようですが、無理やりの連続フル稼働で軽微な点検すら出来ない状況ですから、夏本番を迎える前にいったん休ませて点検することで、トラブルを防止しないといけません。現状のフル稼働はそうしたローテーション余力を無視したものであり、本来ありえない操業体制ということが分かっていません。

発電側の努力とともに、消費側の節電により需給が何とか回っているのですが、その状況を「悪用」する動きには辟易です。
節電意識の定着は脱原発への意思表示だ、と勝手に節電を解釈している24日の朝日朝刊の記事はその典型でしょう。

もちろんそういう人もいるでしょうが、それが国民の総意のように看做すのはいかがなものか。
電力が足りなければ命に関わる、経済が破綻する、という意識で節電に協力することはあっても、最初から脱原発のために原発見合いの発電量を不要とすべく節電してます、と言う人がいったいどれだけいるのか。

原発が再稼動するまでの辛抱だ、という認識で節電に協力している人もいるわけで、そうした人の努力を脱原発、反原発の肯定に使うというのは「人のふんどしで相撲を取る」どころの話でない卑劣な行為です。

「たかが電気」といえるような浮世離れした人やお花畑系の人と違い、電力不足が生活や経済に与える影響を真剣に心配しているのです。そしてこの電力不足の状態が恒常化して、需給バランスが縮小均衡することを良しとしていないのです。

24日のNHKニュースはトヨタがこれまで国内生産に拘っていた高級車ブランドの生産を一部カナダの現地工場にシフトすると報じましたが、メーカーの中でも国内生産に拘っていたほうであるトヨタがシンボル的なブランドまで海外生産シフトを打ち出したことの意味を考えるべきです。

電力の心配をしなくて良くなれば回復する、と信じていたのに、脱原発するからずっと節電しましょう、では景気回復は永遠に来ません。


名古屋場所が終わり

2012-07-23 23:25:00 | ノンジャンル
名古屋場所が終わりました。29年ぶりの楽日全勝対決となりましたが、前回のような時代を築いた両雄の対決、というものが感じられませんでした。
取り組み自体は日馬富士の成長を感じさせるもので、出し投げ気味で崩して一気に寄ったり、そのまま振り回して投げ切る技の冴えは目を見張るものがあります。

ただ、白鵬より年長という部分を考えると、将来の伸び代というよりも円熟の域ともいえるわけで、いよいよそうなると一時期の「互助会」体質に浸っていたことが悔やまれますし、「綱取り」となるとその当時の取組みをやはり問うべきといえます。
そして、よしんば綱取りを果たしたとしても、三重ノ海のような上手いが短命の存在になりそうです。

白鵬のほうはいよいよ衰えが、というよりメッキが完全にはげた感じ。後進が低レベルで、朝青龍が「場外戦」で葬られたことで成り立っていた「大横綱」も、ようやくレベル相応になった感じです。

稀勢の里戦での変化も、朝青龍叩きの陰で看過されてきたセコさであり今更驚くに値しないわけです。当たってからの変化ではなく、最初っからの変化は、千代大海相手にとったりをかましたように、勝ちさえすれば良い、という本音の部分では朝青龍となんら変わりが無い、というか、強ければいい、と言う朝青龍よりもタチが悪いのに、朝青龍の対抗軸として正義のヒーローとされてきたけど、実像はこんなもんです。こうなると双葉山が、とか言っていたのが黒歴史になりますね。

大関陣は日馬富士が抜け出そうとしている反面、鶴竜はやはり敷居がまだ高いと言う感じ。琴欧洲と把瑠都は怪我を騙し騙し取っている状況では「一人互助会」です。
琴奨菊と稀勢の里は10番では物足りないとはいえ、6大関がひしめく中では合格点を付けないとかわいそうでしょう。稀勢の里は終盤に崩れるムラッ気が課題といえます。

三役陣以下は物足りないどころの話でない感じ。
上を狙う存在になって欲しい妙義龍は何とか勝ち越す状況では困りますし、ブラジル出身の魁聖も腰の圧迫骨折と言う爆弾を抱えているだけに、今場所の無理が終生祟るようなことにならないことを祈るのみです。

来場所の展望と言う意味では、十両陥落候補が7人いるのに、見合いの入幕候補が足りないことが気になります。中位で8、9勝レベルを強引に上げるのか、星差の単純計算だと「17枚」になる陥落候補を留め置くのか。通常なら前者ですが、今回はちょっと無理筋にも見えます。


オスプレイは口実に過ぎない

2012-07-23 23:22:00 | 時事
米海兵隊の新型輸送機オスプレイの沖縄配属を巡る混乱のなか、とりあえず岩国に搬入されましたが、メディアの態度がセコいというか、反対派の輪の中に入りたくてうずうずする感じが見え見えの報道姿勢です。

核燃料の再処理の時もそうですが、なんで逐一航海を追跡、公開する必要があるのか。
釜山に入港し、関門海峡を航行し、と報道し、海上や陸上での反対運動を事細かに報道する理由は何か。それこそ首相官邸前のデモにも及ばぬ「少数意見」でしょうに。

確かに事故は少なくないですが、初期トラブルであることを考慮すれば、他機種よりも実は事故率が低いと言う成績は批判するレベルではないわけで、結局何がここまで事態を大きくしたかというと、新機種の導入そのものが気に入らない反対派の思う壺にはまったことに他なりません。関門海峡などでの反対派の姿を見ると、「エンプラ入港反対」と海上封鎖をしていたのと同じであり、もし通常の固定翼輸送機が来ていたとしても騒いでいたんでしょうし。

そもそもオスプレイが問題になるとしたら、事故による信頼性の問題で、我が国の防衛においても重要な任務を担う海兵隊の兵力輸送において任務を全うできるのか、と言う視点であるべきですし、オスプレイ配属までは九州への空輸作戦も不可能である、という事実もまた重要な論点です。そう、本土になにかあっても、沖縄の海兵隊が展開できないというのでは、何のための安保条約、同盟国か。

うがった見方をすれば、「反対派」のスャ塔Tーとまでは言いませんが、シンパの国々まで作戦が可能になるということが問題と言うのが「反対派」の裏メニューでしょうか。冷戦期に、中国や朝鮮半島、極東ロシアまで作戦可能なのはケシカラン、と反対派や革新政党、左派系メディアが大騒ぎして、戦闘機の空中給油機能を塞いだり、九州から北海道まで一気に飛べない輸送機を導入したのと同じ話かもしれません。

もうあからさまに革新系労働団体の動員の「反対派」でしたが、こうした勢力が例の「紫陽花革命」にも相当数紛れ込んでいるわけです。
現時点ではそうした党派色をあからさまにすることで「市民の...」という建前が崩れ去り、ノンャ且s民が瞬時に背を向けるので、主催者もこうした党派色の打ち出しを禁止しているのですが、メディアのほうはオスプレイと同様、こうした団体の「食い扶持」にしたいようです。

その代表が週末の朝日で、「紫陽花革命」のスタッフも手弁当で毎週となると限界、と言う内容ですが、では「専従」の活動家を配置してもっと組織的にしたほうがいい、ということでしょうか。
まさに市民の運動を乗っ取る過去に幾多と繰り返された事態の再現になる話ですが、メディアの大好きな革新団体、労働団体の出番ですよ、と世論を誘導しているように見えます。

コンプライアンスの教材

2012-07-23 23:20:00 | ノンジャンル
現代のビジネスにおいて欠かせない視点がコンプライアンスであり、それを踏まえたガバナンスがきちんと実施されているかについては、自社はもちろん、取引先の状況も確認しないと、いつ何時この手のトラブルに巻き込まれるか分かりません。

そういう意味では巨人軍監督のスキャンダルはまさにコンプライアンスの問題であり、本来はもっと厳しく指摘しないといけないのですが、コミッショナーが「大変ですが頑張ってください」と能天気なコメントを発信するなど、事の重大さを全く認識していないようです。

前に巨人軍の前球団社長による「記者会見」を巡り、あれはコンプライアンスではなく、球団と言う法人組織のガバナンスの問題だと批判したところ、そんな批判をするとは情けない、と言うお叱りを寄せた方がいましたが、今回のスキャンダルはまさにコンプライアンス事案であり、反社会的勢力との関係と言う意味でガバナンスも機能していないと言う、法人組織としては致命的な事案と言えます。

問題なのはスキャンダル自体が発生した大昔ではなく、1億円を支払った2006年と言うタイミングです。さらに脅迫が継続して球団に相談したのが2009年ですが、2006年の段階で会社に相談せずに反社会的勢力に「利益供与」を行ったこと、また、2009年の段階でもそれを公表せずに処理したことについては、一個人、一社員に対する反社会的勢力の接触ではなく、また当の本人が暴力団追放運動の宣伝役を務めていただけに、コンプライアンスなどに加えてディスクローズと言う意味でも問題が残ります。

なお、この問題に関して球団側は前球団代表が情報源として批判しているわけですが、情報源ではなく、事件当時の取締役球団代表としてコンプライアンスとガバナンスに対する責任を負うべき地位にあったわけで、まさに天に唾ではないですが、自身の対応も含めてコンプライアンスに問題がある会社ということです。

このあたり、実は企業法務などに詳しい専門家に、モノがモノですから酒の席で聞いたことがありますが(野球好きな方なので誘い水を向けるといろいろ教えてくれました)、2006年の支払いを察知したり報告を受けるシステムになっていなかったこと、さらには球団が知るところになった2009年の対応については取締役会と監査役の対応がどうだったのか(「法令定款違反」とそれを監督する立場がどうだったのか)、という部分において、コンプライアンス問題と言える、とのことでした。

そういう意味では、「清武の乱」の一部として矮小化すべきではないですし、コミッショナーの対応も認識が甘すぎると言うか、認識がないといっても過言ではないでしょう。