Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

まぐれ当たりを排除するという視点は良かったが

2024-09-10 21:03:23 | 時事
大学の定期試験でマークシート方式の回答が「不自然」だと一律無効とした結果、100人以上が不可となったそうです。学生の将来がムチャクチャ、と批判されていますが、要はマークシート方式最大の問題である「まぐれ当たり」の排除が騒動になった格好です。昔からこの問題はあるわけで、4択なら「3」が正解になることが多かったというのは有名な話ですが、まぐれ当たりが考えて解けなかった空白よりも評価が高くなるというのが許せないという気持ちはわかります。

ただ同じ番号の選択とか「考えた末の回答」でないとは言えないわけで、実際に解いていて同じ番号が続くと疑心暗鬼になるものですが、それでも自分を信じて提出したら正解でほっとしたこともあります。「3」の件とかいろいろ言われる「都市伝説」も多く、かつての共通一次では分数の回答をマークシートで答えさせる際に1分母分子を1マスずつ2桁で設定して、「3/4」なら「*3/*4」と回答させる、というようなルールになっていましたが、共通一次開始からずっと「*」が使われた事例がなく、「*」は使わない、という都市伝説がありましたが、ある年大量に「*」が発生して受験生をパニックに陥れました。

それはさておき、論理的に「まぐれ当たり」狙いと証明できるロジックを組んでいたのか。「考えた末に」そういう回答になる余地があって不正とされてはたまりません。この問題が回避できない限り今回の措置は失当でしょう。逆に「まぐれ当たり」を阻害する対策はいくらでもあるわけで、しかも各種試験では実装されています。一番有名なのが選択すると減点される選択肢の設定。それこそ白紙の方が評価が高いわけで、まぐれ当たり狙いで適当にマークすると点数を失うわけです。
あとは同じ発想になりますが、問題を理解していればあり得ない組み合わせを選択した場合の減点、あるいは無効。決定的に矛盾する組み合わせを普通は選択しないのに選択したら「まぐれ当たり」狙いと断定できます。さらに講義を聞いていればこの2つが同時に成立しない、というロジックを仕込むのはさらに有効でしょう。代返もバレますから。

残念なのは教授にそこまでの発想が無かったこと。学生を不可にするよりも前に、自分の手法が「不可」でしたから。