Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

お盆期間を狙い撃ち

2024-08-14 18:50:17 | 交通
南海トラフ臨時情報で一気に冷え込んだ移動需要ですが、おそらく日向灘地震だけなら「ふーん」で済んだのでしょうが、翌日に発生した神奈川県西部での震度5弱が国民各層に一気に危機意識を植え付けたのでしょう。神奈川県西部は南海トラフの想定震源域の外ですが、素人目には想定震源域の西端と東端で発生、ということが危機感を煽っています。
一部海水浴場の再開とか平常化も進んでいますが、新幹線の減速や特急列車の運休が続いており(8月15日夕刻から再開)、さらに台風の相次ぐ襲来もあってお盆休みがズタズタになった格好です。16日の東名間の新幹線終日運休も決まりましたし。

ネット界隈ではこういう時に相反する意見が出ているわけです。端的なケースではCovid19だと「コロナは風邪」と言い切ってリスク対応をせせら笑って否定しているのですが、今回も同様に「あれは政府の陰謀」とか言って否定すればいいのに、声が上がっていませんね。見事なダブスタです。
一方で警報やそれに伴う運休を絶賛する勢力は、まさかの29都府県への波及で、さらに東海道新幹線の減速など「自分事」になったわけですが、日頃の主張であればそれは当然、外れても文句を言ってはいけない、とこれまで身勝手運休などで迷惑を被った人のことなど知ったこっちゃないスタンスだっただけに、何も言えない格好です。このあたりはまだダブスタにはなっていませんからまだ救いがありますが、この程度であっけなく公共インフラがストップ、麻痺するという前例を作ってしまったことをどう評価するかでしょう。

まあ上記の通り、台風7号対応で東海道新幹線が東名間での運休を決めたことで、このお盆休みは減速に加え、神奈川県西部の地震の影響や、設備トラブルもあり散々です。自然災害相手にとやかくは言えませんが、北陸新幹線などの代替ルートの確保、確立など「維持」を前提にした対応が課題でしょう。



準キー局などの冗員冗費のごっつあん体質

2024-08-14 18:06:25 | ノンジャンル
ネットニュースに在阪局がパリに女子アナを派遣して、IDの割り当てがないので会場外の様子やパリの街ネタを拾って好評という記事が出ていました。
まあ普通の神経なら「Youは何しにParisまで」というところですが、ネット界隈では大阪方面が必死の擁護です。こういう報道がいいんですよ、とか、在阪局はこれがなきゃ、とか、異常なまでの擁護と持ち上げです。

分かりやすく言えば、「皆様の受信料」で賄っているNHKがこんな冗員を派遣したら火だるまでしょうに、なんで在阪メディアはOKなのか。
準キー局とか自称していますが、関西ローカルに過ぎません。まあゴールデンタイムに独自番組を垂れ流して「日本の番組」が見れない番外地になっているという現実もまたひどいのですが、各局のネットワークから資金をどう引き出しているのか、冗員派遣が毎回実施されています。

在阪局が手ガネで派遣しているわけがなく、スポンサーの支出を使っているわけです。まあ喜ぶ人が多いから、ということかもしれませんが、費用対効果は出ているのか。全国ネットが競技を中継しているのですら苦戦しているわけです。じゃあ街ネタの方が食いつきがいいのか。そうだとしたらキー局がNHKと連帯して中継費用を払う意味もないのですが、さすがにそうでもないでしょう。であれば街ネタの効果とは、言う話になります。スポンサーの支出は広告宣伝費として企業のコスト(固定費)になりますが、税金対策で費用じゃぶじゃぶ、という会社ばかりでもないわけで、企業だってそんな冗員に貴重な広告宣伝費を割く意味と効果を考えるでしょうね。

キー局にしても冗員が目立つわけで、だいたい競技の中継は現地クルーが実施して、放映権に応じて配分されるだけです。要は解説者や実況も含めてスタジオからの放送ですよ。会場に各国メディアの中継ブースなんてないでしょう。何処からか聞いたことがあるアナウンサーの絶叫が聞こえてくる、なんてことはありません。要は国内のキー局の本社スタジオで出来る話です。壮大な「こたつ記事」です。日本語で実況してくれるのが唯一のメリットです。
にもかかわらず何人も派遣しているわけです。局によっては前半後半で入れ替えたりして延べ人数はさらに増えるケースもありますから。

この高コスト体質は、NHKの受信料、そして民放はスポンサーの業績という形になって我々に跳ね返ります。民放は他の番組への配分がしょぼくなってしまう、というデメリットもあるでしょう。安っぽいドラマに、面白くもない芸人ひな壇番組での穴埋めの横行とか。そうそう、テレビショッピングの浸食もその影響の一つでしょうね。



ルールそのものの問題

2024-08-14 18:04:48 | ノンジャンル
パリ五輪が終了しました。感動をありがとう、と最後の最後まで盛り上げようと必死な向きはありますが、南海トラフの問題、台風5号の直撃など自然災害には勝てないわけで、あらゆる話題隠しも実らなかった格好です。しかも空気が読めないというか、閉幕したからいいだろうという感じで首相が再選出馬せずと表明したことで、余韻も何もあったもんじゃない状態です。


さて今回の五輪は「パリ判定」とも言われるように判定に問題が多発しましたが、解釈の違い、また日本流との違いという面が多分にあるわけで、これもまた「情報収集の不備」として分類されるべき事項ともいえます。海外での国際大会でどのような判定、採点になっているのか。それが分かっていないで批判しても仕方がありません。あるいは柔道での「待て」の問題も、批判のムーブメントのあと国内の強豪選手から「でも落ちたんだから仕方がない」と言われたわけで、このあたりは日本基準と国際基準を使い分けていないか、という問題にもなりますよね。


まあそれは判定の問題だから議論の余地がありますが、さすがにこれはどうか、という局面があったわけです。
スポーツクライミングでの日本選手が「スタートポイント」に立てなかった問題、これはさすがにおかしいという声が続出しました。身長+跳躍力でしか到達できないポイントの設定は、要は一定の身長が無いとクリアできないわけで、格闘技などに導入されている重量制のように、身長別クラス制にしないと公平性が担保できません。道中でも明らかに手足が長い選手はすいすいとクリアしていましたからね。


こうした批判が起きると運営は悪くない、協会は悪くないという擁護論が出てきます。メディアも逆張りというか予防線というか、擁護論の主を「レジェンドが」「元メダリストが」と言って権威付けするのが常ですが、じゃあ「権威」が白と言えば黒いカラスも白くなるのか。権威を持ち出すところにロクな話はありません。
スポーツクライミングの場合は確かにレジェンドの発言ですが、ズレてましたね。スタートに立てないという競技の大前提が成立しない問題なのに、道中では後進長も不利になるとか関係ありません。高身長すぎるとスタートに立てない、という設計があるのかどうか。この一点でもおかしな話です。ちなみに体操の鉄棒では補助者がリフティングして鉄棒に取り付きますが、日本選手だけ補助者不可、とされて何回飛びついても取り付けない、という結果に終わったようなものです。

あとは女子マラソンの「補欠」の問題。これは競技のルールというより競技団体という内輪のルールの問題ですが、五輪のルールでは前日までの差し替えが可能なのに選手団が渡仏するはるか前に補欠指定を解除してしまっていて変わりがいなかったという件。これも「権威」が擁護していますが、それがおかしいという批判ですから嚙み合うはずもありません。

五輪で言うところの「補欠」は用意していません、というのが実際のところで、選手団として派遣する前の段階での差し替えしか用意していないわけです。まあそうであれば仕方がない、という人もいるでしょうが、貴重な出場枠を1つ無駄にするわけです。しかも五輪で言うところの意味合いと全く違う「補欠」を用意して誤解を招きまくってです。

部員数が極小化している野球部の県大会出場じゃないんですから、用意できる枠を使っていると誰もが思っています。陸上でも箱根駅伝なんかで補欠選手が当日エントリーで出走、というのを多くの人が見ているわけです。「補欠」と言えばそういうもの、というのが一般常識ですから。
しかし五輪に関しては実業団の参戦スケジュールに配慮して早いタイミングで解除して次のレースに備えさせる、ということに関係者誰もが疑わないわけです。じゃあ前日まで変更できるのに「欠員」で本番に臨むのか。五輪に出るのであれば、競技として全力を尽くす、というのが競技団体に課せられた義務でしょう。でなければ選手とコーチ以外の派遣は無意味です。あたら枠を無駄にすることが正しいのか。まずそこから考え直すべきでしょう。

このあたりは図らずも「業界」と「世間常識」のずれが顕在化したわけですが、強化費からスポンサーの支出まで、税金を筆頭に「業界」外部の「カネ」が絡む話と考えたら、それで業界の論理で納めていい話なのかも考えるべきでしょうね。