Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

メディアコントロールに応じるズブズブメディア

2023-10-13 21:23:30 | 時事
男性アイドル専門の芸能プロダクションの創設者による性加害問題が、プロダクションだけでなくメディアもまた「共犯者」として大きな問題になっているなか、同様にメディアが「共犯」関係となっている芸能関係が指摘されています。
ひとつは人気役者による「自殺幇助」で大揺れとなった梨園ですが、いま問題視されているのが「宝塚」です。

所属タレントが自殺というセンセーショナルな事態になりましたが、決して自殺とは言わないなど(しかし毎度の取って付けたような相談先の紹介が表示されるという頭隠して状態)不自然な報道に終始し、決して原因に踏みこまないのはどう見ても「忖度」でしょう。一般的に自殺となると尋常でない理由があるわけで、今回のケースであれば「宝塚」内にその原因を求めるのが極めて自然な流れのはずが、一切触れないというか追及すらしません。

これではよくあるいじめ原因の自殺で学校当事者が「いじめはありませんでした」と隠蔽を図るのと何が違うのか、という話ですが、いじめであれば学校や教委を追い込む勢いのメディアがなんとも「優しい」です。未成年の児童生徒のプライバシーを曝け出して報じるのに、成人のタレントへは腫れ物に触るような配慮ですから。

はっきり言えば、メディア、それも在阪メディアの「忖度」でしょう。というか、特定の企業との「ズブズブ」としか言いようがない関係が透けて見えるわけです。この集団を直接雇用する私鉄と、あとは芸人の供給源となる演芸会社。在阪メディアのズブズブぶりは今問題になっている芸能プロダクションとの関係よりもえげつないです。

要は在阪メディアの宿痾でもある「大阪無罪」の報道スタンスがぴったりはまっているわけです。演芸会社なんかは何度も販社との関係が取り沙汰されてもいつの間にか沈静化する。キー局や東京本社がもっとしっかりすべきところ、キー局もひな壇芸人に頼る番組に席巻されているように、在阪メディアの意向が無視できない状態です。
そうそう、この傾向はNHKも例外ではなく、BK制作の番組は酷いですよ。朝ドラにしてもそもそもなんで下期はBKなのか。人口比で行ったら2年に1回半年割り当てで十分なのに。そして在阪企業のあからさまなヨイショが目立ちますからね。今年は企業立志伝ものじゃないですが、在阪芸能人の一代記ですし。

中立なはずのNHKがヨイショすれば計り知れないメリットがありますからね。主人公に取り上げるのもキレイゴトじゃないでしょうし、そういうズブズブもまた露骨です。そういえば数年前には演芸会社を取り上げてましたよね。既に反社との関係が取り沙汰されているという時期に。

交通の世界にもダイレクトに顕われているわけで、いろいろ不祥事があってもメディアがベタ記事で終わらせてますし、JR宝塚線事故のあともJR西日本は過密ダイヤだなんだと叩かれ続けましたが、その私鉄の過密ダイヤ(JR尼崎同様X型の相互連絡駅で、私鉄は平面交差でもっとダイヤが過密だとか、ターミナルで単線使用で10分間に2回折り返しをするといった過密ぶり)は無問題というスーパーダブスタです。そうそう、新快速のスピードアップ全力で叩き、私鉄の秒単位のスピードアップは暖かく報じるということもありました。足元でもたかだか通勤電車の新車投入を大きく報じていますしね。

こういうメディア対策が「お上手」な事業者は他にもあるわけで、今でいうところの「インフルエンサー」が妙に持ち上げる事業者とか、メディアはもちろんあらゆる方面での「広報」の誘導があるわけです。おりしも記事を装う宣伝への規制が強化されていますが、企業によるメディアコントロールもまた検証されるべきところ、過去連綿と「持ちつ持たれつ」だったメディアは旧悪の暴露を恐れているんでしょうね、絶対にしません。

在阪メディアは維新ヨイショもあり、全く信用できないところですが、そうしたメディアの解体的出直しを促す絶好の機会だと分かっているから、メディアも芸能プロダクションとタレントのスキャンダルに矮小化して逃げ切りを図っています。
そしてそれを許すような流れであれば、第二第三の芸能プロダクションが出てくるでしょう。そう、性加害じゃないんですよ、本島の問題は。メディアコントロールを図る企業と、それを受け入れるメディアの問題です。



公共交通で行けなくなる妙見山

2023-10-13 21:22:32 | 交通
能勢妙見山での事業撤退を発表した能勢電ですが、ケーブル、リフトを含む総ての営業が12月3日(日)限りとなることが発表されました。かつては阪急、能勢電とケーブル、リフトや阪急バスをセットにした1dayを発売していたりしてたんですが、寂しい最後です。

とはいえ能勢妙見山と言えば関西でも有数の日蓮宗の名刹で、独特の北極星信仰など観光資源に留まらない需要があるエリアです。しかし数年前に豊能町余野を経由して池田や千里中央に抜けられた阪急バスが廃止になり、ケーブルで行くしかない状態だったのが今回の廃止で、公共交通でのアクセスが全くできなくなります。

というか現時点でもケーブルの山麓駅である黒川は能勢電の終点である妙見口からバスがあるとはいえ土曜日の便は無く、休日は本数があるように見えてダリア園の開園時期にはなぜか本数が減る(同じ台数でダリア園まで運行するために運行間隔が空く)、という惨状です。歩くとなるとだらだら上りを徒歩20分程度とかなり厳しいわけで、クルマでのアクセスが主流とはいえ、信仰の地でもあるだけに高齢者の利用も多かろうに、カーブと勾配が続く山道を運転するか、タクシーしかないというのはかなり異常な事態です。

この辺は大阪府や豊能町、また府県境が入り組んでいることもあり兵庫県や川西市も妙見山アクセスをなぜ考えていないのか。ある意味「閉山」ですからね。15年以上前に京都交通が亀岡を経て京都駅までの路線バスを廃止した際は土休日の1往復だけのマイナー路線だったのでマニアックな路線が消えるというだけで然程問題にもなりませんでしたが、今回は違います。

阪急も11月6日から4つのバス路線を廃止して、遂に梅田乗り入れが消えるなど背に腹は代えられない状態になっていますが、なんとなれば代替交通がある廃止路線と違い、今回は公共交通が全く消えて、代替のアナウンスすらない、というのは立つ鳥跡を濁しまくりでしょう。

もちろん利用が路線や事業の維持を可能にするレベルを大きく割り込んでいるのが理由ですが、得てしてこういうケースでは赤字の絶対額は大きくないわけで、固定費負担や設備更新の問題が大きいケーブルやリフトの維持が出来なければ、数本でいいからバスを復活させるといった手はなかったのか。事情はあるでしょうが、あまりにも無責任でしょう。バス路線の廃止時点ではケーブルの存在を理由にしたはずですし。

まあ歴史的経緯があるとはいえ公共交通が「つながっていない」というのも公共交通での訪問を阻害していたんでしょうね。
上述の通り妙見口から黒川までのバスすら満足なものではなく、余野経由のバスは廃止と、絵に描いたような安楽死政策にも見えます。