Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

接続は費用対効果が高い施策だが

2023-03-14 20:17:54 | 交通
日本のように公共交通、とりわけ鉄道のネットワークが充実している国は珍しいくらいですが、それを活かし切れているかというと別の話です。
事業者ごとにイニシャルチャージを取られるとか、事業者を越えて運賃が共通化されている国や都市も珍しくないなかで、「不便」な域に入ります。
均一運賃で料金授受を極端に簡素化している(乗車時のトークン=代用硬貨による改札機通過など)ケースにおいても磁気やICカードの導入が進み、それを活かした割引体制や乗り継ぎ制度(一定の時間内での再乗車を可能にする)の導入も一般化しています。

日本では均一でなく距離制(区間制)なので改札を通過するたびに再計算するというのはどこまで過去の履歴をキープするのか、というデータの問題にもなるのですが、改札機通過時にそこまでの料金を引き落とし、次の出場時に当初乗車から通算して不足分は引き落とし、過剰分は戻さない、というルールが制度化されており、対応が無いわけではありません。自社に戻った場合は自社線内経由で通算するというユニークなルールもありますし。

一方でネットワークのメリットは「乗り継ぎ」で決まるわけです。ICカードの普及による再計算が容易になったこともあり、乗換駅でないけど乗換駅だった、というようなケースが(IC)カード利用のみ乗換駅となるケースも日本のみならず他国でも増えているようです。都市内鉄道の場合は基本的に頻発しているので、接続を特に意識して取っていなくてもメリットに与れますから、乗り継ぎポイントを設定することがまずあります。

しかしそれが最終電車の時間帯となると「次が無い」わけで、そうなるとタイミング次第で乗れる、乗れないとなったら困ります。
ですから「接続を取る」わけですが、基本的には本線から支線、というように流れていく格好です。特殊なケースとして路線がX型に交わっているところで、乗換駅で両系統が相互接続して出発する、というケースがありますが、それが可能であれば十文字に交差するケースでも可能なはずですが、あまり見ません。

これを制度として導入して宣伝しているのが京都市交で、烏丸線と東西線が交差する烏丸御池駅で全方向の最終列車での停車時間を確保して相互接続を取って23時55分に一斉発車させています。これをシンデレラクロスと名付けて宣伝しているわけで、最終列車に乗れば乗り継げる、という認識を可能にしています。



こうした相互接続が出来ないのか、せめて片方向だけでも、というケースはあちこちにあるわけですが、多くのケースでは近接する最終電車同士の接続は行いません、といけずな案内が出ています。逆に普段は乗れるかと走っても無情に逃げる両社が相互接続を取るべく長時間停車をしているケースもありますね。習志野原絵エリアでも、北習志野で東葉勝田台行き最終の1分前に松戸行き最終が来ますが、接続は取りません。ここで相互接続を取れば津田沼から八千代緑が丘、大手町から高根公団、という流動も救済されますが、そうなっていません。新京成では新鎌ヶ谷で新津田沼行き最終は北総線日医大最終に乗り継げますが、日医大最終から新津田沼行きは3分差でアウト。相互接続を取れば都内から鎌ヶ谷大仏といった流動もカバーできるんですが。

逆のケースとして西船橋で総武緩行線が数分停車して東葉線直通との相互接続を取ります。これ、北習志野の相互接続が成立すれば、総武快速最終から市川で緩行線に乗り継いで、西船橋、北習志野乗り継ぎでくぬぎ山方面に行けるわけで、津田沼で走って間に合うかどうかという心配がなくなりますし、東葉も定期外区間として収入が期待できることになります。

海外ではスピードアップによる時間短縮のほかに、スイスのように接続改善でトータルの時間短縮を実現する「改善」を図るケースがあります。路線の改良も接続改善につながる時間短縮を可能にする区間を優先しています。交換駅付近の複線部分を延長して走行しながらのすれ違いを可能にするような対応は日本でもありますが、スイスのような対応はないですね。ただ交通全体では効果が高いスピードアップに優先して資源を投入するケースはあるわけで、特にフェリー業界では高速な新船の導入で即日折り返しが可能になり隻数が減る、というような効果を最優先していますね。



休憩するなら金を出せ

2023-03-14 20:17:15 | 交通
NEXCOなどがSA、PAの駐車マス不足の対応案として有料化を挙げています。
中・大型車は夜間の休憩もあるの10時間、普通車は2時間という括りも上がっており、また有料化の社会実験を行いそれが30分120円、それで一気にガラガラになるなど抵抗感が強かったという結果も。

結局これも民営化して勘違いした公共インフラの暴走です。SA、PAは何のためにあるのか。「休憩」ですからね。SAの給茶機を撤去して割高なコーヒーメーカーを入れ始めたあたりからおかしくなって、食べ物にしても能書きだけいっちょ前に垂れているだけで従前の数割増しという銭ゲバ。地図も満足に提供せず、勘違いも極まれりの末路が有料化ですか。

テーマパークやショッピングモールと勘違いした施設に走り、そりゃ利用者が滞留するから駐車マスが足りないのです。休憩したいドライバーから見たらこんな施設は百害あって一利なし。高くて大しておいしくなくて量も少ない食事に、スナックも能書き垂れて値上げ、とヘビーユーザーの心を離していくばかりですから。
本末転倒の施設をぶっ潰せば駐車マスは大量に増やせますよ。採算ガー、という馬鹿が湧いてきますが、そもそも高速道路で商売するための民営化か。大規模改修費を計上しないで民営化して国民負担でよろしく、というまやかしも直ってませんし、遂には休憩したければ金を出せですか。

道交法では過労運転は酒酔い運転と並ぶ重罪ですが、高速道路において休憩が出来ないようにしている、金を出さないと休憩できない、という対応は、過労運転に仕向ける重罪ですからね。現在でも既に特にSAで座って休むことが困難になっているわけで、これまで休めたスペースがフードコートなど店舗に取り込まれるという状態の段階でドライバーの休憩場所を奪う重罪なんですが、さらに停めるだけで有料ですか。

普通車が2時間というのも、トラックなど業務用車にちょっといい顔をしておけば賛成してもらえる、という浅薄な発想ですが、普通車がロングドライブをしないとなんで思うのか。私だって首都圏から広島県下まで走りますが、小休止のほか食事を兼ねた大休止と2時間を超えることもありますよ。それこそNEXCOが長時間の滞留を誘発している施設を使う際には。温泉とかね。混雑で食事のために並ぶことも多いですし、時間はかかります。

このニュースを受けて、SAなどに長時間駐車して相乗りで通行料金やガソリン代を浮かす迷惑客対策にちょうどいいと拍手を送る頓珍漢も少なくないですが、全く別の問題であり、そういう迷惑客への対応や取り締まりはまったく別個にそれも迅速に実施すべき話です。一部の不心得者を理由に「安全」を損なう対応は全くもって絶対に許されません。

また渋滞回避もあって深夜帯の走行になるケースもありますが、SAで仮眠しますからね。2時間で起きて出ていけですか。事故れと言ってるようなものです。
電話、郵便、鉄道、そして道路と民営化による「勘違い」の暴走が止まらない我が国の現状です。



想定をしてたからテストをしてたのでは

2023-03-14 20:16:03 | 交通
JALが福岡板付に「門限」で降りられずに関空経由で羽田に戻った事件、今になって北九州を使うことを検討って、じゃあ北九州開港当時、またその後にもいろいろ検討してたのはなに?って話ですよ。A359が就航してないから、という言い訳もそもそもJALの導入時に北九州に飛ばしてテストしてましたよね。なんで北九州に飛ばしたの?まさにこういう事態など異常時の想定でしょう。他社でもありますよね、対応できないから出発地に戻ります、っていう話。JALの場合北九州はそういうことが起きない、異常時代替を考慮した存在だからテストもしたんじゃないんですかね。

バスの手配とか言いますが、じゃあそのほか緊急時にどうしますかって話。滅多になくても必要になるときは来るわけで(想定されているわけで)、バス会社との間に協定くらいあるでしょう。それこそ近場のホテルにピストン輸送する、足りなければロビーに寝かす(毛布くらいは常備すべきでしょう)、どうしてもという客はタクシーを総動員してでも福岡市内や小倉まで運ぶ。300人なんか無理ですぅ、というヒョーロンカも多いですが、それが出来ないで飛ばしている方が怖いんですが。いつ何時起こるか分かりませんからね、異常事態は。

羽田に戻すくらいなら北九州で機内に朝まで籠城しても早いですからね。手配がつき次第早朝から小倉、最悪朽網まで送ればいいわけです。タクシー分乗でもなんとかさばけるでしょう。それとも羽田に未明まで待機して福岡の開門と同時に着陸させられなかったのか。いや、関空で給油後待機してそれが出来なかったのか。

どうすれば対応できるのかを全く考えずに、出来ない理由を並び立てるヒョーロンカの典型が溢れていますね。どうやったら良くなるか、という発想に欠ける有害な存在です。