Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

感染者の視点

2022-08-14 13:11:20 | 時事
第七波は結局感染力がそれまでの「5割増」となっており、感染者数が増えることで重症や死亡に至るケースは少ないと言いながら、分母が増えれば分子も増えるという当たり前の経緯を辿るわけで、死者も増加しています。
わずか1ヶ月で第六波までの総感染者数の5割が新規感染(再感染含む)というのも信じがたい数字であり、リスク行動を云々する以前の問題として、感染するのは運次第、マスクをしていろいろ対策を講じていても日常生活で感染する可能性が少なからずある、という対処不能に近い様相を見せています。

こうした状況を見て「マスクは意味ない」「ワクチン意味ない」という、「リスク軽減」という概念がない2ビット思考の頭の悪い意見が横行していますが、それが自身のリスクだけで終わらずに周囲を巻き添えにするという点で迷惑極まりないバイオテロと言えます。特に反マスク、米国のCDCが無症状の濃厚接触者に隔離不要、という新対応を発表したのを見て、無症状は感染力がないというが如きデマを振りまいていますが、隔離は不要だがマスク必須、という部分を全く見ていないですね。しかも不織布ではなくN95を推奨しており、行動の自由を得るためにはそんなに甘くはない、と「欧米ガー」の総本山が言っていますけどね。本来であれば「反マスク涙目」という状況です。

正直言って今の日本は外国に比べて明らかに感染可能性が高いです。しかも一般的な感染対策では有効に防げない、という状況であり、「世界一」の実態は「お手上げ」に近い状態です。その意味では2ビット思考でのイヤイヤでも結果はあまり変わらないという残念な状態になるわけで、それが更なる感染爆発を呼ぶ格好です。そしてある程度拡散して収束に向かうという「なすがまま」の状態がまた今回も繰り返されるようです。実際東京都は検査数の上限による「打ち切り」が強く疑われていますが、それを割り引いてもようやく終息に向かい始めたともいえるわけですし。


さて、これまでいろいろ情報を寄せてくれた特派員くんが本帰国してまだ1ヶ月も経たない段階で先日「感染してしまいました」という連絡が来て衝撃を受けています。本帰国直前に復帰先の職場での感染拡大が発生していたのですが、逆に職場の感染者は所定の自宅隔離で感染可能性が高い時期に接触しなかったわけで、そうなるとどこで感染したのか、と悩んでいます。特に帰国用のPCR検査も受けて陰性を確認していますし。

対面出社で同僚と打ち合わせをすることはそれなりにありますが、敢えて広い会議室を使って距離を保ち、空気も澱まないようにしていたそうで、社内も含めてマスクは常にしていて、唯一自席でコーヒーなどを飲むときは外しますが、誰かと接する状態ではなく、また同僚は在宅勤務(WFH)も併用していたので、会社での感染は考えづらいとのことです。

そして職場での感染拡大を目の当たりにしてビビったのか、外では常にマスクをして、食事はスーパーで総菜や弁当を購入して単身寮で一人で食事という徹底ぶりだったのに感染です。あるとすれば単身寮用の家具等を探しに家具屋に行った際に、家族連れの子供がノーマスクで騒いでいたのに出っくわし、そこからのエアロゾル感染しか可能性がない、あるいはスーパーでマスクをしていたがエアロゾル感染か、という可能性しかないそうです。

タイ駐在時代に注意を払っていた「マスク、手洗い、うがい」を継続して1ヶ月も持たなかった、という衝撃の結果ですが、帰国時のお土産購入もあってサイアムなどの繁華街にも出入りをしても大丈夫だった、そもそもそういう繁華街を訪れるだけでの感染はまず聞かない、という現地事情に対し、しっかり対策をして感染する日本はいったい何なんだ、という憤りというよりも恐怖を感じているそうです。

そして感染しても大したことが無い論にしても、そんなことはないとのこと。結局同僚のケースと一緒で発熱で発覚だそうで、いきなり38度台中盤まで上がっていたそうです。これはおかしいと帰国時に買い込んでいたATKを試すと二本線が現れ感染が確実に。これも厚労省承認のキットじゃないので発熱外来に行かないと確定診断を受けて行政の対応、支援から保険対応、会社対応などもできないわけで、まず間違いないのに発熱外来を探し、ラッキーなことに同日中の受診が出来ましたが、当然というか陽性だったそうです。

ATKはPCRに比べて2桁、3桁違いの信頼性という医療関係者も少なくないですが、特派員くんいわく、タイ時代に会社の要請で実施したATKと同じキットを今回使ったが、それまでは陰性で、今回は陽性、そしてPCRでも陽性、という結論を考えると、中国製だが相当な信頼性はあるというほかないとのことで(政府がタイ国民用に価格を抑えて販売しているものに比べると2倍程度のお値段で、価格相応の信頼性は期待できる)、誤差があるとしても偽陰性であり、厚労省承認といった限定にして配布が遅れるくらいなら、そんな縛りを無くして輸入して検査したほうが感染者の把握、対応という面では比較にならない効果が得られます。タイでも精度への疑念がありますが、1日ないし2日明けて2回検査して確認するといった対応で確率的な精度を高めていますよ。
こうして陽性が出たら発熱外来に行く、でも相当なフィルタリングが可能ですよね。

特派員くんの場合、発熱外来に行った時点でそれなりの発熱だったこともあり、肺炎を疑われてCTを撮ったり、様々な事情から処方対象と認定されて抗ウイルス剤を処方されたそうですが、そうした初動の充実もあり、最初の発熱がピークで1晩続き、その後は漸減し、喉の痛みも激痛にまではならなかったとのことで、唯一微熱レベルが隔離期間ギリギリまで継続したのが微妙だったそうです。

微熱の件は保健所に確認したが、37度未満の「微熱」は特に問題なく、症状が消失して72時間経過、という解放条件には抵触しないという「お墨付き」は得ており、無事に隔離期間を所定の10日で満了できたそうですが、会社は在宅勤務とすべし、とのことで頭を抱えていましたが、幸い隔離期間満了のタイミングで平熱になり、継続しているので出社したそうです。

後遺症は今のところないそうですが、抗ウイルス剤の影響と信じていた口腔内の苦みの感覚がどうも一種の味覚異常らしいとのこと。味覚自体は正常で、苦みの感覚も現時点では無いそうですが、隔離期間が終わり行動規制がなくなったタイミングで喉の痛みや咳がぶり返したそうで、満了前に保健所に相談した際には感染力は無いからと言われたそうですが、外出するのが不安と言っていました。

とはいえ食料の入手など外出が必要で感染しない、させないという万全の対応で出かけているそうですが、感染を経験するとやはり電車の中や街中でのノーマスクが気になるとのこと。特に公共交通内でのノーマスクは誰も推奨していないのに完全ノーマスクで乗車している人が1両に1人いる感じで、鼻出しは数人、という状況は「多い」です。まあ60代あたりの初期高齢者が大半だそうで、ワクチン接種を過信しているのでしょうが、逆に3回目接種の時期も早いはずで、抗体の減衰による感染リスク(する/させる)が高くなっているはずですが。

あとはマスクはしているが咳き込んでいる人。これは感染経験者でないと分からないよね、と言ってましたが、咳のタイプが療養中の自分と一緒だったというケースが少なくないとのことで、夏風邪だから大丈夫、熱は出てないから大丈夫、と自己判断して感染者が感染力MAXで出歩いているんじゃないか、自分もそうした感染者に感染させられたのでは、と言ってましたね。あるいは発熱外来への行き帰りかもしれませんね、と足元の保健所の「指導」を踏まえた笑えない分析も。

回復後の「証明書」の件ですが、自治体が請求に応じて宿泊療養、自宅療養の証明書を発行しており、企業では特別休暇を使う場合(有休を消化せずに有給扱いにできる)、そして保険会社の入院保障を使うことに対応しています。これも自治体によってはマイハーシスに誘導し、企業や保険会社もその画面コピーで良しとしているので、もっと全面的に移行すべきでしょうね。ただしこれは発熱外来などで確定診断を得るのが条件(感染者としてのハーシス登録IDが必須)なので、全数把握は不要、とか、特に病院に行かずに療養した、という人は対象外になります。(証明書も出せない)

このあたり保険会社の下請けでない、と息巻いている医師もいるようですが、じゃあ他の病気で「忙しいから診断書を出しません」といって保険が下りない、というのが許される行為かどうか。定型化しているハーシスへの入力(入力必須項目が多いのは否定しませんが)が出来ないのであれば、発行料は払うからと診断書を誰もかれも求めてきたら対応できるのか。あるいはCovid19は診断書の類を一切出さない、というつもりかもしれませんが、それは今度は保険会社のみならず国民による医師に対しての致命的な反発を招くでしょう。勝手な言い分で経済的不利益を被るわけですし、生命保険、損害(医療)保険にしても、罹患して証明書が出ないという事態は想定していませんから。またここで頭の悪い連中は証明書不要と言い出すわけですが、補助金詐欺を例に出すまでも無く、無数の詐欺行為が出てきますからね。



「ネトウヨ」レベルの人材も枯渇したのか

2022-08-14 13:10:18 | 時事
防衛政務官にいわゆる「ネトウヨ」の支持が高い女性議員が就任しました。
ちょっと前は日米ハーフで二重国籍だったわけで、民主党代表の二重国籍問題を批判していたら政権与党にもいたでござる、という情けない事例の議員だったはずですが(政権与党の議員なので民主党代表よりも「首相」になる可能性があるという点で悪質な事例なんですけどね)、「ネトウヨ」受けの威勢のいい発言で問題もあやふやになり、いっぱしの論客のように祭り上げられています。このあたりは二重国籍問題でミソをつけた後に活発になった面もあるわけで、威勢のいいことを言い続けないと二重国籍問題のそれこそ自分に甘くのダブスタが再燃するという怖れでしょうか。

まあ東京北区の議員から再選間もない段階で参院岡山選挙区に鞍替えした際には、後足で砂を掛けられた格好の北区の自民党議員団に総スカンを食った格好でしたが、うまくロンダリングしています。

こうした「威勢のいい」論客気取りの女性議員というと、「安倍チルドレン」の元防衛相が思い出されますが、この人も威勢のいい発言で「ネトウヨ」のアイドル的存在で、将来の首相候補とまで持ち上げられていましたが、防衛相時代の業績は冴えず、挙句の果てによりによって民主党の女性論客に国会で「8月15日に外遊して靖国はもちろん戦没者追悼式にも欠席とはこれまでの英霊云々の言動と一致していない」と論破され涙目になるという一件で大いに評価を下げていますが、それでも「ネトウヨ」の不興を買いながらも、女性問題など自分の信念を貫く活動をしており(当初の主張を修正した。私はこの主張を支持しませんが、180度ターンであっても踏み出す信念は尊重すべきです)、今回の防衛政務官はその足元にも及ばないレベルだけに、自民党は「ネトウヨ」レベルの人材すら枯渇しているのか、と言うしかないですね。