首相が東京五輪に向けたサマータイム導入を支持しましたが、時限的な導入と言いながら導入派は実施を実績に恒久化を図るでしょう。
そもそも朝三暮四の施策にすぎないわけで、1日は24時間しかありません。2時間朝が繰り上がって、夜は現状通りで26時間になるのであればまだしも、2時間早く起きて2時間早く寝る。ただそれだけです。
「働き方改革」とやらで朝方シフトが進む中での導入は、過去の導入談義の時と状況が異なっているわけですが、唯一のメリットは、五輪競技の開催時間を「繰り上げ」ても社会インフラが追随しないであろうことは「働き方改革」の浸透でも早朝時間帯の増発をやらないに等しい交通事業者の対応を見れば容易に想像がつくわけで、表示時間ごとずらせば交通事業者も動かさざるを得ないことくらいでしょう。
デメリットはまさに「働き方改革」であり、以前に比べて出社時刻が1時間から2時間繰り上がっている状態でサマータイムを導入したらどうなるか。
朝の7時、8時に早出している人は、2時間のサマータイム導入で「実際の時刻」でいえば5時、6時に出社するのと同じことになるわけで、体内時計はどうなるか。安全衛生、健康面から見ても問題でしょう。
早出シフトになっている現状では、まだ明るいから、と残業に精を出すことは以前ほどはないでしょうが、サマータイム導入派の謳い文句である、夕方まだ明るいうちに自分の時間が持てる、というのが実現すれば、ビジネスアワーが伸びる人も確実にいるわけで、結局労働強化の可能性が払拭できません。
だいたい日没が21時頃、西日本だと22時を回っても薄明るい状況になりますが、さらに昨今の猛暑日続きのなかでは0時を回っても30度を切らない環境になりますから、部屋で寝ていて熱中症というリスクも増えますね。
あるいは夏冬切り替えの前後は日の出が8時頃、西日本だと9時になっても薄暗いわけです。
この部分、まだ暑い中夕飯時になる、あるいは夜明け前から活動する、ということは、企業や商業施設などが負担していた冷暖房にかかるコストを家計に付け替える効果もあるわけで、散々な話です。
まあ「プレミアムフライデー」の大コケに何を学んだのか。それでも1日24時間の配分を変えて労働時間から自由時間へのシフトを図った「プレミアムフライデー」のほうがまだマシであり、単に1~2時間シフトするだけのサマータイムはまさに朝三暮四であり、国民をサル並みに見ているのでしょうか。
それにしても政府とメディアがタッグを組んで盛り上げようとしている東京五輪、スメ[ツ業界と政治家のお遊びの分際で国民生活を歪めるとは言語道断です。
そもそも誰が招致に賛成したのか。民主主義国家でありながら、その是非を国民に問うことなくなし崩し的に進行しているうえに、コスト負担は青天井、さらに生活環境まで大きく変えられるとは、まさにだまし討ちです。
猛暑の問題にしても、8月開催が大前提なのに「この時期は晴れる日が多く、かつ温暖で、アスリートに理想的な気候」と現実を全く見ていない大ウソのプレゼンをしていたわけです。コンペで提示した条件をどんどん後出しで変える騙くらかしも目に余るわけで、内外に迷惑をかける五輪開催をどうしてもやらないといけないのか。迷惑行事であれば当然国民にその是非を問うべきであり、それをしないのであれば国民に負荷をかけないのが当然の対応です。
「宴の後」の問題もあるわけですが、政府批判に勤しむ左派系メディアも五輪報道は稼ぎ時とあってか無批判で「報道しない自由」を連発しています。そのツケは結局国民にくるのです。返上すべきと考えますが、さすがに残り2年での返上は戦後では例がなく(インスブルックで代替開催された1976年デンバー冬季五輪は3年半前の段階で返上)、本当に高くつく「国際運動会」です。
※1940年の東京夏季五輪、札幌冬季五輪はそれぞれ2年、1年半前の段階で日中戦争勃発の影響で返上しているが、外圧や軍部の主張もあっての話であり、時代も違うので参考にならないでしょう。
そもそも朝三暮四の施策にすぎないわけで、1日は24時間しかありません。2時間朝が繰り上がって、夜は現状通りで26時間になるのであればまだしも、2時間早く起きて2時間早く寝る。ただそれだけです。
「働き方改革」とやらで朝方シフトが進む中での導入は、過去の導入談義の時と状況が異なっているわけですが、唯一のメリットは、五輪競技の開催時間を「繰り上げ」ても社会インフラが追随しないであろうことは「働き方改革」の浸透でも早朝時間帯の増発をやらないに等しい交通事業者の対応を見れば容易に想像がつくわけで、表示時間ごとずらせば交通事業者も動かさざるを得ないことくらいでしょう。
デメリットはまさに「働き方改革」であり、以前に比べて出社時刻が1時間から2時間繰り上がっている状態でサマータイムを導入したらどうなるか。
朝の7時、8時に早出している人は、2時間のサマータイム導入で「実際の時刻」でいえば5時、6時に出社するのと同じことになるわけで、体内時計はどうなるか。安全衛生、健康面から見ても問題でしょう。
早出シフトになっている現状では、まだ明るいから、と残業に精を出すことは以前ほどはないでしょうが、サマータイム導入派の謳い文句である、夕方まだ明るいうちに自分の時間が持てる、というのが実現すれば、ビジネスアワーが伸びる人も確実にいるわけで、結局労働強化の可能性が払拭できません。
だいたい日没が21時頃、西日本だと22時を回っても薄明るい状況になりますが、さらに昨今の猛暑日続きのなかでは0時を回っても30度を切らない環境になりますから、部屋で寝ていて熱中症というリスクも増えますね。
あるいは夏冬切り替えの前後は日の出が8時頃、西日本だと9時になっても薄暗いわけです。
この部分、まだ暑い中夕飯時になる、あるいは夜明け前から活動する、ということは、企業や商業施設などが負担していた冷暖房にかかるコストを家計に付け替える効果もあるわけで、散々な話です。
まあ「プレミアムフライデー」の大コケに何を学んだのか。それでも1日24時間の配分を変えて労働時間から自由時間へのシフトを図った「プレミアムフライデー」のほうがまだマシであり、単に1~2時間シフトするだけのサマータイムはまさに朝三暮四であり、国民をサル並みに見ているのでしょうか。
それにしても政府とメディアがタッグを組んで盛り上げようとしている東京五輪、スメ[ツ業界と政治家のお遊びの分際で国民生活を歪めるとは言語道断です。
そもそも誰が招致に賛成したのか。民主主義国家でありながら、その是非を国民に問うことなくなし崩し的に進行しているうえに、コスト負担は青天井、さらに生活環境まで大きく変えられるとは、まさにだまし討ちです。
猛暑の問題にしても、8月開催が大前提なのに「この時期は晴れる日が多く、かつ温暖で、アスリートに理想的な気候」と現実を全く見ていない大ウソのプレゼンをしていたわけです。コンペで提示した条件をどんどん後出しで変える騙くらかしも目に余るわけで、内外に迷惑をかける五輪開催をどうしてもやらないといけないのか。迷惑行事であれば当然国民にその是非を問うべきであり、それをしないのであれば国民に負荷をかけないのが当然の対応です。
「宴の後」の問題もあるわけですが、政府批判に勤しむ左派系メディアも五輪報道は稼ぎ時とあってか無批判で「報道しない自由」を連発しています。そのツケは結局国民にくるのです。返上すべきと考えますが、さすがに残り2年での返上は戦後では例がなく(インスブルックで代替開催された1976年デンバー冬季五輪は3年半前の段階で返上)、本当に高くつく「国際運動会」です。
※1940年の東京夏季五輪、札幌冬季五輪はそれぞれ2年、1年半前の段階で日中戦争勃発の影響で返上しているが、外圧や軍部の主張もあっての話であり、時代も違うので参考にならないでしょう。