Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

敢えてくどくど言う理由

2017-06-14 21:55:00 | 時事
「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案という以上でも以下でもない法案なのに、なぜか法律名や追加される罪名も無視して「共謀罪」としか言わないメディアの「虚報」体質は前から批判していますが、さすがにそれは拙いと認識して「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案、と言う(書く)メディアも、それが免罪符として本音を隠しません。

そもそもなぜ「共謀罪」の構成要件を改めて、という前振りが要るのか。
「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」が正式名称で、追加される罪名が「組織的な犯罪の共謀」だったものが「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画」となったことは事実ですが、「構成要件を改めて」とエクスキューズをつけているとはいえ「共謀罪」を持ち出す必要があるのか。

「構成要件が違う」と言ってるじゃないですか。犯罪に問われるか否かは構成要件に該当するか、違法性があるか、有責性があるか、が条件であり(通説)、構成要件が違ったら入口から違います。似たようなものだから共謀罪ダー、というのは、刑事法の大原則である罪刑法定主義も知らない暴論です。

この、メディアによる勝手な追加ですが、昔、北朝鮮のことを北朝鮮と呼ばずに、「北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国」(あるいはその逆)と繰り返していたのを思い出しますね。あの時は北朝鮮やその支持勢力の主張に配慮していたわけですが、北朝鮮にシンパシーを感じていたからこその表現でした。

今回は「共謀罪」という勢力にシンパシーを隠さないから、ということですね。



地域で守る論の罠

2017-06-14 21:51:00 | 交通
JR北海道の路線維持問題で、「地域の足は地域で守る」ということを拡大解釈した流れが気になります。
要は、地域なんだから地元の自治体が支援すべきであり、国が支援するのは筋違いだ、というものです。北海道への支援が九州の人の理解が得られるか、という「具体的」な理由も出てきているわけですが、一見もっともらしく見えて、詭弁に過ぎません。

まあ国が主体のシンャWウムでの話ですから、いかに国が責任を逃れるかに軸足があるともいえるわけで、それも考えないで頷いているようではいけません。

「地域の足」に国が関与する理由は無い、と言い切るのであれば、では赤字の公共交通に国費は一切投入されていないのか。
シビルミニマムに限定して投入している、というわけでもないわけで、例えば四日市あすなろう鉄道でも、上下の「上」には直接投入は無いが、「下」には国費補助が出ています。責任所在を明らかにしたら国費を出すのかもしれませんが、足下の理由とは一致しません。ちなみに上限分離して「下」に補助することで「上」の負担軽減につながると国も認識しており、シビルミニマムでない地域の公共交通へ国費の投入はしています。(他地域の住民の利害という意味では、JR北海道のローカル線と四日市あすなろう鉄道ではどちらが地域外の人にとっての「無縁」度が高いでしょうか?)

そもそも国が必要と認めたボーダーをクリアしている路線です。国が必要と認めないのであれば、それは全国一律であるべきであり、北海道だけ切り捨てると言うことが妥当かどうか。経済基盤が弱い、人口規模が希薄な地方においては、須らくおカネがかかる施策はとれない、というのであれば、究極のコンパクトシティというか、一極集中を是とするような話でしょう。