Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

秋場所が終わり

2014-10-06 23:28:00 | ノンジャンル
遅くなりましたが秋場所の話です。

白鵬31回目の優勝、と終わってみれば予定調和ですが、内容はサプライズというかお粗末というかです。
白鵬と優勝を争ったのが新入幕の逸ノ城というのがドッチラケです。3横綱3大関を揃えながら、優勝した白鵬以外は鶴竜が11番、日馬は途中休場、3大関は稀勢の里、琴奨菊がクンロクで新大関の豪栄道に至っては千秋楽でギリギリ勝ち越しです。11番の鶴竜ともども、昇進させてよかったのか、を強く問いたいです。

おまけに三役以下も平幕2枚目まで勝ち越しがいない、妙義龍は関脇に座りながら全休で、上位がふがいないのに若手中堅もお付き合いでは話になりません。ただ平幕上位に大負けが少ないのが上位の不調を示すものでしょう。

新進気鋭の台頭、というのも微妙で、もちろん逸ノ城の大活躍は光りますが、売り出し中の遠藤は不戦勝を含めて3番しか勝てなかったという有様で、モンゴル勢を除けば三役どころか幕内上位で壁にぶつかって伸び悩みでは話になりません。
そういう意味では想定外というか目を瞠ったのが勢で、5枚目で好調なのに大関以上に1人しかあたっていない幸運はありますが(ただしその琴奨菊に勝っている)、逸ノ城に土をつけての10番は立派です。

さて逸ノ城ですが、東の10枚目で13番。新入幕の新記録ですが、新入幕金星は41年ぶり、1横綱2大関を撃破して、白鵬と並んで優勝争いのトップに立った時点では100年ぶりの新入幕優勝か、という勢いでした。

もともと幕下15枚目格でのデビューで、新十両で優勝、2場所目も優勝同点で新入幕と言う怪物ですから、新入幕ながら10枚目でもこの成績は底知れぬものを感じます。
ただ、気になるのはその取り口で、恵まれた体格を生かした豪快な取り口、といかないわけで、横綱、大関戦では思い切って行って、といかず、変化での勝利というのはどうか。「黒船」と言われた小錦の1984年秋場所は、入幕2場所目で2横綱1大関を撃破しましたが、その取り口は豪放磊落で、千秋楽の琴風戦は負けたことで多賀竜に優勝を譲りましたが、見事な力相撲だったわけで、逸ノ城の取り口を思うと、星は稼ぎましたが、今後につながるのかどうか。

九州場所の番付予想では逸ノ城が関脇昇進という見方が支配的ですが、「壁」は何時来るのか。もし流れが止まらなければ一気の昇進も夢ではないかもしれません。