Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

経済への影響も甘くない

2011-06-14 00:31:00 | 震災・災害
原発の廃止や即時停止に反対するという私はもはや非国民状態といえますが、もちろん原発が大好き、放射能が出ても問題ない、と言う考えではなく、経済へ与える影響を考えて対応すべきと言うスタンスに過ぎません。

原発が無いに越したことは無いですが、廃止による経済への影響が深刻で、リカバリーショットが打てないのであれば、原発存続、さらには推進と言うリスクを取る事を検討しなければいけません。

このあたりは「戦争反対」「憲法9条を守れ」という議論と相似形であり、軍備を肯定すると侵略主義者のように騒ぎ立てますが、実際には何も戦争が好きで軍備を肯定しているのではなく、まさに国が平和であるために、国を守るために必要だと言うだけということですが、どちらもなかなか理解してもらえません。

さて、「経済への影響」ですが、国内だけで考えても所得だけでなく、雇用や税収といった面で広く影響することは既に指摘していますが、もう少し視点をかえて見てみましょう。
今回自動車産業の「悲鳴」が問題になっているのですが、「嫌なら出て行けば」という声もあるのは事実です。

しかし、生産拠点、主力マーケットでなくなった日本に利益をもたらす格好になるかというと、それはまずありえない話で、そうなると日本に利益が入ってこなくなります。
1980年に外貨規制が緩和されてから30年以上が経ち、今の国際収支の体制が当たり前だと思っている人が大半ですが、外国に対する「売り物」が無い状態で「外貨」を稼ぐことは出来ません。

そしてそういう状態で「円」がいくらあっても海外から物は買えないのです。
戦後我が国は必要な資源などを輸入するために厳しい外貨規制を敷いてきたのも、やっと稼いだ貴重な外貨を無駄に使わないためなのです。

日本から産業が逃散したとき、どうやって外貨を稼ぐのか。金融マーケットなどサービス産業があるじゃないか、というかもしれませんが、シンガメ[ルやドバイ、またタックスヘイブン地域と戦うには、結局手数料の減免など、「胴元」の実入りが減る方向であり、国民が食えるだけの稼ぎになるでしょうか。

これも指摘しましたが、自然エネルギーへの転換にしても、それを生産するエネルギーや原材料はどうするのか。外貨がなければ買えないのではないか。
原材料のレベルから輸入に頼る必要が無いのは自然流下式の水力発電と地熱発電くらいですが、それでメンテナンス用の資材を賄い、外貨を稼ぐだけの産業を育成できるのでしょうか。

そういうと江戸時代はどうかといわれますが、いろいろな仮定はあるにしろ、国民の多くがコメを食えないとされた時代です。100年に1度は大きな飢饉に襲われました。エコと言えば聞こえはいいですが、文明とは無縁の生活ですが、そのレベルまで落とせますか?

さらに悪いことに、江戸時代は今と違い、金や銀という「国際通貨」を産出していたばかりか、銅という「戦略物資」も産出しており、実は国際購買力があったのです。

外貨が稼げなければ、食料品も含めて国内の物資不足が顕在化します。
そこで外貨を手っ取り早く手にする方法が外債などの借金ですが、もしそれに手を出した瞬間、これまで日本の借金は公的セクターと民間セクターの間で行き来しているだけという「安心材料」が雲散霧消し、まさに国の破滅へ一直線となります。

足りなければ買えばいい、輸入すればいい、という安易な発想が身に染み付いていないか。
買うための資金は外から稼いでこなければいけないという基本が忘れられている。足下の脱原発を巡る、産業に対する評価はこうした懸念をかきたてるに十分です。


京成3050系が本線に

2011-06-14 00:24:00 | 交通
京成電鉄の特別ダイヤも5月以降基本的には平常時のダイヤがベースになっているのですが、成田スカイアクセス線用の3050系が本線で使用されたり、アクセス特急に本線用の新3000系や3700系が使用されたりと、検査その他の都合による臨時運用とは明らかに違う「混用」が恒常化しています。


(船橋にて)

この現象、公式には何もサウンドされていませんが、モーターのブラシを製造している日立化成が被災し、かつ原発避難区域に入った影響のようです。
京成は日立化成から調達していませんが、依存度の高いJR西日本が計画運休、減車に追い込まれかけた際、同業他社に肩代わり生産を依頼して何とか急場を凌いだ際、その玉突きで「同業他社」に依存している各社にも影響が出ているという説が強いです。

あくまでこれは推測ですが、しかし先週末に見たところ、あからさまに特急や快速に運用されていた3600系や3500系更新車が目だって減っていました。
震災前は本線特急、西馬込快速とも3600系天国とも言えたのに、ウソみたいに3700系が運用に入っています。

3400系も走っており、ブラシレスと言う意味では3400系は意味が無いのですが、接客面ではプラス側に働きます。もちろん全部が全部ではなく、特急には何本か3600系が入ってましたが、1本は芝山車で、これは走行距離精算用なので仕方が無いです。

さて日曜日、本線の3050系はA17と59Kに充当。
「特急|京成本線経由」とか「快速|西馬込」なんて3050系が走ってました。まあ震災翌日の臨時ダイヤで、「普通|印旛日本医大」「普通|押上」なんてのもいましたが。


(佐倉にて)

線路内支障事故の影響で「特急|高砂」なんてのも走り回るのも見ましたが、青い電車だと誤乗が、ということについては、青い京急車も本線快速に入っていましたし、京成車の北総線運用もあることから、案ずるまでには至らないのかもしれません。

ちなみに北総線側に転じてみたところ、05Kが3700系の代走。
いろいろ都合はあるんでしょうが、相互に代走というのは素人目にはちょっと理屈が立たないと言うか、微妙なものを感じます。


(千葉ニュータウン中央にて)

余談ですが、3050系車内のLCD表示は本線運用にも対応しているんですね。故障時のように飛行機の絵が出る画面で誤魔化してはいませんでした。


(故障時の画面)

中国語(簡体字)表示も出ており、勝田台の「勝」が月偏に生とか、ユーカリが丘が「有加利丘」とか、楽しませて頂きました。


(快速佐倉行きの画面)

余勢をかって月曜日も退勤時に見ましたが、本線系の運用が多いですね。


(青砥にて)

61K、87K、A01~59Kの3本を確認。青砥、高砂では1987K通特成田行きと1905Kアク特成田空港行きの3050系が同じホームの両面に陣取ると言う誤乗も何もあったもんじゃ、と言う状態でした。


(青砥にて。左通特成田行き、右アク特成田空港行き)