「インストール」 綿矢りさ著(河出書房新社)を読みました。
学校生活、受験勉強からドロップアウトすることを決めた高校生の朝子。
彼女は登校拒否を続ける間、ゴミ捨て場で出会った小学生、かずよしに誘われ古いコンピューターでとあるアルバイトを始めます。
この作品は第三八回文藝賞を受賞しました。
チャットやネット用語など、今読むと少し説明がくどく、やや古びている感じは受けますがそれは時代の流れなので仕方ないですね。
朝子が若い女の子であることをうとましく思う気持ち、女子高生という世間がもつ価値感と自分自身との溝、若さや時間、あふれる可能性があると思われながらも何もしたいもの、できるものが見つからない自分へのいらだち、同級生との違和感、変人に見られたいやけっぱちな気持ち・・・など、朝子のいろんな気持ちがよく伝わってきました。
ネットの住人の書き分けなどもよく書かれていて全体的にとても読みやすくて面白かったです。
ネットの住人にも実体がある、と感じ始めたふたり。
そのことと時を同じくして、ふたり自身の母親という生身の存在とぶつかりあうことになる話運びが巧みだなーと思いました。
学校生活、受験勉強からドロップアウトすることを決めた高校生の朝子。
彼女は登校拒否を続ける間、ゴミ捨て場で出会った小学生、かずよしに誘われ古いコンピューターでとあるアルバイトを始めます。
この作品は第三八回文藝賞を受賞しました。
チャットやネット用語など、今読むと少し説明がくどく、やや古びている感じは受けますがそれは時代の流れなので仕方ないですね。
朝子が若い女の子であることをうとましく思う気持ち、女子高生という世間がもつ価値感と自分自身との溝、若さや時間、あふれる可能性があると思われながらも何もしたいもの、できるものが見つからない自分へのいらだち、同級生との違和感、変人に見られたいやけっぱちな気持ち・・・など、朝子のいろんな気持ちがよく伝わってきました。
ネットの住人の書き分けなどもよく書かれていて全体的にとても読みやすくて面白かったです。
ネットの住人にも実体がある、と感じ始めたふたり。
そのことと時を同じくして、ふたり自身の母親という生身の存在とぶつかりあうことになる話運びが巧みだなーと思いました。