「真夏の航海」カポーティ著(安西水丸訳)講談社を読みました。
カポーティ幻の処女作です。主人公は上流階級で育った17歳のグレディ。彼女は両親ふたりのヨーロッパ旅行をきっかけに、初めてひとりでニューヨークの夏を経験することになります。
駐車場で働くクライドとの恋。生い立ちも現在の生活もまったく違うふたり。
グレディにとっては初めてつきあった男性であっても、クライドにとっては何人かいる女性の中のひとりでしかなかった・・・。ふたりの恋に対するひたむきさの違いにせつなくなりました。後半の酩酊からドライブまでのくだりは読んでいてくらくら・・・。「若いことはすばらしい」とはよく聞くせりふだけど、それだけではなく、「世界は自分の考えているようなところとは違う」ということをひりひりしながら感じる痛い時代でもあるのだと思いました。
カポーティ幻の処女作です。主人公は上流階級で育った17歳のグレディ。彼女は両親ふたりのヨーロッパ旅行をきっかけに、初めてひとりでニューヨークの夏を経験することになります。
駐車場で働くクライドとの恋。生い立ちも現在の生活もまったく違うふたり。
グレディにとっては初めてつきあった男性であっても、クライドにとっては何人かいる女性の中のひとりでしかなかった・・・。ふたりの恋に対するひたむきさの違いにせつなくなりました。後半の酩酊からドライブまでのくだりは読んでいてくらくら・・・。「若いことはすばらしい」とはよく聞くせりふだけど、それだけではなく、「世界は自分の考えているようなところとは違う」ということをひりひりしながら感じる痛い時代でもあるのだと思いました。