イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

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古い住宅街の裏側から発信!廃物利用の裏道の花いっぱいのイメージチェンジ大作戦

2019年06月07日 08時00分00秒 | イギリスのあれこれ、生活のひとコマ
天気の良い昨日の夕方、マンチェスターに住む友人の家におじゃまして、夕食をごちそうになりました。


シングル・マザー家庭です。

私と友人と女の子二人、4人が食事をしたのは、バック・アリー back alley(裏道)。


イギリスではおなじみのビクトリア時代に建造された一連のテラスト・ハウス (連続住宅) Terraced houses 。
左側、真ん中あたりが友人の家です。


短い行き止まりの道に、たったの20軒ぐらいしか並んでいないのに家の番号は80番台なのです。
1890年代にこのあたり一帯が宅地造成された頃には、ずうっと奥まで(1番から80番台まで)続く長い長い通りだったらしいのですが、おそらくは戦後の都市計画でこの通りは分断されてしまったようです。

家の番号は建造された当時のまま使用され続けます。

さて、裏側に戻って....



レンガ塀の内側は8畳敷きぐらい(?)の小さな裏庭です。
私の友人の家をふくめ、ほとんどの家は50年ほど前に裏庭に突き出すように台所を増築したので、実際の裏庭部分は3畳ぐらいしかありません。

片隅にビクトリア時代には汲み取り式だったものを戦後 水洗に改良したトイレまで残している家や、物置小屋がある家もあり、個人の裏庭スペースは洗濯物を干すとか、屋内喫煙を家人に禁じられた住人がタバコを吸うとか、ぐらいのスペースしかありません。

で、お気づきでしょうか。

石だたみのバック・アレイの塀沿いにずらっと廃物利用の鉢植え植物が並んでいますね。

殺風景なバック・アリーを草花でいっぱいの都市のオアシスに変貌させるという住人たちが自主的に始めたコミュニティ・プロジェクトなのです。

コミュニティ共有の庭ですね。

実は!私はこの友人の家の2階の一室に学生時代(25年ほど前)1年間下宿していたのです!

家の持ち主の彼女に部屋代を払っていました。

その後も友人とのつきあいは続いていましたが 彼女がこの家を一時期 賃貸してマンチェスターの他のエリアに住んでいたり いろいろで 私がこの家に戻ったのは実に19年ぶりです!

(上の写真の盛りを過ぎた赤いポピーが植えられているのは最近バスルームの改装をした友人に提供された浴槽です。25年前、私も使ってました!)

当時のバック・アリーは文字通りの「裏どおり」、粗大ゴミが見渡す限り放置され、塀にはドロボウよけの鉄条網がはりめぐらされ、けり倒されたゴミ箱からはあふれたゴミが散らばり....といった感じのうらびれたキタナイ通りでした。

イギリス中どこの町でも見かけるビクトリア時代のテラスト・ハウスとその裏通りはたいていうらびれてキタナイ印象です。
下品な言葉や政治的スローガンが殴り書きされていたりもします。

テレビの犯罪ドラマでは土地勘のある犯罪者がゴミ箱をはでにひっくり返しながら迷路のような通路を疾走して警官に追い回されたり、ドラッグ中毒者が注射したり取引したり....そんなシーンがビクトリア時代のテラスト・ハウスの裏通りで繰り広げられます。

私が下宿していた友人の家は さすがにそういう犯罪がらみの舞台になるほどすさんだエリアにあるわけではありませんが、やっぱり用もないのに足を踏み入れるべき場所ではありませんでした。

となりの家には今でも「危険、刃を立てた柵あり」の物騒な注意標識が。


友人の女の子たちがそれぞれ世話をしているジャガイモの畑です。


便器に....


洗面台。


浴槽と3点セットです。配置はバラバラですが。

この地域住民プロジェクトは、この友人の住む短い行き止まり通り から始まって、今では近隣のエリアに拡大しつつあるそうです。

通りの入り口付近にある バック・アリー数本を結ぶ この「公道バック・アリー」がこのプロジェクトのそもそもの出発点だそうです。




左に入って、住宅のお尻が向かい合う狭いアリーの....


...途中までデッキング(板張り)で覆われアリーがまるで住人達共有の裏庭のようになっています。



子供たちを遊ばせ、住人たちが井戸端会議を楽しみ、食事もできる憩いの空間が出現しています。

そういえば私たちは便器を見ながら食事をしました。

この裏通りに案内してもらったのは、友人の仲良しの友達が住んでいるからです。
そして彼女がこのプロジェクトを個人的にスタートさせた人だそうなのです。


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4 コメント

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Unknown (石関@雨☔️)
2019-06-07 18:38:19
いつも楽しく読ませてもらってます。今日のは特におもしろかったです。観光で行っても絶対に見れません笑。バスタブやトイレが花壇になってるんですね。歴史を感じるレンガ。江里さんのイギリス歴も唸りますな。

お食事もヘルシー◎❤️
Unknown (江里)
2019-06-08 16:19:37
ありがとう石関さん、
観光では見られない、というのが一番の褒め言葉です!
たいてい朝チェックしてくどかったり誤字があったりをちょこちょこ訂正して投稿し直すことが常なのです。深夜に予約投稿してから寝るものですから。チェックしてから予約投稿しろって?そうなんですけど…。
だから日本時間で2時3時以降に見ると朝と内容が少し変わっていることがよくあります。
今回読み返してみて意味が通らない、誰だこれ書いたの!?私だ!という部分がありかなり書き直しました😅
よかったらもう一度読み返してみてください。
夫婦喧嘩は存在しない (浅井洋)
2019-09-15 20:46:02
江里さん
 
  同じ 人間だろ 同じ 所に住んでる と
気持ちが つながっている 気がします

  少し お金持ちに なった 日本は
今 この 良さを 無くしてますね
Unknown (江里)
2019-09-16 15:36:56
食べていけないほどの貧しさはもう存在しないらしい日本ですが、不正規雇用、少子化が進み社会不安や慢性的な貧困率の拡大が進んでいると聞いています。
私がいた頃のバブル期は物も土地も売れ就職は売り手市場、気持ちに余裕があって多くの人が豊かさを享受してた気がします。今では拝金主義の幻想だったなどと言われていますが現在の「自分さえ良ければ」の風潮より良かった。

今日本は余裕がなくなったのではないの?
豊かになって忘れ去られたものもありますが余裕がなくなって切り捨てられたものも多いはずです

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