英国に帰って来て、もう3週間です。
いよいよ12月、師走です。
昨日スーパーマーケット、セインズベリー Sainsbury's に行きました。
冬枯れの寒い一日、暑がりの私も帰国後初めて ポリエステルの中綿が入った防寒コートを着て出ました。
平日の3時ごろ、会社の昼休みには遅めなのに駐車場はいっぱいでした。
好きな時間に休み時間を とれるリモートワークの人たちかもしれません。
そうだ、クリスマス前だったのでした。11月の初めから日本でもクリスマスの飾りを目にしていましたが、ここ英国では飾りだけではなく、売り場すべてがクリスマス対応なのです。
大量のクリスマスプレゼント提案品とクリスマス特需食品、日常消費される食品のパッケージも食器や家庭雑貨もすべてクリスマス柄に、もちろんクリスマスツリーのみならず家の内外をかざる飾りなどなど、クリスマスと関連付けられない商品はどこにも見当たらない、と言っても言い過ぎではない!
毎年デザインが更新される、ダジャレ満載の「クリスマス・ジャンパー」(クリスマス柄のセーター)は衣料品売り場の華とも言えるでしょう(言えないか)
クリスマス・パグは Christmas pud (クリスマス・プディング)の掛け言葉です。
箱入りのビールをフォイエ―(入り口前スペース)に「万里の長城」のように積み上げるのもクリスマス前の見慣れた光景です。
(ビールはもしかしたらワールドカップ観戦のための需要でもあるかもしれません)
クリスマス対応のバンティングがすべての売り場通路にさがる店内で、なぜか2列だけワールドカップ盛り上げのイングランド国旗のバンティングが短く張られていました。
盲導犬育成チャリティの募金箱になっている、ラブラドール犬親子もティンセル(金モール)とボーブル(飾り玉)で飾り立てられ、クリスマスムード満点です。
使い捨ての、硬いアルミ箔でできた特大ターキーを焼くトレイが売り出されています。
ターキーが店頭に出そろうのはまだ先です。
今年はトリ・インフルエンザ avian flu の影響で、ターキーやチキンが圧倒的に不足するそうです。
私の家ではクリスマス・ディナーには出来合いのビーフ・ウェリントンでも買ってこようかと思っています。
食べるのは私と娘の2人だけですから、小さいもので充分です。ベジタリアン(正確にはイカ、タコを除く魚介類は食べるペスカトリアンですが)の夫にはサーモンのパイでも作るつもりです。スペインに住んでいる息子は勤め先のレストランが書き入れ時だとかで来られません。
さて、ご存知のように英国では11%強のインフレで、不況です。
年に一度の、消費欲を最大にかきたてられるこのクリスマス時期を国民は、どう乗り切るつもりでしょう。
日本では私の滞在中の最初の数週間(だけでしたが)、スーパーマーケットの売り場棚に「商品を値上げするお詫びと理由」などが書かれた紙がたびたび貼られていてびっくりしました。
ここ英国では予告もなしに物価はどんどん上がりますし、小売店が消費者にお詫びしたり値上げの背景を説明したりすることは一切ありません。手持ちのお金で買えるものがどんどん少なくなっていきます。
私たちは、今まで気軽に買っていたものを買い控えるなど気をつけることにしている程度で、ひもじい思いはしていませんが、満足に食事ができない子供や、ペットを手放す人も多数いるようなのです。
政府は最低賃金を引き上げるなど、何とか介入を試みているのですが...あまり効果はないようです。インフレ率に追いついていません。公共交通機関や医療従事者のストライキも決行、予定されていて不安要素が満載の社会です。
さて、たよりの...労働党熱烈支持のうちの夫が意外にも、「首相就任スピーチに文句のつけようがなかった」と評した新首相のリシ・スナク(保守党)ですが...
昨日の国会での首相の質疑応答 Prime Minister's Question Time の際、自身の出身校であるパブリック・スクール(資産家の子弟が通う私立学校)が高額の公的援助を受けた件で質問を受けました。
首相の「医師と薬剤師として一生懸命働いて僕をパブリック・スクールに通わせてくれた両親をバカにされた」というような答弁は野党席の失笑をかいました。
首相は自分の家庭は貴族でも資産家でもなく、勤勉な中産階級だったと言いたかったのでしょう。
国の公的な援助が投入されたのが、大金持ちが子供を預ける贅沢学校で、首相の出身校でもあったことが問題視されたのですが、首相は感傷的に質問の意味を誤解したのではないかと思いました。
首相の出身校はそもそも王族や、ロンドンの一等地に瀟洒な住宅をかまえる貴族、地方の地主など農地や狩猟場、ゴルフ場などなどを所有して、昔ながらの働かないで贅沢をする一般庶民のドヒンシュクを買う階級(以上、私の想像による例です)だけのための教育機関である...という(たぶん事実ではない)漠然としたイメージがあるものですから。
質問した労働党党首はそんなことを一言も言っていないのですが質問の中で、「狩猟クラブや、美術品のコレクションがある学校」(庶民の感覚からかけ離れた例)というようなことも言いましたしね。
首相の出身エリアでは公立校の教育の質が低く、卒業後何の資格も持たずに社会に放り出される若者が多いそうです。その公的援助があれば、その地域の多くの子供たちに効果のあがる教育を受けさせることができたのではないか、という質問(追及)でした。
(がんばれば出来のいい息子を王族が学ぶエリート校に通わせられる医師と薬剤師の親なんて、誰もが持てるわけではありません)
とにかく首相の反応は質問の答えになっていないどころか、答弁慣れして、ああ言えばこう言う口先ばかり達者なおっさん政治家に成り下がったような印象でした。
「出た~、社会のことをわかっていない特権エリート階級気質!」な雰囲気がどんどん露呈していく、期待外れの新首相です。
さわやか好青年風で好感度は高かったのですが、前任者の嘘つきボリスとマッドウーマン、リズ・トラスの2首相が悪すぎたので、あくまで比較上の高ポイントでした。
たいへんなお金持ちです。国会議員になる前はヘッジ・ファンド headge fund とやらで自ら財を成し、妻はインド国籍の大富豪の娘です。
高級車に乗って高い服を着ていることが揶揄の対象になっているのが気の毒でした。公金横領したわけでなし、自分のお金で何を買ったって勝手ですものね。
でもやっぱり「生活が苦しい、何とかしてほしい」という庶民の訴えは響かないんじゃないの、若い人の2か月分のお給料の値段の高級仕立てスーツを着ている首相には...と思えてしまうこの頃です。
プライベートではいていたカジュアルな金具飾り付きのローファーも、たしかプラダか、エルメスでした。
移民で 馬鹿にされながら 高い金払って パブリックスクールに 通い 首相になったら 公金を寄付して ええ格好しい したいでしょうね
そして インドの富豪のお嬢さんと 結婚してと 出世街道 まっしぐら なのですね
その手の 情報は 日本のマスコミからは 出て来ないですね
ありがとう 御座います
理由の無い 値上げで 高きゃ 買うな は 日本では 失礼でしょうね
だけで 色々 考えてました 内装を綺麗にして 使いやすい 台所が 奥様の希望なのでしょうね
古いお家を壊さずず 中を改造する「この点が 日本との違いでしょうね:使えない 古い家が 田舎の村に 朽ち果ててる 日本と」娘息子は東京へ出て行ってしまうから
blog復活して 楽しみにしてます
本文の答弁の下り(家庭環境と大金持ち学校)分かりにくかったですね。今から書き直します。
首相の母校、ウィンチェスターカレッジが受けたのは寄付ではなく、学校が受けることができる公的援助です。
贅沢な教育をお金持ち子弟に提供する学校に貴重な国の教育財源をくれてやるのが問題なのです。首相が個人で母校に「寄付」したって何の問題もありません
外からも入れるので、カフェだけ利用することも可能です。新鮮な食材を使ってそうな良いネーミングですが、出てくる食事はほとんど冷凍食品で、しかもお値段高めです。
20年ほど前までは、スーパーのお手頃カフェは集客手段として有効でしたが、近頃どこも内装をきれいにして値段も高めになっています。(例外もあります)
やはり 聞いてみないと 分からないですね
助かります
日本でも国会議員の2世問題が言われて久しいのですが、どこの国も似たようなものですかね。
ストリートファイテイングマンを歌ったミックジャガーも今やサーになってしまってしまいました(笑)
英国と比べれば大したことない物価上昇でも日本では大騒ぎ、文化、国民性の違いを感じます。
良いクリスマスを。
日本のーパーマーケットでの「値上げします」予告とお詫び通知を最初に見た時は驚きました。そのうち驚かなくなったし、最後のほうではもうはり紙なしにじわじわといろいろなものが値上げされていましたし。今でもあの「値上げのお詫び」貼ってあるところがあるんですね?
文化、国民性の違いとまで言われるぐらい、「値上げのお詫び」は日本では普通なのでしょうか。浅井さんも似たようなことをコメントで言われていましたが。私は「いや、たいへんなのはわかっていますから、どうぞ値上げでも何でもしてちょうだいな」と思っていたのですが。こんなに値上げに抵抗のある社会で、非正規雇用の人たちがちゃんとお給料もらえているのか心配です。
トーストラックは、開発がとまっているの、ご存知ですか。ポーチド・エッグ(って言うんですね、知らなかった)のほうはジムとして利用されています。ガラス張りペントハウス付きのアパートメントになる計画はすすんでいないようです。バスで通ることがあるのですが、まだ工事中の板張りで覆われていると思います。最後に通ったのはパンデミック前でしたっけ。よくマンチェスターには来られるのですか?