イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

ストックポートから日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。ストックポートってどこ?まずは本文をお読みください。

バクストンに存在する絶滅を免れたタバコ屋に寄ってみた....イギリスのタバコ事情いろいろ

2019年07月22日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
クイズです。これは何でしょうか?☟



正解;パイプ用のタバコの葉です。
今回の話題とは全く関係ないのですが、タバコ店の店員が着ている「本物のオリジナル」と正しい日本語が意味なくプリントされたトレーナーにも注目です。

バクストン博物館/美術館 Buxton Museum & Art Gallery 見学の後 町まで降りていくつか、店をのぞいて歩きました。
(バクストン博物館/美術館について書いた昨日のストックポート日報も読んでみてください)

毛糸屋に入って、何も買わずに出てくると、外で待っていたはずの夫が見当たりません。
きょろきょろ見まわすと、となりの店の中に夫がいるのを発見、私も中に入りました。

子供が小さかった時にもバクストンに来るたびに何回か入ったことのある、レトロなおもちゃやお土産物を売るこの商店、実はタバコ専門店だったのです。


今までは気が付かなかったのですが、ちゃんと「タバコニスト TABACCONIST(タバコ商) 」と昔ながらの看板が戸口の上にかかっていました。


遠景です。


ちょうど連続店舗のゆるく婉曲した部分がタバコ店です。

なんと、驚いたことにこの店の雇われ店長は20年ぐらい前にマンチェスターのチェスクラブで一緒にプレイしていた夫の知り合いでした。
10年以上連絡が途絶えていたところ、店の中をのぞいた夫を見つけて声をかけてくれたという、全く予想もしない偶然の邂逅だったらしいのです。

世界的な嫌煙運動で、絶滅しかかっていてもおかしくないタバコ店がまだ存在していること、この店がタバコ店だったことにも驚きです。

缶入りの、細かく刻まれていない加工されたままの形状の葉タバコ、高価です。


25グラムで4ポンドだったかな、切ってはかり売りするそうです。

いくつか缶を開けてそれぞれ違う銘柄のにおいをかがせてもらいました。
タバコを吸わない私たちはタバコの煙も、ヤニくさいにおいも大嫌いですが、タバコの葉の深い薫りそのものはハーブや生薬のように心を落ち着かせる効果があることを知りました。

いい~におい!だったのです。


そういえば、この店は「タバコニスト」のはずなのに、この棚に並んだ缶入り葉タバコ以外、売り物のタバコが全然見当たりません。

そうそう、イギリスでは現在「タバコを見せて売ってはいけない」という法律があったのでした。
この店に限らず、スーパーや新聞販売店などのタバコ販売許可店ではカウンターの内側の鍵のかかるキャビネットの中にタバコをしまい込んで販売しています。

客は店員に言って出して売ってもらうのです。

浅い木の引き出しに並べた高価な葉巻や薄い丸いレトロな缶に入った嗅ぎタバコも見せてもらいました。
時代がかったそれらの品もやはり客の目にふれないように金属のキャビネットにしまいこまれていました。

ここまでタバコの健康に対する害が大っぴらになった今もう、イギリス政府は「売ってやるものか!」と必死です。 

イギリスでは医療費が完全に無料だという事実も喫煙による健康被害を何としても食い止めたい!傾向に拍車をかけているはずです。
日本ではまだ「健康のため吸いすぎに注意しましょう」と控えめに書かれているだけですよね。

それでも喫煙用品は大っぴらにディスプレイして販売されていましたよ。


奥行きの浅い手前の棚にのった「シガレット・シャツ」という見慣れない商品を見せてもらいました。
タバコの箱にぴったりフィットさせてかぶせる伸縮性のある布のカバーです。

イギリスのタバコの箱には下半分以上のスペースを割いておどろおどろしい脅迫写真が印刷されているのです。

ガンで真っ黒になった肺、ヤニで詰まった気管、出血して真っ赤に染まった歯茎、白内障で濁った眼球、白目をむいて気絶している男(脳溢血?)などなどの医学資料写真(?)です。

脅迫写真のみならず、写真の解説とともに「SMOKING KILLS 喫煙で死ぬ」というおなじみのコピーもでかでかと印刷されています。

「シガレット・シャツ」を着せてタバコの害から目をそらそうというわけですね。

...といっても、脅迫写真(警告写真と保健局は呼んでいます)には実際の脅迫効果も警告効果もほぼ全くないらしいのです。
喫煙者はもう見なれちゃっているのでしょう。

まあ、いやがらせ効果はあるのかもしれませんが。

イギリスのタバコはとても高いですよ。

20本入りの紙巻きたばこの標準的な値段は12ポンド(ポンド安の今、1725円)ぐらいです。安いのは8ポンドぐらいから、20ポンドするものもあるようです。
警告を無視する喫煙者も、経済的な圧迫は免れないようです。

バルセロナに住む上の息子も喫煙者です。スペインではイギリスの半額程度でタバコが買えるそうです。

皮肉なことに、イギリスではどちらかというと収入のあまり高くない労働者階級の男女両方に喫煙者が多いようです。


南米産の、くりぬいたトウモロコシの芯のパイプ。


他にもとてもたくさんの種類のパイプが売られていました。

今でも買う人がいるというのも驚きです。固定客がいるそうです。


やはり、店の収益のほとんどは、プラモデルやレトロなゲーム(カードとボードゲームの種類が豊富でした)、おもちゃ、絵葉書やキーホルダー、ペンなどの古典的な観光みやげの売り上げに支えられているそうです。
表に面したショーウィンドーには売り物の仏像までおいてありました。

喫煙用品とそれらの売れ筋商品がごっちゃに混ざって売られていました。


プレイング・カード(トランプ)のとなりはライターのディスプレイ・ケースです。


息子のために懐かしい「ウーノ―」のパックを買いました。


オンラインゲームのウーノーで火がついて、17歳の息子の周りではちょっとしたブームなのだそうです。
私も高校時代、学校でプレイしました。



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ついに見た!念願のリトルマーメイド、これがまさかの自然科学郷土博物館の展示品、ウケねらいか?天下のグロ物件

2019年07月21日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
夫がどこかに行こうと午後突然言い出して、思い付きでまたバクストン Buxton に行くことにしました。



目的はバクストン博物館/美術館 Buxton Museum & Art Gallery



バクストンはピークディストリクトの真っただ中、山の中にある町です。

町中、急な坂だらけ。
古くからマーケットが開かれる大きな広場に上がる急な坂を上がってすぐの場所にあります。

坂の途中から坂のほぼてっぺんまで続く19世紀の終わり頃に建てられた長ーい連続住宅の、一番端(下側)の一番大きい住宅部分が博物館/美術館になっています。
道に向いた角に入り口があります。

バクストン博物館/美術館に行きたくなった理由は、はい 2年前のストックポート日報に書きました。

知る人ぞ知る、バクストン名物のグロ展示物、人魚のミイラ、通名「バクストンの人魚 Buxton Marmaid」をどうしても見たくなったのです!

記事のリンクを貼りました☟

鉱泉の湧く町バクストン、マーケット広場のある丘の上、パブのフィッシュ&チップス、人魚、他いろいろ
(バクストンについて書いたそれ以前の記事のリンクがいくつか貼ってある記事です。)

一日中小雨が降り続く、肌寒い日のバクストンです。


すぐ奥の山並みが霧でかすんで見えません。

博物館の中にはいってみます!

問題のバクストンの人魚はこの1階の展示室にあります。


案内カウンターのにこやかな女性に「世界的に有名なバクストンの人魚はどこですか」と聞いたら教えてくれたのがこの Boyd Dawkins Study という展示室。

バクストン博物館のコレクションのもとになった、二人の科学者、博物学者を記念して1900年ごろの科学者の研究室を再現した展示室です。
展示ケースのむこう側には入れません。





いたいた、人魚!


怖い写真が撮れて大満足です。


グロさにおののき、表情の間抜けさに大笑いしました。
身長60センチぐらい(まっすぐに伸ばしたら)でしょうか。リトル・マーメイド。

下半身はサカナ、顔と上半身は木、眼球は貝殻、毛髪は人毛、歯は動物の骨...いろいろな素材を上手に組み合わせていかにもホンモノっぽく作られています。
(長い間 頭部はサルのミイラだといわれていたのが間違いだったと明らかになりました)。

レントゲン写真が展示してあります。内部に針金が巡らせてあるそうです。

19世紀には本物の人魚と信じられ、見世物小屋で見物料をとってお金を稼いでいたミイラ、どういういきさつで博物館の所有資料となったのかはどこにも書かれてありませんでした。

ボイドとドーキンスという二人の学者のコレクションではなさそうです。

展示ケースの中で仲良く一緒に展示されていたのは...


...右側が古代エジプトのピラミッドから盗掘されたお守り(ガラスドームの中の3点)とニセモノ!

19世紀のイギリスで古代エジプトものは大人気でした。
(よその国の遺跡をかってに盗掘して持ち帰り、売りまくるというのは現代の感覚で言えばものすごく恥ずべき行為ですが、ニセモノまで大量に出回っていたとは!もちろん、本物として売られていたそうです)

左側は石器時代の矢じりのニセモノ見本とニセモノづくりの名人の経歴!

人魚のミイラ、どこかにしまってあったのを「ニセモノ展示」の代表として引っ張り出されてきたようです。
博物館もこれは「ウケる(笑ってもらえる)!」と判断したのでしょう。



せっかく来たので上階の展示も見ていくことにします。
14年ほど前に来たときは古風で素朴な郷土博物館風だった展示方法が、おしゃれに明るく変わっていました。





展示品のいくつかに見覚えがあります。

鉱泉の湧くバクストンは、古代ローマ時代から人気の保養地です。
当時の遺跡からゴロゴロ発掘されているらしい考古学資料が自慢気に展示されていました。

他にも先史時代の遺物や地質学上の珍しいものがぽつぽつ....まとまりのないテーマのバクストンの歴史、地理にまつわるいろいろなものが 狭いスペースにぎっちり詰め込まれていました。

最近の多くの博物館同様、「自由にさわってみてください」展示方法がバクストン博物館でも取り入れられていました。

展示台に固定された化石や石器時代のツボ(レプリカ)などの他に、この地方(ダービシャー)特有のオーツケーキのリアルな模型がさわれるようになっているのには笑えました。



日本のレストランの食品サンプルそっくりでした。(もしかしたら日本に特注したのかも)

以前来た時 小さかった息子を怖がらせて泣かせた「咆哮するクマ」のはく製は 2階展示場に入ってすぐの場所にいました!


以前見た時よりも情けないことになっています。
バカみたいなティーシャツを着せられてバクストン・フェスティバルの宣伝をやらされています。
(スカーフが虹色です。LGBT がらみのイベントでしょうか)

しかも「僕と一緒にセルフィーを撮ってインスタグラムに投稿しよう」と呼び掛けています。
私もセルフィーを撮りましたが、インスタグラムに投稿する気は全くありません。

展示をすべてじっくり見ていけばすごく博学になるはずですが、かなり疲れる内容でした。

アングロサクソン時代の少年の頭蓋骨から顔立ちを復元するコンピューターグラフィックはかなり興味深く見られました。

美術館部分(広い一室だけ)にもよって、地元のプロ作家の年次展示会も見学しました。

町まで降りて見かけたのが.....


国内最大手文具店のハイストリート・チェーン、WH スミス WH Smith のショーウィンドー。

プラスチックの植木鉢を重ねて制作した、レンガ色に日焼けした人魚のディスプレイ!













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駆け足のベーカウェル見物、教会とパブと早じまいの商店街のベーカリーでやっぱり買ったおなじみの....

2019年05月24日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
ピークディストリクトの古いマーケット・タウン、ベーカウェル Bekewell について ちょっと書きます。


車を駐車させてもらって(有料)、ついでにウシの競売まで見物させてもらった農業振興センターのすぐ裏側の川を渡ると、もうタウンセンターです。

橋の手すりには、橋が重さで落ちるんじゃないかと思うほどたくさんの錠前がすき間なく下がっていました。(上の写真)
ピークディストリクトの地味な町で恋人同士のロマンチックなおまじないを見かけて、ちょっとびっくり。

町の中心で適当に選んだパブで食事をしました。


レッド・ライオン Red Lion, イギリスの古い町にはたいていこの名前のついた古いパブがあります。

ガラガラです。


内装が昔のパブのレトロな雰囲気をよく残していて合格です。
階段を上がったところにある「レストラン」パートはファミリーレストランのように明るい雰囲気に改装されていて、ちょっと興ざめ。

エール&ステーキ・パイは最高においしかったです。


エール(イギリス伝統のビール)でじっくり煮込んだ地元産の牛肉は柔らかく、ホロホロ、トロトロでした。

オープン・マーケットが開催されている日でした。
農業振興センターから町に出る時に(おなかが空いていたので)ろくに見ずに通りすぎてきました。
写真も撮りませんでした。

家畜の競売日と「市の立つ日」は田舎のマーケット・タウンではセットになっているんですね。

昔から近辺の田舎から売り物の家畜を連れて町に出てきたお百姓さんが月に一度、町でお買い物をする日だったはずです。

どこに住んでいても 車でいつでも町に出てこられる今と違って、競売があり市の立つ日のかつての町やパブは今と比較にならないほどにぎわったことでしょう。

私がウェッブサイトで見て、行ってみたいと思ったのは古い教会です。

坂だらけの町の丘の中ほどにある、オール・セインツ・チャーチ All Saint's Church 。


驚きのアングロ・サクソン時代(5世紀初めから1066年まで)の建築!!第一級保存指定建築!!!

あー、…といっても、12世紀から13世紀にかけて建て替えられています。それでも充分古い!

境内からの眺めが絶品です。







ノルマン時代(1240年ごろ)の建築がほぼ完ぺきに残っている内陣と側廊だそうですがけっこう新しく見えました。



ステンド・グラスと床のタイルはすべて19世紀に作り替えられた「新品」です。

入り口付近にアングロサクソン時代の石の建物部分が雑に展示されていました。


19世紀に部分的に立て直したときに発掘した遺物の一部だそうです。

境内に雨ざらしで立っている文化財、アングロサクソン時代(800年ごろ)の十字架の上の部分。


うずまき模様はキリスト教関係の古い装飾では おなじみの ブドウの蔓ですが、その上の得体のしれない動物はブドウを食べているリスだとか。

しっぽが違う!いや、身体も、何もかも!!ピューマかと思った....
古代の(キリスト教以前の)宗教ではリスは神と人間世界を結ぶお使いとされていたそうです。

ちょん切れている上の部分はウマにのる神だということ.....いいのかなぁ、キリスト教の神様はウマになんかのらないと思うのですが。
第一、人間の姿なんかしていてはいけないはずです。とにかくいろいろ罰当たり。

この辺り(個人の礼拝堂=チャペル)は19世紀の増築部分のようですが、古そうな(14世紀の有名な戦いで戦死した地元の英雄らしいです)騎士夫婦の石棺とか.....


(夫を挟んで妻二人!最初の奥さんが亡くなって再婚したみたいですね)

教会に多額の寄付をしたパトロン(寄進者)が一家総出でレリーフ像として善行をひけらかしている壁面がありました。


16世紀ごろの人達みたいです。
このタイプのパトロンと家族モニュメントはヨーロッパ中の教会に残っているらしいのですが実物を見たのは初めてです。

中段左端には自分では立っているのが無理そうな赤ちゃんまで台の上に立っていることにして参加しています。


この、小さい窓から教会の礼拝に参加している1376年の大理石の肖像彫刻はものすごく貴重なものだそうです。


この時代に各地でたくさん作られたものの一つらしいのですが現存しているのはヨーロッパ中でこれとほかに一つあるのみ、だとか。

以上、教会内に置いてあったパンフレットを読んで判別したにわか知識です。


さて、ベーカウェルといえば......


イギリス中に名前の知られたベーカウェル・タート Bakewell tart!
ストックポート日報 でも2回取り上げました。(リンクは一番下に貼りました)

ベーカウェルが実際に発祥地として知られているのは実はベーカウェイ・タート ではなく、この☟ベーカウェル・プディング Bakewell pudding なのです。


よそのベーカリーのウェッブサイトから勝手に借りた写真です☝

おなじみ大手ケーキ/製菓会社ミスター・キップリング社が売り出して大人気のベーカウェル・タートは全くの別物なのですが、プディングと同様 アーモンドのペーストが使われているので、ベーカウェルの名前が付いた、というのが定説らしいのです。

ベーカウェルの表通りで....「本家」をなのるベーカウェル・プディングの専門店もすでに閉まっていました(売り切れ次第 閉める店はけっこうたくさんあります)ので、タートとプディングどちらも売っている他のティールームを探しました。

最初にウシの競売なんか見ていたせいで教会から町の中心に下りてきたころは4時過ぎ、どこも閉まりかけていました。
(町中、店じまいが早いですね。まだ日は高く、マーケットの日だったこともあり、町には観光客や買い物客がまだ大勢歩いていたのですが)

ベーカウェル・タートを看板にあげるティールームが開いていたので入りました。
ところが 奥のティールームの部分は閉店準備中。掃除を始めていましたが表のベーカリー(パイ売り場)はまだ営業中でした。

ベーカウェルで売られている「本場の」ベーカウェル・タート、中型(3~4人分)が4ポンド70ペンス (651 円)はかなり高いですね。
それでも記念に買いました!

アーモンドの香りたっぷりのフランジパンにかぶせた真っ白なアイシング、その上に真っ赤なグラッセ・チェリーが載った色鮮やかなかわいいイメージがベーカウェル・タートとして現在よく知られています。




ところが実は、ベーカウェル・タートといえば昔から アーモンドの粉、あるいはフレークをたっぷり上に散らして焼き上げたパイ/タートのことなのです。


食べたことのない「プディング」ではなく「タート」を買ったのは息子の大好物だからです。

息子が好きなアイシングのかわいいバージョンではなく、アーモンドのフレーク散らしバージョンを買ったのは昔からある懐かしの本格派を息子に食べさせたいと夫が言ったから。

びっくりするほどおいしかったのです!
甘くてくどいのは予想通り....香ばしいアーモンドのサクサクした舌触りとしっとりさっくりした厚いパイ皮の組み合わせが絶妙でした。
7ポンド出して大きいのを買ってくればよかったと思ったほどです。

次に競売見物に行った時、また買ってくる約束を息子としました。


かわいい!イギリス伝統の焼き菓子、新シリーズ化決定!

人気のお菓子、ベーカウェル・タート、チェリーがあるとかわいさ倍増、限定販売入浴剤もあり


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キンポウゲの咲き乱れる美しい丘陵地の放牧場でわざわざ来訪者を見に来るウシの限りのない好奇心!

2019年05月23日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
またウシの話題です。(すきなんです!!)


ピークディストリクトの古いマーケット・タウン、ベーカウェル Bekewell をからの帰途、上り下りの激しい美しい丘陵地に出ました。
ビュー・ポイントらしく、車をとめるスペースと、スタイルがあります。
スタイルは野原を抜ける公道に人を通すための垣根に設けられた仕掛けです。踏み段、互い違いに開け閉めできるゲートなど、家畜は通れないように工夫が凝らされています。

車をとめて、寄り道。

絶景。




渓谷を見下ろすスポットなのです。
それよりも私にとって興味深いのは、渓谷に向かって右手の、はるか向こうのなだらかな丘の途中に集まっているウシ!

塀沿いに歩いていけるのですが、サンダルばきでイラクサが茂る草地を歩くのはちょっと無理。
靴は車の中に脱ぎ捨ててきました。暑かったので。

そうしたら......


上の写真の左手前に写っている木をめぐる石垣の向こうでミーティングをしていたらしいチョコレート色のウシが私を見つけたらしく、遠くからはるばるタッタッタッ、という足取りでこっちに向かってきてくれました!!



さらにまた2頭!


結局1頭はなぜか、途中で引き返し、そばに来たのは最初に来たチョコレート色とモルト(小麦)色の2頭のみ。


モルトはどうやら水が飲みたかったらしいのです。

モルトがびちゃびちゃ音を立てて水を飲んでいる間、チョコレートは目の前でガシガシ音を立てて草を食べていました。


うーん、残念ながらさわれる距離には近づいてくれませんでした。

水を飲み終わったモルトは興味深げに私をしばらく見つめて.....(一番上の写真)

...行っちゃいました。


チョコレートも後を追って、なだらかな丘の途中のミーティングに戻ったようです。


何だったんだろう、何しにわざわざこっちまで来たんだろう?
ウシの好奇心は計り知れないですね。

満足した私たちは車に戻りました。


もう一台停まった車からでてきた若いカップルが眺望を楽しむために入れ違いに塀の中に入ってきました。

この二人はウシには興味がないようでした。
ウシたちも、もうこの人たちに会うためにもう一度やってくることはありませんでした。

ベーカウェルとベーカウェルの名前についてはどうしたんだって?
それは次回に。


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ピークディストリクトの古いマーケットタウン、ベーカウェルでこれがまさかの感激の好機!!家畜の競りに潜入見物!!!

2019年05月21日 22時48分17秒 | ピークディストリクト
月曜日に、ピークディストリクトの古いマーケット・タウン、ベーカウェル Bakewell に行きました。


ベーカウェル....聞いたことがあると思われた方もいるでしょう。ストックポート日報に何回か出てきた名前です。(後述します)

そういえば、町の写真を撮りませんでした。

黄色っぽい古い建物が坂だらけの町にぎちぎちと並ぶピークディストリクトらしい町。
行ったことがなかったので、思い切って車で出かけてみたのです。

天気がよかったので、人でいっぱい。
町の裏側の広い駐車場に車をとめてみたら、様子がヘン....


家畜運搬用のカートがいっぱいとめられています。

夫が街の散策前にトイレを借りるために寄ったこの建物が....


ダービシャーの農業振興センター本部 Bakewell Agricultural Business Centre だったのです!

そしてこの日は何百年もこの地で開催されているという、家畜(ライブ・ストック live stock)の週ごとの競売が開催されているとのこと!!


建物の裏側にいくつもある、家畜の競売リングのひとつを勝手に見学することにしました。

私が見逃すわけがないでしょう!?



ウシ!の競売をやっていました!


感激で目が潤みました!

実は一般人が入っていいのかどうかもよくわからなかったのですが「畜産農家の身分証明書を提示せよ」とも言われず、勝手に出入りできました。


私は家畜の日向くさいにおい、ケモノくさいにおいが大好きなのですが.....
競売リング内のにおいは特殊でした。

敷き藁にしみ込んだ家畜のおしっこのにおいは鼻だけではなく目にもつんと来る強烈さ。
しばらくいると慣れてきましたが。



オークショニアー(競りを仕切る人達)が座る中央ボックスのむかって左側の通路から売り物のウシ(一頭だったり数頭一緒だったり)が駆り出されて真ん中のリングに出ると、金属の扉がガキーンと耳障りな音を立てて閉まります。

怯えたウシがオロオロするのをスタッフが棒でちょんちょんつついて右側の出口に追い立てます。

2~30秒のうちにあわただしく入退場するウシ、ファッションショーのモデルみたい。
ちゃんと競りが進行しているからびっくりです。ほんの数秒のうちに競り値が決定。

あんまり素早くて誰が反応しているのか誰の手に落ちたのかさっぱりついていけません。

時間を無駄にできないのと、おそらくは慣れない場所で怯えるライブストックたちをできるだけ興奮させない配慮もあってのあわただしさだと思います。

リングの周りにぐるっと陣取った年配ファーマーたちが主な買い手のようです。


バーのような台に広げた目録のコピーみたいなのにチェックを入れながら真剣に競っています。
見るべきところや売り物の価値をよくわかっているようで、決断の速さは特筆もの。

3連ハゲ頭はもちろん意図して撮りました。

立派な雄ウシ一頭が800ポンドぐらい。安い中古車ぐらいの値段でしょうか。

欲しい!
競りに参加したくてうずうずしました。

(競るにはおそらく事前の登録が必要でしょう)

連れて帰っても飼う場所がありませんが。自家用車にのせて帰るのも無理そうですし。



夫は、立つな!目立つな!手を伸ばして写真を撮るな!興奮するな!とすごく気を使っていました。
真剣に仕事をしている場で物見遊山に入り込んでいる引け目があったのです。

でも、ほんとうに誰が見物してもかまわないようですよ。ジャマしなければ。

上の方の席に座っている人たちの多くは、競る気もなく気楽に見物しているように見えました。目録みたいなのを持っていません。
まあ、私たちとは違って出品者か競売参加者の家族か少なくとも農業関係者みたいには見えましたが。

上階のトップ・ギャラリーにあがって見下ろします。


左側がウシの退場門です。
オークショニアーと関係者が飲んでいる紅茶の量に驚く。
そもそも、慣れたとはいえ動物のおしっこくさい場所でよく紅茶がのめるものだと驚く。

リングの反対側には窓が並んでいて、下のだだっ広い空間には売り物のウシがいっぱい待機しているのが見下ろせます。


緑のツナギを着たスタッフに追い立てられて真ん中の通路に出ているのは次にリングに出るウシです。


左側の大柄ブチウシはこれから競りに出るために入場待機準備中、左側の通路でこちらにお尻を向けているのは買い手がついて退場してきたウシです。


買い手がついたウシたちは左側に集められてかたまっています。


仲間と一緒で落ち着いているようでホッとしました。

この日私たちが一時間も見物した競売パートは若い子ウシも含めて雄ウシばかりでした。
買い取られた農場で(屠殺されることもなく)タネウシとして子孫を増やす業務に励んで安楽な生涯を送るでしょう。
とにかく、そうあってほしいものです。

車をとめたのがそんなものがあるとは予想もしていなかった農業振興センターの駐車場で、おまけにウシの競売日だったラッキ―な偶然に大感謝です!!

ヒツジやブタの競売もぜひのぞいてみたいものです!
ウェッブサイトで日程を調べました


会場外にファーマー向けのファッションやアクセサリー・グッズを売っている露店が並んでいました!


ゴム長やツナギなど作業着の出店もありましたが、この店は、田舎紳士好みのシックなチェックのシャツ、農業品評会などの礼服(らしい)ツイードのチョッキやブレイシーズ(ズボン吊り)、孫に着せたい(?)トラクターのアップリケつき子供用トレイナーなど、いかにも!な まるでイギリスの田舎を舞台にしたドラマの衣装のようなセンスの品ぞろえで笑えました。

ベーカウェルの街中の話題は次回に.....
ベーカウェルの名前についてもその時に。


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ウシだけではない!動物にさわって心を癒すピークディストリクト散策療法、ヒツジまで!

2019年05月20日 23時05分53秒 | ピークディストリクト
昨日の続きです。


昨日の記事のリンクを貼りました☟。

おなじみバクストンの景勝地、丘の上のものみの塔と地理学の神秘現象そばでアニマル・スポッティング

昨日の記事には過去の記事のリンクがいっぱいです。
よかったら、ひとつひとつ開けてみて、私の大好きなバクストン Buxton 郊外のグリンロウ・ヒル Grinlow Hill(知る人ぞ知る景勝のポイント、ニセ城郭の塔、ソロモンズ・テンプル Solomon's Temple があります)周辺の美しい景観、奇景について読んでみてください。

ウシの囲いの絶景スポット前を通り抜けて、子ヒツジと母ヒツジの密集地に足を踏み入れます。


高い丘のてっぺんの狭いスペースタイヤをつるしたスリル満点絶景ブランコ....


子ヒツジの遊具ではありません。ここの農家の子供が遊ぶためのものでしょうね。

もちろん私たちの姿を見てヒツジたちはパッといっせいに逃げました。
べへへべへへ~とたいへんな騒ぎでした。

つきあたりの丘の頂上には別の農地らしい、広大な囲いがあって、やはりヒツジの数家族がのんびりくつろいでいました。


石をぎっちりと積んだドライ・ストーン・ウォールというイギリス北部の伝統的な塀です。
苔むしていてかなり古そうです。さわるとちょっぴりガタガタしていました。

囲いの中のヒツジたちは外のヒツジたちほど神経質で臆病ではありません。

それでも塀のそばにいるヒツジは人が近づくのを見るや否やさっと内側に移動します。

一番上の写真も同じ場所で(ほぼ同じヒツジを)撮りました。

ヒツジたちのいる牧場のずうっと向こうにはソロモンズ・テンプルが見えています。



「ウシのいる景観スポット」のある農家の裏側にまわります。


上の写真のたてものの左側が「ウシのいる景観スポット」です。

心配はいりません。
この農地を抜ける小道はハイカーや一般の通行者のために開放されている公道=パブリック・フット・パスなのです。

ソロモンズ・テンプルをめぐる景勝ハイキングコースに組み込まれたルートの一部です。


いたいた、子ウシを含むウシの数家族!!


ちょっと高いところから見下ろしていると次々と好奇心旺盛なウシが下に集まってきます。

大きな金属の樽(?)から突き出たパイプ(?)か何かのフタがわり(?)にゴム長靴がかぶせてありました。


下まで降りて同じ高さで見る!


やっぱり寄ってくるウシ!
かわいい!

ウシを見ている夫の背後からそっと近寄るヒツジ....


後ろで様子をうかがうもう一頭。

ひざの後ろ側にそっと鼻を押し付けてきました。


それどころか、頭と首の周りをそっと撫でても嫌がりません。




放牧されているびくびくヒツジと見た目も違う....どことなくがっしり、どっしり。

雄ヒツジだったんですね。


後ろの車の助手席で一部始終をしっかり見ていた牧羊犬が私たちに向かってわんわんほえたてています。



ウシ、それに今回はヒツジにまでさわれて大満足。
ウシのいる「景観スポット」をまた通ってもと来た道を戻ります。


目指すは丘の上のソロモンズ・テンプル。


車を駐車したのは丘の反対側です。

石灰の溶けだす妖しい小川そばでヒツジの親子を発見、水を飲んでも大丈夫なのか気になるところです。

蹄の跡がくっきりの足跡、発見。


頂上近くで、ひとなつこいウマまでおさわりしました。


丘のふもとにある乗馬クラブのウマが数頭、急こう配の斜面の頂上近くで放牧されていました。

特に私たちに関心を示して柵の内側を一緒にぽくぽくついてきたのがこのグレーの斑点のある美しい白馬。




散歩に来ているたくさんのよその飼い犬までさわらせてもらいました。

動物にさわって体温を感じる体験っていいですね。私はにおいまで好きです。
月並みな表現で恐縮ですが、本当に心が癒される気がします。









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おなじみバクストンの景勝地、丘の上のものみの塔と地理学の神秘現象そばでアニマル・スポッティング

2019年05月20日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
先週の木曜日、ピークディストリクトのバクストン Buxton 郊外にハイキングに行きました。


自宅から車で25分、気軽な散策です。

また!グリンロウ・ヒル Grinlow Hill のソロモンズ・テンプル Solomon's Temple が出発点。


ソロモンズ・テンプルに関する一番最近の関連記事のリンクです☟

バクストンの町はずれ、ピークディストリクトの壮大な景勝地にたつお城の天守閣、ソロモンズ・テンプル

ソロモンの神殿、立派なのは名前だけ...それでも素晴らしい屋上からの眺望


ソロモンズ・テンプルのある丘の下にあるキャンプ場/無料の駐車場に車を停めました。

今回の目的地は4年前に通りかかった時に子ウシをたくさん見かけた絶景スポット....

ピークディストリクト カテゴリー最初の記事のリンクです。☟

ピーク・ディストリクトを歩く、ソロモンズ・テンプルがもう、見えています・


今回も子ウシがいる保証はないのですが、あたり一帯は牛の放牧地なのです。

ウシ好きな夫と私が目指して歩く価値は十分あるはずのハイキングです。


まず丘の頂上に上がって、お馴染みのソロモンズ・テンプルを目指します。
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グリンロウ・ヒルに行ったからにはソロモンズ・テンプルに上がらなきゃ。

てっぺんからの眺めです。






目指す「子ウシ スポット」は上の写真に写っているアルカリ・ラグーン(命名;私)を見下ろす高い丘の上の農地なはずなのです。
ピークディストリクト有数の奇観、地理学の神秘....いえ、ただの石灰精製過程でできた沈殿物を200年近くにわたって廃棄し続けてきた産業廃棄物処理の素朴な歴史の置き土産....なのですが、詳しく書いた以前の記事をぜひ読んでください。リンクです☟

自然の神秘か?違う!遠い昔の産業廃棄物が作り出すやっぱり不思議な自然の景観、ピークディストリクトの奇観再び


ピークディストリクトの奇観!雄大な自然に溶け込む産業廃棄物だまり、高アルカリ性のモクモク硬めのメレンゲ!


ピークディストリクトの奇観!一見澄んだ小川の水はやはり怪しい高アルカリ濃度?雄大な自然の中の環境破壊現象か

アルカリ・ラグーン探訪(リンクを貼った☝前回の記事参照)の時に歩いた農地(パブリック・フット・パス=ハイカーに公道として開放されている小道が通っています)にまた戻ってきました。


石灰が溶け込んだ不気味な小川があいかわらずチョロチョロさわやかな音を立てて流れていました。


今回はそこら中、放牧されているヒツジだらけ!!


おっと、言い忘れていました。
今回の記事のメインは動物スポッティング!です。

まず、ヒツジ。
子ヒツジを連れた母ヒツジはとっても臆病です。


人がかなりすぐそばまで近づくのを放心したかのように親子でじいっと見つめ、いよいよ距離を詰めてからパッとはじかれたように跳んで逃げるのはみな同じ。

なぜかそばに子ヒツジのいない、たぶん見張り番ヒツジ?




直線で登れば大変な急こう配ですが、道はなだらかに湾曲して丘の頂上に続きます。


丘のてっぺん近くから見下ろすアルカリ・ラグーン、やっぱりすごい眺めです。





目指す牧場が見えてきた!






ああぁ....いた、ウシ!!


感激です。



前回黒っぽい子ウシでいっぱいだったこの絶景スポットの囲いの中には大人の牝ウシしかいません。でも、うれしい。ウシをこんなに近くで見られて!!


イギリスの農場のウシはみな人懐っこくて、好奇心旺盛です。





お尻を私に向けて囲いに押し付けてくる牝牛のしっぽの付け根を爪でカリカリ掻いてやりました。


おなかの横幅がぐっと広いこのウシ、どうやらおなかに赤ちゃんがいるようです。

よーっぽど気持ちがよかったのか身体を掻くリズムに合わせて左右にゆっくりゆすります。



牛舎横の通路奥には子ヒツジがいて、こわごわこっちを見ています。


ヒツジたちは丘の上から下まで放牧地の中を自由にうろつくことができるようです。
ウシとも友達付き合いがあるのかもしれませんね。

奥のヒツジの放牧場沿いに、牛舎のある農場をぐるっとまわってみることにします。

続きは明日。
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ピークディストリクトの奇観!一見澄んだ小川の水はやはり怪しい高アルカリ濃度?雄大な自然の中の環境破壊現象か

2018年09月13日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
今日で3回目(最終回)奇妙な景観、アルカリ・ラグーン(命名;私)


学術文献には Highly Alkaline Lagoon (高濃度アルカリだまり)と紹介されています。

ピークディストリクトの美しい丘陵地のなかにある産業/工業地帯 ハーパー・ヒル Harpur Hillにあります。
19世紀の初めから20世紀の半ばまで石灰石の精製過程で出た産業廃棄物を廃棄し続けた古い廃棄場です。

昨日の記事のリンクです。一昨日の記事のリンクが記事中に添付されています。☟
ピークディストリクトの奇観!雄大な自然に溶け込む産業廃棄物だまり、高アルカリ性のモクモク硬めのメレンゲ!

丘の上から振り返ってもう一度見てみます。


川とつながっている全容は胃袋のような形ですね。

1830年ごろに投棄が始まった時は丘の下を源泉とする谷川だったこの川は今は完全に広く広がって蓄積する白い廃棄物と同化しています。


アルカリ・ラグーンに飲み込まれてしまった川がまだ流れているのです。

トラクタ―がつけた丘の上の道を外れて、行きに通った川沿いの道に下りることにします。


(振り返ったところです)川幅が一定しない素朴な小川のような流れだったり…


片側が石灰岩の岸壁だったり…




普通の川ではないようです。


鍾乳洞の中で見られるような「石灰華」のミニ版現象ですよね、これ?

何せ数百メートル離れた上流は高アルカリだまりです。

前回も書きましたが、この丘陵地一帯は、黒いウシの放牧場なのです。
この時歩いた、草がすっかり食べつくされていたこの区域にはウシの姿は見えませんでした。(乾いたウシの糞があちこちに見られましたが)

澄んで美しいこの小川の水はどう考えても濃度の高いアルカリ性なはずです。

悪評高い漂白剤並みのアルカリ度の水をたたえたブルー・ラグーン・オブ・バクストン Blue lagoon of Buxton のすぐそばです。
のどが渇いたウシがこの水を飲んでもはたしてだいじょうぶなのか気になるところです。

心惹かれたのですが手を水に入れる気はちょっと起こりませんでした。

この川がムーアを流れる下流の写真と、今とは違う、水をたたえたアルカリ・ラグーンの写真が載っている3年前の懐かしい記事を読んでみてください。リンクを下に貼りました☟

ピーク・ディストリクトを歩く・・・ 石灰質がたっぷり溶け出す神秘の河!・



道路をまっすぐ上がって右に折れるとハーパー・ヒル産業工業地域に入ります。
すぐはじまる坂を上り切るとアルカリ・ラグーンを見下ろす丘の上に出ます。


黒いウシの群れは、車を停めた道路そばのかなり高い平らな牧草地でのんびり休憩中でした。


アルカリ・ラグーンの話は、これでおしまい。


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ピークディストリクトの奇観!雄大な自然に溶け込む産業廃棄物だまり、高アルカリ性のモクモク硬めのメレンゲ!

2018年09月12日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
昨日の続きです。
バクストン Buxton 近郊のハーパー・ヒル工業産業地区 Harpur Hill Industrial Estate の Highly Alkaline Lagoon 高濃度アルカリだまり(??)

以下、「アルカリ・ラグーン」と勝手に呼ぶことにします。

潟になった地点に到着しました。柵が壊れているので中に入れます。


足をちょこっとだけ踏み入れてみました。

ピークディストリクトの美しい丘陵地のなかにある工業地帯の、石灰石の精製過程で出た産業廃棄物を廃棄し続けた跡の古い廃棄場です。

昨日の記事のリンクを下に貼りました☟
自然の神秘か?違う!遠い昔の産業廃棄物が作り出すやっぱり不思議な自然の景観、ピークディストリクトの奇観再び


(上のリンクをあけるとブルー・ラグーン・オブ・バクストン Blue Lagoon of Buxton とそのほか関連の記事リンクが芋づる式についてきます)



踏み入れた片足がそのままずぶずぶはまってしまいそうな、かために溶いたメレンゲみたいな感触でした。
あわてて足を抜きました!



何年も前に、向こう側の丘の上から見たこのアルカリ…ラグーン、水をたたえて薄ーいヒスイ色に輝いて見えたのです。

今回は、夏の間の記録的な暑さと好天気のため、水がほぼ枯渇状態。かために溶いたメレンゲ状態の水無し石灰くずの表面をさらしています。
(8月30日に撮った写真です)

でも、ところどころ薄く水の残る部分もあるようです。


この位置からの眺望が一番いいようです。


座って一休みしました。

ここでサンドウィッチを食べてもよかったかもしれません。
このハイキングにあまり乗り気でなかった夫は、ここからの眺めにはさすがに感心していました。

上の写真の、アルカリ・ラグーンの一番奥の段々の一番高い場所に黒いゴムタイヤがいっぱい捨てられているのが点々と見えました。
写真では遠くてわかりにくいですね。

丘のすぐ上にはモーターバイクの修理場とゴーカートセンターがあります。
ゴーカートセンターのスタッフがモーターバイクのタイヤを投げ込むとは思えません。
地域の不良少年が勝手に忍び込んで面白がってやったのではないでしょうか。

(たしかにちょっと面白そうです)


ウェッブサイトで見た学術論文によると、他にもコンピュータースクリーンや車の部品などかなりたくさんの粗大ごみが投げ込まれて(雨が降り続けばもっと軟らかめになるのかもしれない)メレンゲ状態の石灰くずの下に沈んでいるらしいのです。


けっこう頻繁に丘の上の道路を大型トラックが通ります。倉庫がいっぱいある産業地域ですから。


遠く丘の上に、濃い灰色の「屏風岩」(命名;私)が見えるでしょう?その向こうに有名な(と言うほどでもない)ブルー・ラグーン・オブ・バクストンがあります。


丘をあがると、道路を挟んだ向こうの丘のてっぺんに地元の名所で景勝スポットのソロモンズ・テンプル Solomon's Temple が見えます。



丘の中腹のドライ・ストーン・ウォール dry stone wall(すき間なく積んだ石の壁)沿いに歩きます。


石の壁の内側は草がボーボーに生えています。


この丘陵地一帯は、黒いウシの放牧場なのです。
ひと区域の放牧場の草をウシたちが食べきって、芝刈り機で刈ったようにすっきりさっぱり短くなれば、長く伸びた草が密生している区域に囲い込むのです。
その区域の草を食べきったころにはまた別の区域の草がのびきっているというわけです。

そこら中、乾いたウシの糞でいっぱい!

さっき来た道を上から見下ろしながら入ってきたゲートに向かいます。


もともと細い谷川が流れていた場所に、1830年ごろから石灰の屑の投棄が始まったのです。
120年もの間捨てられ続けた石灰の屑が厚い層になって川の上を覆いつくしてしまったのです。




つづく


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自然の神秘か?違う!遠い昔の産業廃棄物が作り出すやっぱり不思議な自然の景観、ピークディストリクトの奇観再び

2018年09月11日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
ふたたび!ピークディストリクトの奇観、地理学の神秘!

バクストン Buxton 郊外の工業地帯のただなかにある不思議な不思議な光景です。


(☝今回は写真を先にお見せしちゃいます。☝)

帰宅後、ウェッブサイトで探し出した学術上の呼び名が Highly Alkaline Lagoon 高アルカリだまり??

このすぐそばにあるのが知る人ぞ知る、ブルー・ラグーン・オブ・バクストンBlue Lagoon of Buxton


詳しく書いた、以前の2本の記事をぜひ読んで下さい。リンクを下に貼りました。

バクストンのブルーラグーン、今回はたどり着いた!青く輝く奇跡のたまり水、イギリス北部の地理学の神秘!

バクストンのブルーラグーン、地理学の神秘!美しく危険な採掘ピットの青い水をめぐる安全意識、国民性の違い


この地域一帯は17世紀から1950年代まで、石灰石の一大採掘地だったのです。
「ブルーラグーン」が石灰石を大量に採掘した後の深いピット(穴)にたまった大量の雨水の水たまりならこの三角州は…。

ずばり、石灰を精製する過程で生じる大量の産業廃棄物を1830年代から1955年ごろまで120年間投棄し続けた、産業廃棄物投棄所!!!

(そのことを知ったのは、家に帰ってウェッブサイトで学術資料を苦心して読んでからのことです)

投棄が終わったのは60年以上も前のことです。
この地域で採掘された大量の石灰の上澄み他がいつまでも残り、自然の景観に溶け込んでいるところが何とも不思議です。


美しい、緑の丘陵が見渡す限り続くピークディストリクトのただなかにあるハーパー・ヒル産業地帯 Harpur Hill Industrial Estate という工業、産業地区にブルー・ラグーン・オブ・バクストンを訪ねた際、とても気になっていた光景が一番上の写真の白い三角州です。

何回も車を停めさせてもらったゴーカート・センターはこのすぐ上にあります。
ブルー・ラグーンのように人々の興味を引くスポットでもなさそうです。

でも、私は気になって仕方がなかったのでした。
どうしてもそばに行ってみたい。と強硬に主張して夫と一緒にハーパー・ヒルに戻りました

車をだいぶ離れた上の道路にとめて、歩道もない危ない車道を気を付けて歩きます。


下り坂の一番底に下りたところにあるのが、いつもは黒いウシのいる放牧場への入り口です。


ハイカーが私有地を歩いて通ることを許可する「パブリック・フットパス public foot path 」のサインが右手にあります。

トラクターがつけたわだちの道を歩きます。


左側に澄んだ水がちょろちょろ流れる小川が続きます。



川底は不気味な黄土色。

来た道を振り返ってみた写真です。


上流に行くにしたがって、川底が段々になっているのがブキミです。鍾乳洞なんかの中で見られるような光景です。



「潟」になっているところが見えてきました。三角州の入り口です。


ちょろちょろ水の流れるさわやかな音が絶え間なく聞こえてきますが目の前に広がる光景はやっぱりブキミです。



この前の土手でサンドウィッチを食べました。


捨てられているタイヤは、ゴーカート用の直径30センチぐらいの小型のゴム製です。

不思議な黄土色のボコボコした段々の上を水が浅く流れつづける光景はかなり魅力的なのですが、夫は「気持ち悪い」を連発。

食後、土手の上を三角州の上流に向かって歩きます。





木の茂みにさえぎられて、三角州が見えない場所もあります。


とにかく歩いて、すぐそばまで行けるスポットをさがします。


明日につづく。


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ヒツジ見物、イーデル続き...牧羊犬の活躍で瞬時に群れが大移動

2018年06月06日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
昨日の続きです。
ピークディストリクトのイーデル Edale で子ヒツジ見物の話題です。

昨日の写真をもう一度。


マンチェスター ピカデリーとシェフィールドを結ぶ鉄道路線、ホープ・ヴァレー・ライン Hope Vally Line が道を横切ります。



線路の上をわたって少し歩いて、交通量の多い道路に出ます。右に曲がって歩道を少し行くと上の写真、右側の放牧場に入るスタイル stileがありました。



ストックポート日報のイギリスの田舎を歩く記事に何度も登場する、スタイル。人がいつでも通り抜けられるように設けてあります。
直立歩行の人間は するりするりと石板を縫うように抜けられますが、四つ脚の動物は身体をぽきんと 折らなければ無理そうです。

英和辞書には「踏み越し段」という訳が載っています。確かに塀に取り付けられた、段違いのステップ式もよく見かけますが 段のない原始的な このタイプのもの、スイングドア式のもの、そのほかいろいろなタイプがあるのです。
この訳、不適当。

うちの夫はおなかが出ているのですが 脚が長いので難なく通過。おなかの出ていない私は背が低いのでちょっと難儀しました。

こわがりのヒツジたち母子が散らばる放牧場を横切ります。








ハイキングの人々に開放している、パブリック・フットパス public footpath が通る 農地の多くは 私有地。
所有者の好意で立ち入らせてもらっている ということを忘れずに マナーを守って通り抜けましょう。

一番大事なことは、すでにつけてある道から決して外れないこと。


犬は必ずつなぐこと。たとえ 家畜を襲ったりしない しつけのいい犬でも、放牧地を横切る時は(たとえ、動物が放牧されていなくとも)つなぐことが法律で義務付けられています。

動物をからかったり、食べ物をやったり、たばこの吸い殻を捨てたりしてはいけないのは言うまでもありません。

先ほど上を渡った線路にまた戻ってきました。


今度は下をくぐります。

その時、放牧地の下のほうで動きがありました。


農家の人が、牧羊犬の助けを借りてヒツジたちを集めているようです。
牧羊犬がヒツジの群れをコントロールする場面を目の前で見たのは初めてです。

黒白のボーダーコリーが左側に小さく見えています。


吠えたりすることなく バラけたヒツジのまわりを回り込んで、てばやく ひとかたまりにまとめ、幅の狭い線路の下をほぐすように通過させ....


線路の向こう側に移動させました。あっという間の出来事です。おみごと!










ヒツジたち、私たちが谷川を渡ってハイキングを始めた、見晴らしの良い放牧場(丘の上)のほうまで追いやられたようです。

(昨日のストックポート日報を見てください。一番下にリンクを貼りました。以前のイーデルの記事のリンクが記事中に添付されています)

この放牧地は ヒツジたちが追いやられた丘の上まで続いていますが、パブリック・フットパスは ここで行き止まり。
左側の石塀に設けられた、前回と同じ 薄い岩板を縫って 通り抜けるスタイルを通過。


別の農地に出ます。







どさっと音がするので振り返ったら、パラグライダーが着陸したところでした。


この茂みを抜けて谷底の小川をわたったら....


出発地点の手前、村の中心の教会の向かいに出ます。

道を挟んで教会と向かい合う墓地のスタイルが興味深く写真を撮りました。


墓地にあった、教会の古いフォント(洗礼盤)にお花が植えられています。


車を停めさせてもらった駅のそばのパブ、ランブラー・イン Rambler Inn に戻って食事をしました。
(駐車のさい払ったデポジットの5ポンドは返してもらいました)






昨日の記事のリンクです。☟

ピークディストリクトの小さな町、イーデル、ハイキングシーズンの前静かな散歩道で子ヒツジ見物(また?)




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ピークディストリクトの小さな町、イーデル、ハイキングシーズンの前静かな散歩道で子ヒツジ見物(また?)

2018年06月05日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
先週の平日、ピークディストリクトのイーデル Edale に(また!)行きました。


目的は、今がかわいい盛りのコヒツジ見物。(またですよ!)


これまでにも何回もストックポート日報に載せている、イーデル記事。

リンクを下にずらりと載せました。☟よかったら開けてみてください。

念願の子ヒツジ詣で!ピーク・ディストリクトの小さな村、ハイキングの拠点として名高いイーデル、シーズン前の静かな平日にヒツジと景観を満喫

この世の極楽、子ヒツジがいっぱい、ピークディストリクトのハイキングの拠点、イーデル・・・シーズン前で静かな牧場を抜けるお手軽ハイキング

ピーク・ディストリクトの小さな村、イーデルの山の放牧場ででたくさんの仔羊を見て心の平安を得る、仔羊療法

ピークディストリクトのイーデル再び、その1:正統派山歩きのあと帰りに見かけたイギリスの田舎の柴犬

ピークディストリクトのイーデル再び、その2;またまた子ヒツジを見る晴天の逆戻りハイキング

ピークディストリクトのイーデル再び、その3; 怖がりのヒツジ母子、のんびりのウシ母子をみて、村に戻る

例によって(上にリンクを貼った以前の記事をぜひ読んでみてください)、村のふもとのパブの駐車場に5ポンドのデポジットを払って車をとめさせてもらい、村の一本道をあるきます。

村の教会や...


村の古い住宅の前をとおって...




(苔むした石垣の石と石のすきまから噴き出すようにきれいな花が咲いています)


夏のハイキング、キャンプシーズンの始まる前なので、静かです。

Nug's Head という古いパブの前の小道を右に折れ、坂を下って谷川を渡る いつものコースをたどります。


☝左側の建物がNug's Head。



橋の向こう側につくとすぐに始まる崖の急な階段をあがると谷の上、景色がぱあっと広がります。


山登りコースではなく、ヒツジ見物コースの一本道。


右側。



不思議な毛色の組み合わせの牛のグループが左側に見えました。牝ウシ2頭にそれぞれ子ウシが一頭ずつの集まりのようです。


ヒツジの母子が牛の家族と一緒に仲良く過ごしている稀有な光景を目撃!
カメラを向けて柵に近づいたとたん、母ヒツジが子供を促してさっさと遠くに離れていきました。

ヒツジはほぼすべて、怖がりです。
たまに人怖じしない無邪気なコヒツジも見かけますが、母ヒツジは例外なく神経をピリピリさせていて、コヒツジたちに近づいてくる人間の恐ろしさを教えているようなのです。

ヒツジに比べると、ウシはいたってのんびり。好奇心が強く、人が近づくと柵のそばまで寄ってくるウシも多いのですが、子ウシがいるためか
柵からはなれたその場所を動きません。


ヒツジを見ると心が和みます。


和むと同時に気持ちが異常に高揚します。




平らな牧場を通過する一本道を突き当りまで歩き(突き当りは農場です)右にまがり、なだらかな下り坂をゆっくりくだり、平らになった一本道をまたしばらくまっすぐ歩き...


車の往き来の多い下の道路に出たら、また右に。

上の写真の放牧場の下の部分を横切ってもとの村に戻ってくるおなじみのコースです。

前回の記事に登場する道のボコボコは平らにならされ、通った農場の犬たち、黒い顔の牛たちは今回見かけませんでした。牛舎は空っぽ、犬小屋もかたずけられていました。


明日に続く。


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バクストンのブルーラグーン、地理学の神秘!美しく危険な採掘ピットの青い水をめぐる安全意識、国民性の違い

2018年05月28日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
きのうの続きです。
ピーク・ディストリクトの地理学の神秘!ブルー・ラグーン・オブ・バクストン Blue Lagoon of Buxton


この美しい「ラグーン」の正体は石灰(ライム・ストーン)を採掘したあとの深い穴(ピット)。
底の石灰の結晶が 空の青を反射して たまった雨水がターコイズブルーから群青まで多彩なグラデーションの青に見える、稀有な自然現象!

白い砂浜のように見える、水をかぶっていない部分は、すべて石灰です。


この場所の正式名は Far Hill Quarry だそうです。帰宅して、グーグル・マップを見て知りました。(Quarry というのは鉱石や石の採掘場です)

バクストン Buxton 郊外の、広大な緑の丘陵地に工場や倉庫などが点在する Harpur Hill Industorial Estate という産業工業地区にあります。

ドブネズミ色の「屏風岩」を背にした側が、☝の写真。もっと後ろに引いて、いびつな四角の「ラグーン」の全貌が見えるところまで移動して....



上の写真の右側あたりに落ち着いて、持参したサンドウィッチとサラダのお弁当でピクニック。




後ろはこんな風。


地面がすべて、じゃりじゃりした石灰でできています。



私たちが30分以上座っていた場所からの眺めです☝。


私たちが腰を落ち着けたのとほぼ同じころ、写真右手にある住宅街のあたりからやってきた 若い女性の3人連れが、白い突き出た岩に座って同じくピクニックを始めました。(実は真ん中あたりに小さく写っているのですが)

遠くに離れているこの人たちの声がけっこうよく響いて聞きとれたのが不思議です。
ポーランド人のようでした。(いえ、ウクライナ人か、ロシア人かもしれませんが言葉が判別できません)横の岩でロッククライミングをしている人の声もよく聞こえました!

前回も書いたように、この美しいたまり水はアルカリ度が漂白剤原液やアンモニアと同じぐらい高く、水に入ると大変危険なのです。

天然の汚染水なのです!

それでもあまりの水の色の美しさにひかれて、考えなしに水に入る(飛び込む、泳ぐ、浅い場所で水に浸かる、水しぶきを立てる)人たちが毎年後を絶たないんだそうです!



そのため、過去に夏に市当局が水を黒に染めたことがあったのです。
水に入る気が失せるような、不気味な黒い水の効果はばっちり!



☝の2012年の黒染め写真は地元の新聞のウェッブサイトから勝手に転載しました。

ただし、雨が何回か降った数週間のうちに染料が薄れ、もとのターコイズ・ブルーに逆戻り。
費用と手間がかかりすぎて、それ以後このまま放置されているそうです。

柵も囲いも設けないのが不思議ですよね!ね?

しかも、ここに実際に来るまで気が付かなかったのですが、ピットのまわりにただのひとつも、警告看板がないのです!!!!!!



(昼食がすんで、一休みしたあと、ぐるっとピットの周りをまわって、反対側から丘を下りることにします)



(☝滑り台のように水面に滑り下りる道がつけてあります!撮った写真を見て気が付きました。斜面になったピットの内側のがけにモーターバイクで乗り回したタイヤの跡があります!!)

やはり警告看板は見渡す限り、どこにもありません!
これでは、「水が危険」だということを知らずに水に入る人がいても不思議ではありませんよね!?

ピットのある丘に続く遊歩道(昨日の記事参照)と、帰り道の通りかかった反対側の囲いの入り口には警告看板がありましたが.....


水に飛び込みたくなる、かんじんのスポットにないなんて!

すり鉢状の穴で、(場所にもよりますが)断崖絶壁のスリルは感じないのですが、片目が見えないうちの夫は足元の段差がよくわからないらしく、うっかり踏み外してじゃりじゃり石灰とともに一気に滑り落ちて漂白剤だまりにドボン、という事態をおそれ、穴のふちには決して近寄りませんでした。

私がそばによってのぞき込むのも ものすごく嫌がりました。

柵がないのがほんとうに不思議、でしょう?









「危険な場所には、柵、囲い、警告立て看板を立て巡らせる」日本の状況になれていれば まず信じられない安全管理のずさんさです!

ええっと、ずさんと言ってもいいのか?

もしかしたら、日本でいう「自己責任」、安全管理はあえて危険を冒す人の良識、判断に任せる「大人の社会」のあらわれと言ってもよいのかも....?


警告しても、水に入る人は入るのでは? 柵があっても、どうしても入りたい人は乗り越える?えっ、日本人はそんなことしない?

日本でおなじみの景観、眺望ぶち壊しの、柵囲い、警告、注意書き、禁止事項看板も、やはりそれなりの効果があるのでしょうか。



おりやすいスポットを見つけて、一人で水のそばまで行ってみました。
ドブネズミ色の岩がゴロゴロ地帯です。




水に浸っている部分の岩は白く漂白されています!
水位が下がって水面上に出てきた岩に漂白された色の境目がくっきり!

ピクニックをした場所が対岸に見えている、草に覆われた快適な平らなスポットを見つけたので、また一休み。


水面がけっこうそばに見下ろせます。

漂白剤だまり!アンモニア!
実は、においはまったくしません。
プールみたいな においがするのかと思ってたのですが。

イギリスでは 特に夏に環境問題になる、池や湖の水面を覆う 抹茶のような水藻が ここではまったく発生する気配がありません。
魚も昆虫も、羽を休める水鳥もいません。



すぐ下は、住宅街。




屏風岩の反対側は低くなっています。


岩を超えて、石垣の内側、崖沿いをしばらく歩きます。


住宅地側から入るゲートに、上に写真を載せた警告看板がありました。


金網の内側をそのまま10分ほど歩くと住宅街が途切れ、眺望の利く丘陵地に。


一回りして、出発点の小道に合流、道を渡って、ゴーカート・センターに戻ります。

危険なピットまわりの柵の有無の是非についての考察;続きです。

車を停めさせてもらった、ゴーカート・センターのカフェの男性スタッフは、「柵なんて意味ない」という意見です。
うちの夫は「柵は越えるためにあるんだよ」という意見です。
たしかに、柵や囲いが ある種の人たちの反抗心を掻き立てるということもあるのかもしれません。あ、イギリスでは、です。

このピット=「バクストンのブルー・ラグーン」について書かれたウェッブサイトによると、真ん中の深い場所には、動物の死体、廃車、産業廃棄物などが沈められているということです。
その旨書かれた警告看板の写真もウェッブサイトには載っていたのですが、現地に行ってみたら見かけませんでした。

(かえって もっと投げ込みたくなる人が出てくるのを防ぐために、撤廃したのかもしれません)

カフェのスタッフも、「ウシやヒツジや車やコンテナなんかがいっぱい沈んでるのは 地元民なら みんな知ってる」と言っていました。

実は行ってみてびっくり、ピットは岩に囲まれた丘の上の台地にあるのです。その岩を含むボコボコの広大な丘陵地は柵や石壁に囲われています。

トラックなんかで入るわけにはいきません。どうやって、ウシやヒツジや車やコンテナなんかをもっていって捨てたのでしょうか!(ヒツジぐらいなら担いでいけるかもしれませんが)
カフェのスタッフは「やる人は何としてもやるんだよ」うちの夫は「ゲーム感覚で困難なことをやり遂げるのが楽しいんだよ」と答えてくれました。

......ただ粗大ごみをこっそり廃棄したいのなら、そこら中にある山の中の空き地にでもほっぽっておいた方がラクだと思えます。わざわざ、「ブルー・ラグーン」に困難をのりこえて捨てに来る意義は!?(確かに一度沈めれば もう誰にも見つかりませんが)


イギリスと日本の国民性の違い、謎がまた一つ増えた?

ゴーカートセンターの招き犬、デクスターと.....


ジャック。


(背後に守護霊のようにバクスターが立っています)


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バクストンのブルーラグーン、今回はたどり着いた!青く輝く奇跡のたまり水、イギリス北部の地理学の神秘!

2018年05月27日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
ピーク・ディストリクトの牛のいる町の記事のリンクです。☟
人恋しい牛たちにあえる、ピークディストリクトの、はずみで通った小さな集落、その名もカウスデイル!

バクストン Buxton 郊外の知る人ぞ知る名所、地理学上の七不思議(私の独断)バクストンの「青いサンゴ礁」Blue Lagoon of Buxton  を訪ねて、結局はたどり着けなかった話でした。

*Blue Lagoon は通常「青いサンゴ礁」と訳されますが、直訳すると「サンゴ」が余分です。lagoon というのは、海でも河でも、水が引いたあとの広大な潮だまり、水たまりになった潟のようなところをいうそうです。

今回から、皮肉な愛称「ブルー・ラグーン」と呼ぶことにします。

絵のように美しいピーク・ディストリクトの緑の丘の起伏のただなかにある産業工業地帯、Harper Hill Industorial Estateの入り口付近 にあります。

ハーパー・ヒルには工場や倉庫、産業廃棄物処理場などがあります。




先週の水曜日に再度挑戦、ブルー・ラグーンをめざします!

前回も車を駐車させてもらった、Swins Centre という、ゴーカート・センターにまた戻りました。

平日です。ゴーカート・センターには客は全くいません。



モーターバイクの車検と特注装備ビジネスが繁盛しているようです。モーターバイクの運転教習もやっているようです。



ボクサー・ドッグのデクスターとジャックラッセル・テリアのジャックが出迎えてくれます。

併設の小さなカフェに入って、紅茶を注文。(ハイキングの前後に、前回と今回の計、5回ここのカフェで紅茶を飲んだことになります)



この辺りは、どこに行ってもソロモンズ・テンプル Solomon's Temple が丘のてっぺんにちょこんと見えます。
かなり小さくですが、上の写真2枚にちゃんと写っています。

前回、(本職はバイクの整備士だと思われる)カフェの若い男性に車を駐車させてもらう許可を得て、ブルー・ラグーンへの道を聞いたのですが、入る遊歩道を間違えて、結局、たどり着けませんでした。

ピーク・ディストリクトの中の工業地域を散策して、景色を見ながらお弁当を食べ、車を駐車したゴーカート・センターに戻ってきたのでした。

ピーク・ディストリクトのあまり知られざる一面をみた、貴重なハイキング体験でした。


☝興味を持たれた方もいるかと、写真を載せました。たくさんある工場や倉庫はそれぞれかなり離れていて、ヒツジの親子がのんびり草を食む、起伏の激しい丘陵地帯に囲まれて点在しています。

その帰り道、ブルー・ラグーンへの正しい遊歩道を発見!
でも、もうすでにけっこうくたびれていたため、次回に持ち越しを決定、というわけで、今回わざわざ同じカフェに戻ってきたのです。

もう間違いありません。

車をゴーカートセンターに駐車させてもらった後、すぐ坂下に見えている、ブルー・ラグーンへの遊歩道いりぐちから入ります。




前回来た時、帰り道に発見した、「警告!」というおっかない「水に入るな」看板。ここが入り口なのは、間違いなし。(詳しくは後述;次回)



左側の農地の下は住宅街。
この道を入ってすぐ横は建築資材置き場で、生活の匂いのするハイキング道の始まりです。



☝振り返って撮った写真です。

ここらへんは、モーターバイクを乗り回す名所のようです。
モーターバイクに関するビジネスが繁盛しているのもうなずけます。
バイクが通ったタイヤの跡がいたるところに見られます。

下の道からも見えていた、そびえたつ屏風のような灰色の岩が見えてきました。


屏風のような灰色の岩はゴーカート・センターからも見えています(上の写真参照)

ウェッブサイトの写真で確認済みです。ラグーンは、この向こうにあるはずです。


ところで、前回 はからずも美しい丘陵地にある工場巡りをしたあと、戻ってきて紅茶を飲んだゴーカートのカフェの女性から「そういえば、ラグーン、地元警察にまた黒く染められたって聞いたけど....」という情報を入手。

石灰を採掘した後の深い穴にたまった、妖しく美しいターコイズブルーの水は実はアルカリ度が漂白剤と同じぐらい高く毒性の強い危険な液体であることはじゅうぶんに知られているはずなのです。

しかし、それでも水に入るばか者が後を絶たない問題のたまり水、かつて2度、市当局によって夏に黒く染められたことがあるのです。

高価なオーガニックな染料を大量に溶かした気持ちの悪い、薄墨のような水も数週間で元の美しい青いターコイズブルーに逆戻り。
たしかに水に入る気が失せる十分な効果があったそうなのですが、あまりにも手間と費用が掛かりすぎ、ここ数年見送られてきているようです。

また染めた、とは初耳です。ニュースでもウェッブサイトでも取り上げられていません。ほんとかなぁと思ってました。

それを聞いて行く気が失せたか、ですか。いいえ、めったに見られない黒く染まったラグーン(Black Lagoon of Buxton)を見ておくのも悪くないと思って、かえって楽しみでした。


屏風岩(命名;私)を回り込んだところで、私より背が25センチほど高い夫が「おおおっ、青い!」とつぶやきました。

上り下りのある道を数歩行って、私にも見えました。


青いです!黒く染められているという情報はまちがいだったのです!



回り込んだ岩のこのサイドには、ロッククライミングするグループがいました。

左手の白いくぼ地のようなところが.....

Blue Lagoon of Buxton!!



あまりの毒々しく妖しい美しさに息をのみます。「青い!」「青いね!?」以外いうことが思いつかない!
上の写真は最初の一望。

まわりをゆっくり歩いて回って、端から端まで見渡せる位置をさがしました。
ピクニックタイムです。

以下、次号。









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ソロモンの神殿、立派なのは名前だけ...それでも素晴らしい屋上からの眺望

2018年04月29日 09時00分00秒 | ピークディストリクト
前回の続きです。

ソロモンズ・テンプル Solomon's Temple


丘の上からの眺めです。


ボコボコ段差のある地形なので、塔の上に上ったほうが眺望がききそうです。

この塔は 19世紀初めにデボンシャー公 Duke of Devonshire が「景観のポイント」として この場所に設置したそうです。
バクストンの町の失業者に仕事を与える慈善事業の意味もある建築プロジェクトだったそうです。



18世紀には、都市内、田舎、庭園などにまるで意味のない(役に立たない)奇抜な小さい建物 「フォリー folly」を建てるのが大流行りだったそうです。

あずまやや鐘楼、瀟洒なハト小屋などはありきたりなので、中世の城郭の塔、パゴーダ(いいかげんな東洋趣味の五重塔、ボコボコ段差のある地形なので、塔の上に上ったほうが眺望がききそうです。)不気味なグロットー(内側にモザイクや貝殻などを張り付けたがらんどうのドーム)などが知られていますが、おおくは取り壊されています。

このソロモンズ・テンプルは、悪天候の時のための避難所としての機能も考慮されて建てられたそうなので、厳密に「フォリー」と呼べるかどうか議論の分かれるところです。

(下の写真を見ていただくとわかりますが階段からジャージャー雨が降りこんで雨宿りの役にはたたなそうです。)


19世紀の終わりには雨風にさらされ、放置された塔は自然に崩壊状態。

1895年に、倒壊寸前の元のボロボロ塔が取り壊され、風光明媚な観光地の注目スポットとして、現状の塔が再建されました。

この時、ここら辺一帯の土地の持ち主のファースト・ネームから「ソロモンズ・テンプル」と名付けられました。
聖書に出てくる、古代イスラエルの最初の王様 ソロモンがたてた壮大な神殿、「ソロモンズ・テンプル」にかけた気の利いた命名です。

正式名は Grinlow Tower。

この小山の名前は、 Grinlow Hill といいます。

当時はてっぺんにユニオンフラッグを立て、入り口には樫の一枚板の扉がつけられ、窓すべてにステンドグラスがはめ込まれる豪勢な修復だったらしいのですが、それも年月とともに崩壊状態。
1970年代にはステンドグラスも扉もすべて破壊され、ふたたびボロボロ状態。崩壊の恐れもあり決ち入り禁止の塀で囲われていました。

取り壊しの可能性が高かったのですが地元住民の要請で修復が決定。1987年には現状の姿で修復が完成したそうです。

中はがらんどう。


もとからあった石の階段以外 何もありません。






鉄柵と階段の手すりは1987年の修復の時に取り付けられました。



絶景です。



駐車場の方角を見下ろせば、バクストンの町の中心が一望できます。

反対側。


前回 塔に上った時は、まわり中深い霧が立ち込め、塔の足元以外まったく眺望がきかなくて残念だったのですが、今回は大満足。

ビュンビュン風の吹く丘の頂上をしばらく歩いた後、反対側から下りてみることにします。

次々と犬の散歩に、地元の住人がその方角から上がってきます。


振り返ると、段々になった丘のてっぺんにまだ塔が見えています。


どこを見てもボコボコ。









石塀を超えて林に出ると、どうやら、ゆっくり、なだらかな坂を下りるハイキングコースが下の駐車場までつけられているようなのです。

バクストンの町が遠く下に見えています。


道しるべに、伐採した木を彫った自然のモチーフアートが数メートルごとに設けられていて....

目ざわり!(個人の感想ですが)

お、ヴェーラの小型版。


イギリスの野生動植物をテーマに観光客の目を楽しませるという工夫はよーくわかります。

自然の林は自然のままでも充分楽しめるのですが。

イギリスの他の多くの森林と同様、ここも18世紀以来の植林だそうですが。

そう悪くない、と私が思った、ホース・チェストナッツ(食べられないクリ)のイガ。


夫がゆいいつ「これはオッケー」といった種類の特定できないキノコ


私はそれほどいいとは思えません。

木彫りの連作(別々の素人作家のものだと思うのですが)なくてもいい!
目ざわりなので撤廃しろ、というほどイヤではありませんが.....



ダラダラ遊歩道を歩いて駐車場に戻るのに30分ほどかかりました。



途中で往路の階段と合流。無事駐車場につきました。
これでおしまい。

前回(一昨日)の記事のリンクです。☟
バクストンの町はずれ、ピークディストリクトの壮大な景勝地にたつお城の天守閣、ソロモンズ・テンプル

3年前に、バクストンを出発してから、ソロモンズテンプルにつくまでの大回りハイキングについて書いた連載記事のリンクも含まれています。


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