スタートレック・コミュニティ

スタートレックを楽しむ人たちのブログです

カーズ

2006-07-09 10:24:08 | テン・フォワード
昨日、ピクサーアニメの「カーズ」を
見に行ってきました。
個人的な感想ですが、
あれは子供映画にしてはもったいないと感じました。

心の中の懐かしい部分を刺激する空気感、
う~ん、ちょっと違うかな、
言葉でうまく言い表せないですが、
あの「ラジエター・スプリングス」という
寂れた街の持つ雰囲気、物悲しさは、
子供には分かりづらいと思います。
逆に、あの街の雰囲気を「あるある」と掴めたら、
楽しく陽気に生きている(?)
キャラが余計に輝くと思います。

何年か前に、
アメリカのテキサス、オクラホマ州の田舎を
一週間ほど仕事で回ったことがありましたが、
あんな感じに寂れた街角は結構ありました。
でも、そんな街でも
レストランがあったり、雑貨屋さんがあったり、
「商売成り立つのかな~」と思うけど、
店主は意外に明るくて、楽しげだったりして…
カーズはそんな雰囲気を思い出させてくれました。
特に、僕のような田舎出身者には、
なんとも言えない情感を湧かせてくれました。

CGもどんどん進化していて、
車の表面の光沢感とか、
レースシーンの迫力とか、
大きなスクリーンで見ると素晴らしかったです。
十分に楽しめました。

前置きが長くなってしまいましたが、
このカーズに、
ピカード艦長こと麦人さんが出演していました。
軍払い下げ用品を売っている軍用ジープの声
を担当していました。
声のトーンをちょっと変えていましたので、
少し経ってから「麦人さんだ」と気付きました。

麦人さんはもう1人のキャラも担当していました。
最後のレースシーンの前で、
マリオ・アンドレッティ(実名レーサーの名前をつけた車)の声は
確かにピカード艦長の声でした。
まさか、本物はパトさんがやってたりして…そんなことはないか。
クレジット確認しておけば良かった

#85 バルカンの夜明け

2006-07-09 09:33:56 | ENT
良かったですね。
これまでがこれまでだっただけに、
この3部作は、
ENTで最も良かった感じさえしました。

TOS前史という難しい設定の中で、
ヴァルカンの「進化」を扱うのは、
最初から想定されていたのだと思います。
第1シーズン当初から、
ヴァルカンとアーチャー船長の確執を
執拗に描き続けてきたのが
ここにきて生きてきました。

無人君・アンドリアは
予想以上に活躍してくれました。
シュランがソヴァル元大使を拷問したのは、
逆にシュランの個性をひきたたせたと思います。
元大使の警告をあっさりと受け入れてしまったら
何だか間抜けな感じですよね。
デグラの変心にも、このくらいの伏線が欲しかった。

相当に屈折したキャラであるにもかかわらず、
激しい戦闘の間に
「これで貸しが2つになったとアーチャーに伝えろ」と
怒鳴る辺りがかわいい。
チープな見た目も含め、非常に分かりやすい。
DS9のガラックに通じる不思議キャラですね。

アーチャーたちの最高司令部侵入を助けたのが、
トゥポルの夫だったというのは意外でした。
「あてがある」といった船長の言葉から、
あの結末は想像できませんでした。
「何でだよ~」と思った、
トゥポルの結婚がここにつながる伏線だったとは…。
第4シーズンはなかなか練られてますね。

表題にもなった「キルシャラ」が起動したときの
映像も素晴らしかったですよね。
美しく、荘厳な感じがしました。
ヴァルカンの伝説という雰囲気は
あの短いシーンで十分に感じることができました。
船長のカトラを移すシーンも
ちゃんと描かれていましたね。

スタートレックらしくなってきました。

#23、#24

2006-07-04 09:55:57 | TOS
#23 危険な過去への旅

タイム・パラドックスの危険性が
全編を通じて物語に危機感を与え、
最後の悲劇的な結末につながります。
評価の高いエピソードなのも頷けます。

エンタープライズ内のセットが中心の
いつものエピソードに比べると、
古い地球の街並みを再現していたセットで
制作費は嵩んだと思いますが、
それだけの甲斐はあったと思います。

最後にカーク船長が
マッコイの行動を身を挺して止めるシーンは、
胸に迫るものがありました。
タイムスリップというSF的な設定がなければ、
ありえないシチュエーションで、
スタートレックならではのドラマだったと思いました。

たくさんのSFが氾濫した今なら、
こうした物語はさほど珍しくなく、
「ありえるな~」くらいの感動かもしれないですが、
最初に放送された当時は、
「ワン・アンド・オンリー」の
インパクトがあったのではないでしょうか?

軌道に乗りつつあるここ数話を見る限り、
数多くのトレッキーを生んだのは、
当然だと感じられる質の高さが続いています。

#24 ベータ・スリーの独裁者

機械が人間を支配する、という
ちょっと昔にありがちだったSFテーマが主題です。

コンピューターが普及した現在では、
人間の持つ創造的な領域を
そう簡単に機械が凌駕するとは考えづらい。
今回のエピソードのように
機械が人間の行動までも統制する支配者となるのは、
かなり荒唐無稽に写ります。

でも、この時代は、複雑な計算には計算尺を使い、
電卓は一台何十万円もしていたでしょう。
パソコンやインターネット、携帯電話の普及なんて
想像だにしていなかった頃です。
時代を感じても仕方ないと思いますね。

だからと言って、
この物語が「ちゃち」に感じられた訳ではないのが
スタートレックの時代を超えた凄さだと思います。
機械が「平和」だが「画一的」な社会を強制する。
しかし、住民に「自由」や本当の意味での「創造性」は認められない。
そのときに語られるのは「絶対的な正義」。
何となくですが、ソビエト的な共産主義を
漠然とイメージしてたのかな、と想像しました。
考えすぎかな…

#84陰謀の嵐

2006-06-30 10:43:24 | ENT
いい感じの中編でした。

特に、
何に役立つかは分からないけど
きっと貴重なものなのだろう「キルシャラ」を
見つけるシーンは、ワクワクさせてくれました。
インディージョーンズ的な「宝探し」は
TNGだとピカード艦長が考古学が趣味だったことで
よく取り上げられてますし、
DS9でもベイジョーの遺跡のシーンがたくさんありました。
振り返ってみると、
ENTには余りこの要素はこれまでなかったですね。

ストーリー的に面白いと思ったのは、
バルカン最高司令部が、
アンドリアとの戦争遂行のために
平和主義者(シラナイト)を「危険分子」とみなして
弾圧するという設定です。

ENTは不幸にも、「9・11テロ」や「イラク戦争」という
現実の出来事とそれに伴う世論に
物語の底流が影響を受けてしまいました。
このバルカン編では、少し違ったトーンが見られます。

主要な登場人物を次々と死なせてしまうのは
ちょっといただけない気持ちがしますが、
全体の流れとしては、
スタートレックらしい展開に戻りつつあるような気がしました。

トリップとソヴァル元大使の掛け合いも良かったです。
警戒衛星を妨害する作業をしていた時の会話は、
スポックとドクター・マッコイに通じる雰囲気が
少しだけ感じられました。

次回が楽しみになってきました。

#83狙われた地球大使館

2006-06-22 23:01:18 | ENT
今度はバルカンがテーマですね。
火星を彷彿とさせる砂漠のシーンが印象的でした。

ENTでは、
バルカンについて否定的な見方が
最初からとられていました。
その象徴的存在だった大使が
今回から一転して「理解者」に変貌しました。
デグラのようですね。
でも、デグラのときよりは、
必然性を感じることができました。
命と引き換えに自分を守ってくれたのですから
この心の変化は当然のものにも感じられました。

何やら貴重な遺物らしきモノを探し出した冒頭から
地球大使館での唐突な爆破、
そして砂漠での冒険。
オーソドックスな昔風の探検物語に、
ENTでのDNAトリックの見破りなど
近未来的な要素も織り交ぜてあり、
面白く見られました。

艦長に「忘れるな」という言葉を残したのは、
映画ST2のスポックを思い出しました。
あのときは「リメンバー」と言って、
マッコイにカトラを移したんですよね。
アーチャー船長もマッコイのように
徐々に人格が壊れてくるのでしょうか。
さらに、カトラを分離するあの儀式をしなければ、
元に戻れないのでしょうか?

バルカンの最高司令部に渦巻く陰謀が何なのか、も
興味深いところです。
考えてみると、
スポックの時代には、
精神融合は「恥ずべき行為」ではなくなってますよね。
バルカン自体も、
ENT時代からTOS時代にかけて、
大変革を経ているはずです。
今回はそれを描いているのでしょうか?

またもや連続エピソードとなっていますが、
導入としては良かったのではないでしょうか?
今回はわだかまりなく、
素直に話に入っていけました。

突っ込みどころを探してみている訳ではありませんが、
「そりゃないでしょう」という部分が目につくことの多いENTです。
でも、今回はなかったなあ。
TOS前史を描くなら、
やっぱり、この分野ですよね。
次回が楽しみです。

#22ゴトス星の怪人

2006-06-20 22:11:20 | TOS
宇宙戦艦ヤマトを唄っていた
佐々木いさお風の「怪人」が主人公の
スタトレならではのファンタジー(?)でした。

Qのモデルだと、本国では評判らしいですが、
頷けますね。
特に、最後にお父ちゃん、お母ちゃんに
無理やり連れ帰られる時の駄々のこね方は
Qが連続体から半ば追放されて
「力」を奪われてしまった辺りに相通ずるものを感じました。

Qには超自然的な「力」がありましたが、
この「怪人」は、機械の力を借りていました。
そのくせ、生命体そのものは、
アメーバのような、エネルギー生命体でした。
趣旨一貫していない印象がありますが、
こうした存在を考え出し、ドラマにした発想力には
素直に驚きます。

カーク船長の解決法は
一見短絡的ですが、
心理学的に的を得ているようにも思えます。
相手を怒らせ、あるいはおだて、
いつの間にか
こちらの思うような展開に持っていく。
その駆け引きは、
このあとも何度もでてくると思いますが、
カーク船長の真骨頂ですよね。

いろいろと突っ込みどころはたくさんありました。
でも、発想の面白さと展開の意外さでカバーしてました。
ストーリーの随所に「遊び」もあって、
余裕を感じました。
制作陣がだんだんとノッてきたなあ、
そんな感じのしたエピソードでした。

それにしても佐々木いさおに似てたなあ…

#82野望の果て

2006-06-16 12:11:16 | ENT
サッカー観戦に時間をとられて、
なかなかスタートレックが見られない毎日ですが、
「これだけは…」という感じで、
すぐに見ました。

予想通りの結末でした。
ちょっと残念です。
この話って、ブレント・スパイナーがでてなければ、
何てことのない内容だったような気もします。
3話も引っ張った割には、
ちょっとワクワク感が足りなかった感じです。

ただ、TNG好きの僕にとっては、
データ誕生の秘話(そうとう昔の話ですが)ということで
興味深く見続けることができました。
スパイナー氏の演技も期待通りで、大満足です。

スン博士が再び拘束室に入り、
アーチャー船長と交わす最後の会話は、
データ誕生を示唆するもので、
思わず「ニヤリ」の落ちでした。
ラストシーンで机に向かって書き物をする際のしぐさは、
データを彷彿とさせました。意識的ですよね。

想定内というか、
余りにも予想通りの結末だったので、
逆にすごく安心してしまいました。
この辺りは長くスタートレックに関わっている
スパイナー氏の感性だろうなあ…と納得してしまいます。

あと、スン博士が
バード・オブ・プレイから脱出して、
ENTで優性人類の子供たちの行動を阻止するというのは、
なかなかリアリティがあったと思います。

アーチャー船長が総裁乗船という嘘で、
クリンゴン船をだますシーンは
TOSのカーク船長っぽくて、
楽しく見られました。

ただ、クリンゴンが意外に「もの分かりが良い」というのには、
ちょっと違和感がありました。
カーク船長時代に、あれほど憎しみあったのですから、
この時代はもっと「理解できない」「訳の分からない」
「威圧感のある」種族であってほしいですね。
TNG以降の「クリンゴンは仲間」という流れを踏襲してます。

全体を通じて思ったのは、
この3話の面白さ、醍醐味は、
スタートレックを見続けていない人に
感じられるのかな、ということでした。

ブレント・スパイナーを知らなければ、
スン博士の重要性が分からないし、
僕が面白いと感じた部分は、
過去(放送順の過去という意味です。
スタートレック年表では未来)のエピソードを受けた部分が多く、
そうした内容を除いた場合、
ドラマの質として、どれだけのレベルにあるかということです。

スタートレックは誰がみても面白く、
見続けるとさらに深みがでてくるものであったはずです。
だからこそ、
僕がTNGにハマった訳で…。
もし、今、ENTでスタートレックに入っていたら、
多分、他のシリーズまで見ようとは思わないだろうなあ…
そんなことを考えてしまいました。
やっぱりVGRから何百年もの過去に戻るのは、厳しかった。
「未来」が決まっているので、
ストーリーに制約が多過ぎます。
SWに惑わされたなあ…

#81コールド・ステーション

2006-06-08 21:05:48 | ENT
先週の続き-
まさに続き、というエピソードです。
進展があったのか、なかったのか…
「引っ張ってるなあ」というのが正直な感想です。

話としては、
優性人類の凍結受精卵を強奪するという
新たな「危機」が提示されました。
スン博士とその子供たちの微妙なズレも
印象的に描かれていました。

一度ステーションからUターンしたENTが
なぜ転送可能領域に再び入っていけたのかなど
細かい疑問はありましたが、
そんなにめちゃくちゃなところはなかったと思います。
逆に、少し地味すぎるくらいストレートな造りかも…

フロックスの友達の科学者をいじめるシーンが
この回の最大の見せ場だと思います。
ただ、一言でいうと「どっかで見た」シーンでした。
総じて「意外性」はありませんでした。
ちょっと厳しい見方ですが、
スン博士(ブレント・スパイナー)の
存在感に頼った作りでした。
悪役が彼でなければ、どうにもならない。

「起承転結」で言えば、
2話目は、完全に「承」です。
ここに「転」がきて、
もっとワクワク、ドキドキさせてほしかった感じがします。
でも、そのぶん、
3話目に、一気呵成の展開が凝縮されているかもしれないですね。
どういう決着をつけるのでしょうか?
楽しみですね。

ズゥインディ編からそうでしたが、
先週までのダイジェストからお話を始めるのは
そろそろやめにして、
TOS、TNGのように
1話完結、1発勝負の優れたエピソードが見たい感じがします。

視聴率的には、続き物のほうが
数字を取りやすいとは思います。
でも、この回から見た人は
次回を「どうしても見たい」とは思わないだろうなあ、と思います。
視聴率低下に悩んだ末、
数字を維持するための続き物にして、
それが新たなファンの掘り起こしを邪魔した。
視聴率低下の「デス・スパイラル」にどっぷりはまってますね。

やっぱりスタートレックは基本的に1話完結で、
シーズンをまたぐ長編のときに続きがあって…というのが、
いい感じだなあと思えてしまいます。
保守的ですか?

#21死の楽園

2006-06-07 13:37:33 | TOS
ユニークな発想の面白いお話でした。
自分たちの楽園で平和に暮らす人びとということで、
映画「叛乱」のバクーを思い出しました。

ただ、カーク船長の台詞にもありましたが、
なぜこの星が「死の楽園」なのかが
今ひとつ分かりませんでした。

あの花の胞子が
人間を堕落させてしまうということかもしれないですが、
入植者たちは、
ちゃんと畑を耕して、生活を営んでいるし、
争いごともなく、平和に暮らしています。
「死」と、それにつながる「暴力」の影はなかったです。
カーク船長が「人間には欲望が必要だ」と力説する言葉に
余り説得力は感じませんでした。

胞子を浴びたら「欲」がなくなる訳じゃないですよね。
だって、食べて、生きてきたのですから。
人間の生存に最低限必要な「欲」は残ってますよね。

おそらく、
「食欲」とか「生存欲」とか
原始的な「欲」だけでは、人間は進歩できない、ということを
言いたかったのかもしれません。
確かに、あのままなら、衰退の一途だとは思いました。
なかなか哲学的なテーマですね。

ちょっと変かもしれないですが、
戦争回避の「平和的兵器」として
あの胞子を利用するのは、面白いと思います。
とりあえず、「熱く」なっている当事者をクールダウンして
まずは話し合い、みたいな風には使えるのでは…と。

あんなに面白い発見をしたのに、
またもや詳しく調べないで、星をあとにしましたね。
もったいない(笑)

#18~#20

2006-06-03 23:57:14 | TOS
休日をはさんで、何話かをみたので、
まとめて感想を…

#18 2つの宇宙

別次元の宇宙、物質と反物質…
今ではよく聞く用語ですが、
これが放送されたころには、
そんなには普及している言葉ではなかったと思います。
スタートレックの先進性が表れていました。

「宇宙の裂け目」→「別次元の宇宙との接触」という設定は、
TNG以降のシリーズにも、いろんな形で頻繁にでてきます。
別の次元に、全く別の性格を持つ同じ人が、
同時に存在するというパターンは、
DS9の「2人のキラ」を彷彿とさせました。
ここにもいろいろなエピソードの原型をみることができました。

しかし…
特撮はさすがにショボかった。
マグマ大使にでてくるような宇宙船といい、
両方の次元が接触するときの背景といい、
ちょっと子供ダマシっぽかったですね。
時代が時代とはいえ、
テーマが宇宙物理学の最先端分野を扱っていただけに、
その落差が目立ちました。

#19 コンピュータ戦争

こういう戦争はありえるのでしょうか?
多分、ありえないと思います。

でも、最近の戦争をニュースなどでみていると、
このエピソードで描かれたような「非現実性」が
強くなってきていると感じます。
要するに戦争で人が死ぬことに対する
「痛み」が共感できづらくなっていると思うのです。

湾岸戦争やイラク戦争では、
コンピュータ制御のミサイルが、
まるでテレビゲームでもみているかのように、
目標を正確にとらえます。
あの光のきらめきの下で、命が失われていることは
画面からはなかなか感じ取れません。

コンピュータによって死者数のバランスをとる
2つの星の愚かさを描いたこのエピソードは、
単純にみたら、かなりバカバカしい設定にみえますが、
現代に置き換えてみたら、
コンピュータ制御の武器を駆使して、
戦場から遠い場所で、兵士の生死を左右する様に
共通する部分も感じてしまいました。

そんなこんなで、
このエピソードは
寓話的で示唆に富む内容だと思えました。


#20 地底怪獣ホルタ

邦題は「ウルトラQ」的ですが、
テーマ性は素晴らしいです。
スタートレックの醍醐味を味わわせてくれる1話です。
評価が高いエピソードの1つなのは、うなづけます。

何が良いといって、
「生命の多様性」を許容する精神を描いている点が
スタートレックらしいと思います。

鉱山労働者を次々と殺戮している「怪獣」に対して、
カーク、スポックとも一時は「殺せ」と考えますが、
スポックの精神融合を経て、
この「怪獣」の特異な生き方を知り、守ろうとする。

実際にこうした場面に遭遇したとして、
これだけの柔軟な対応ができるかどうか…
現実ならホルタを殺しても
「やむをえなかった」で終ってしまうはずです。
まさにENT第3シーズンの「暴走」は、
「他に方法がなかった」「仕方なかった」が
言い訳となりました。
しかし、カークとスポックは
鉱山労働者の「反乱」という危機に直面しても
ホルタを守りました。

人間とは全く違う、理解しがたい生物に対しても
人間と同じ敬意を払っていきます。
(ただし、それを侵そうとするものとは戦う)
その精神がスタートレックの根底に流れていると思います。

スタートレック放送の初期段階で、
こうした話がでてきたのですから、
ロッテンベリー氏の高い理想を感じずにはいられません。