テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事93~全国の陽性率は続伸18.3%!地域・年代を横断して感染爆発、医療崩壊の状態、しかし東京のピークは見えた?対COVID-19戦略は新たなフェーズに?

2021年08月24日 | コロナウイルス2020

【今週のまとめ】

先週の全国の陽性率が続伸18.3%!!

なんと、、、アタマがクラクラする数字です、

自宅療養者の死亡、妊婦感染による新生児死亡もでています、もう医療崩壊といってよい状態です、

東京から首都圏、大阪、そして愛知など全国的に感染爆発

しかし、東京都のピークが見えたかもしれません、

ワクチン接種は進めど、デルタ株のパワーに追いつけないか、、、

対COVID-19戦略は新たなフェーズに入ろうとしています、

◆陽性率はなんと18.3%に

先々週の陽性率16.6%も驚きでしたが、先週は18.3%とさらに続伸

検査数も増えてはいますが、それを上回る新規感染者数という状態は先々週と同じ、

つまりは先週もPCR検査が追いついていない、陽性者が他にもいる可能性が高いです、

2020年春頃に云われていた、「他にも感染者が市中にいるのではないか?」という杞憂が現実となっています、

市中感染も起こっている可能性が高いです、

こうなると従来の『クラスター周辺の濃厚接触者を洗い出して隔離していく』という感染防止策は効力を失っていきます、

2週間ほど前に小池さんがおっしゃっていましたが、もはや『制御不能』という言葉が当てはまる状況です、

もう誰もが、自分自身で自らを守らないといけない状況です、


                   陽性率  検査数  新規陽性者数
3月21日  2.3% 375025  8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日  3.0% 364712 11211人
4月4日    4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日  5.4% 381306 20536人
4月18日  5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日  6.0% 539640 32585人   ※大阪東京他、4月25日~緊急事態宣言発出
5月 2日      6.4%    542061   34811人
5月9日    7.8% 457873   35802人  ※緊急事態宣言5月31日まで延長・地域拡大
5月16日  6.8%    658101 44961人    ※5月16日北海道、広島、岡山に非常事態宣言
5月23日     5.5%  659869 36286人 ※5月23日から沖縄に緊急事態宣言
5月30日  4.6%    589322 27400人 ※緊急事態宣言6月20日まで再延長
6月6日    3.1% 602455 18649人
6月13日  2.9%    467753   13499人 
6月20日  2.5% 411848   10178人 ※6月20日沖縄以外の緊急事態宣言解除
6月27日  2.6% 405628   10457人  ※小池知事休養中
7月4日    2.6% 416705 10919人 ※都議選で自民党実質敗北
7月11日  3.4% 394418 13314人 ※東京12日より4回目の緊急事態宣言
7月18日   4.1% 474414   19742人  
7月25日    7.0%     386623   27234人 ※東京五輪開幕
8月1日  10.5% 580346   61157人   ※8月2日より6都府県に緊急事態宣言
8月8日  14.1%    646433   90958人 ※五輪閉幕
8月15日   16.6%    672232  111601人  ※緊急事態宣言9月12日まで延長
8月22日   18.3% 814829  149057人  ※パラリンピック開幕
(厚労省HP日報から算出)

◆地理・年代を横断して全国で感染爆発が起こっています

昨日23日(月)、神奈川県の新規感染者数(2579人)が東京都の新規感染者数(2447人)を上回りました、

現状を象徴する数字の一つです、

感染拡大は首都圏から周辺県へ、そして先週は全国に広がっています

すべての県で先週、新規感染者数過去最多を更新したと思われます、

それでもまだ東京の感染レベルへ拡大する可能性があります、

東京のピークを神奈川にあてはめると、神奈川県の新たな仮想ピークは3816人、

まだまだ差はありますが、これは余裕ではなく、感染拡大の可能性です、

神奈川ではまだ感染者が増える可能性がある、と観るべきです、

千葉・埼玉も同様、

大阪も同様です、

仮想ピークまではまだまだ差があります、感染拡大が続く可能性があります、

全国的に危険な状態が今週も続きます、

ちなみに主な府県の予測ピークはこんな感じ、

人口比からの予測ピーク(東京都を100として)

東京都  1400万人 5773人(8月13日)
          人口   人口比 予測ピーク これまでのピーク
神奈川県 925万人  66.1 3816人 2878人(8月20日)
千葉県  628万人  44.9 2592人 1778人(8月20日)
埼玉県    735万人  52.5  3031人 2169人(8月19日)
大阪府    884万人  63.1  3643人 2586人(8月20日)
沖縄県    145万人  10.4    600人  768人(8月19日)
※沖縄だけが東京の感染レベルを上回っています、もっとも危険な状態です

◆緊急事態宣言・まん延防止措置の延長と拡大も、効果は期待薄、

この壊滅的な状況を受けて、政府は緊急事態宣言・まん延防止措置を延長・地域拡大しましたが、

度重なった緊急事態宣言に多くの効力は期待できないのが現状です、

さらに愛知・岐阜・三重・北海道を追加検討中

それでも決め手にはならない、

さらに25日からはパラリンピックも開幕、

丸川さんは『五輪と感染拡大に因果関係はない』などと惚けた発言をされていましたが、

パラリンピックが始まると、やはり国民の気が緩みます、

それは仕方ない、あの高揚感は止められません

またもや感染拡大が一気に進むのか?

◆しかし、東京都の感染ピークが見えてきたかもしれません

昨日23日(月)の東京都の感染者数(2447人)と、久しぶりに前週同曜日(2962人)を下回りました、

7日間平均の折れ線グラフも、この数日は平行移動しているように見えます、

もちろん、今週の動向次第ですが、

うまくすると、まずは感染先行エリアの東京都が減少傾向に転じるかもしれません、

これまでのクラスター対策がすでに機能しなくなってきて、

マンネリ緊急事態宣言も効果薄、

さらにパラリンピックも開幕、とネガティブ要素が並びますが、、、

もうこれは、ピークを迎えて自然減少に転じることを祈るのみか、、、と先週書きましたが、

ひょっとすると今週から東京都が自然減少に転じるかもしれません、

◆感染拡大防止の切り札?ワクチン接種スピードは鈍化傾向

8月22日(月)までのワクチン接種状況はこんな感じ、

1週間接種数は伸び悩み????


(首相官邸HPから転載)

先週の接種増加回数は840万回、
先々週の増加回数が1029万回、

接種スピードは鈍化しています、

鈍化の原因は、高齢者への接種に一定の目処が付き、接種現場は働き盛りの方への接種へ移行していますが、

“接種拒否岩盤層”に突き当たっているので、どうしても摂取の効率が上がらないのが1つ、

もう1つの理由は、これまでのファイザー、モデルナ製ワクチンの供給にやや品薄感があるようです、

そこで政府は、承認はしているもののこれまで海外支援などへ振り向けていたアストラゼネカ製のワクチンの国内接種も開始しました、

希に血栓ができる可能性があるワクチンですが、まず問題は無いと考えます、

菅さんが切り札と仰っているワクチン、1日でも早く1本でも多く打つのが肝要かと考えます、

◆しかし、切り札のポジショニングが危うくなってきている、デルタ株とワクチン効果のせめぎ合い、

ワクチンの効果とは、

COVID-19感染時に(ワクチン接種後も感染はします)、

発症を抑えたり重症化を防ぐ効果がある、これがワクチン効果です、

でも、ワクチン2回接種でも重症化例や死亡例が国内外で報告されるようになってきました、

これは、根源的なワクチン効果議論(フェイクがほとんどですが)の他に、

デルタ株の実力とワクチンの効果期間(抗体保持期間)という2つの要因が絡み合っていると考えられます、

予想以上に手強いデルタ株(その後のラムダ株も)、

世界でワクチンを打ち始めて早くも9カ月くらいが経った今、ワクチンの効果期限も気になり始めます、

そのため、米国などでは3回目接種(ブースター接種)も行われるようになっています、

国内でも医療関係者を中心に3回目の接種の必要性が議論されています、

個人的にはワクチン効果期限を過ぎれば再度の接種が必要なのは理解できますが、
(インフルエンザワクチンのように毎年接種とか)

3回目の接種というのは?どうなんだろう?今後の議論を見守ります、

いたちごっこのようなCOVID-19とワクチンのせめぎ合いです、

◆現状の3本の矢では制御不能、ならば、、、

現状の感染対応の3本の矢=

① ワクチン
② 感染予防基本動作(マスク・消毒・3密回避)
③ 緊急事態宣言(酒類販売抑制)

これだけでは、もはや制御不能なCOVID-19、ならば、、、

現状の対策でもたらされる『ピークを迎えての自然現象』が一番期待できる感染減少要因になるかもしれません、

では、いつ自然現象に転じるのか?

東京にその兆候(わずかな希望の光)が見えていますが、いつ自然現象に転じるのかは誰にも分りません、

やはり祈るのみか、、、

いや、それならばそれで、やるべき事があります

◆抑制不能なら万全な医療体制確保が必要条件になります

すでに制御出来ないCOVID-19の感染拡大、収束を『自然減少』に頼るとしたら、

政府や自治体がやるべきことは、

自然現象に転じるまでの新規感染者をしっかりサポートできる医療体制を構築、国民の生命を守りきることです、

そのために必要な医療体制には様々なパラメーターがあると思いますが、

もっとも必要なのは病床確保と入院患者をサポートする人とモノです、

重症者用病床に限らず、症状の程度に関わらず感染者全員が入院・療養できる体制

軽症者や自宅療養者の急変に確実に対応できる体制を作ることです、

これまでの3本の矢ではCOVID-19の感染拡大を制御ができないのですから、

感染ピークを越えて減少に転じるまで、感染者すべてを守り抜く医療体制の構築が国の現状最大のミッションです、

菅さんは何度も仰っています、

『出来ることはすべてやる』、

今、その出来ることをすべて医療体制構築に注ぐべきです、

持久戦、ウイズコロナ、共存

今後の戦略のキーワードを見ても、国内の医療体制の刷新が絶対的に必要であることは明らかです、

◆COVID-19戦略は新たなフェーズへ、

緊急事態宣言解除の目安から新規感染者数を外す!?

政府の方針を聞いて、なに!!と思われた方も多いでしょう、

新規感染者数を緊急事態宣言解除の目安から外す!?そんなアホな!

という声も聞こえてきそうです、

が、個人的には、もはやここまで来た以上、これはこれでやむを得ないという感じで受け止めています

現状、感染拡大を制御することができない以上、感染者がどんどん増えることは認めてしまう

では、何をもって緊急事態宣言を解除するのか?

医療体制と感染者数の関係で判断する、ということになりそうです、

つまり、感染者全員を救える医療体制があるのであれば緊急事態ではない、という考え方です、

これはこれで正しい、

制御できないのに『制御しましょう!』と無為無策の掛け声を発していても感染拡大は終わりません、

飲食業界の規制もこれだけ続くと再生が難しくなるかもしれない、

効果の無い緊急事態宣言に国民のストレスはピークに達しています

『もう、うんざり』という厭戦気分が蔓延すると、そちらの方が怖い、

ならば、ある程度の新規感染者数増加を容認しながら、命を救う医療体制を作る

これが持久戦、ウイズコロナ、共存戦略に繋がっていくのでしょう、

国内の対COVID-19戦略は次のフェーズに入っていくかもしれません、

英国の場合、デルタ株感染拡大中の7月に規制緩和に踏み切っています、

いよいよ、日本も持久戦・ウイズコロナ・共存戦略です、

個人的にはこれしか選択肢はない、という感触です、

もう、緊急事態宣言の繰り返しの発出は政策としては説得力がありません

そのためにも医療体制の確立は必須です、

菅さん、9月は自民党総裁選も大変でしょうが、

ぜひ医療体制強化を抜本的に見直してくださいませ、

よろしくお願いします、

◆マスクを外せる日

最後に一応ルーティーンなので、いつマスクを外せるのか?数式を掲載しておきます

1日@100万回接種、接種目標を全国民の80%に設定します

8月15日までの総接種回数約1億991万回、
仮に80%の人が接種完了でマスクが外せるとすると、

(必要接種数) 1億2536万人×0.8×2回接種=2億57万回の接種が必要

(1日の接種数) 仮に今後の1日接種平均回数を100万回と仮定すると

(2億57万回-1億1831万回接種済)÷1日100万回接種=82日

今日から82日後は、、、2021年11月11日です、

希望的観測です、、、

いや、ホントに希望的観測です、

ワクチン人口の80%接種でCOVID-19感染拡大が終わるのか、、、

なにか、到底無理なような気がしています



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