森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

日記:ささやかさ

2010年08月04日 08時44分02秒 | 日記
月曜日は4か月の実習から帰還した学生たちと対面し、
彼らの症例発表を聞きました。
内容に関して、とやかく言う自分はもう存在しなく、
彼らの未来に期待するところでした。
この際、40数年間進歩はないとは言わず、
これからの彼らの道に期待するとともに、
マジョリティーに飲み込まれることなく、
志のあるマイノリティーをもち、
自分を生きていってもらいたいと心底思いました。
そのマイノリティーはただ単に他人を批判するのではなく、
共存をはかり、感情としては協調をはかり、
世界を良くしていくための志においては、
時に対決姿勢で向かってもらいたいと思いました。

どの世界においても、マジョリティーは存在します。
それにただむやみに反発するのではなく、
自らの意見をもち、そして最高の知識、技術、
そして何よりも世界を良くしようとする心と志をもち、
社会に花を咲かすよう進んでもらいたいと思いました。

その前に、きちんとスタートラインに立つことですが。
人の見えないところでどれだけ自分を追い込むことができるか、
その閾値を上げるための残り少ない大学生活をエンジョイしてもらいたいと思います。

昨日は、試験を返し、受かった、落ちたはあるけれど、
ここにも自分に優しすぎる人間と厳しくする人間に明暗があります。
やるからには、上を目指してもらいたいと思います。
社会にはシステムがあり、自分がどこに位置するかで、
自分の能力を自分が決めてしまいます。
時と場所が変われば、人生は大きく動く瞬間があります。
しかし、一方で、あるポジションが決まれば、そこから抜け出すことも至難の業です。
とりたててプロの世界はそう。
まだ我々の仕事がプロになれていないのも、そう考えれば事実のような気がします。

昨日は3月に書き終えていた原著論文を久しぶりに国際雑誌に投稿することができました。
院生が多くなり、もっぱら院生の研究に目を通す人生になってきましたが、
投稿のスピードは落ちても、継続しようとは思います。
久しぶりに投稿すると、それだけで、テグメンタでドーパミン神経細胞が興奮したように思えます。
以前はそんなことなく、採用されることしか考えていませんでしたが、
今は投稿する時間もなく、それができるだけでもしあわせと思いました。
人間とはわがままな生物です。

最近は「安全地帯」の矢萩 渉のギターテクニックにはまっています。
彼らは熟練さが増し、そして、玉置浩二の芸術家としての破天荒かつ破滅的な人生の天才ぶりに、その演奏のクオリティの意味を思い、彼の人生がまさにミュージシャンの真骨だと思うようになっています。